【完結済み】番(つがい)と言われましたが、冒険者として精進してます。

BBやっこ

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III 貿易都市

魔石の加工屋

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デカイの3人プラス1だと
その1は膝上になるらしい。

何故なんだ。


辻馬車を拾ったところは良かった。
屋根がある黒塗りの馬車は商人が使うという、お上品な黒塗りの馬車だった。

オシャレだが、デカイ冒険者3人には狭く。
1人(グスタフ)は馭者の横に行き

カナンとロードが乗ったわけだが、セリはロードの膝の上。

策略にハマっている気がする!

憮然としていたが、目的地についた。

工房のエリアは城壁が近くに見え
鉄の臭いと、槌の音もする。

武器の補修を受け持つというより、馬車の整備をする店を通りすぎてきた。
入った店には、細工ものが置いてある。

魔石を加工してあるようで、武器に付ける用になっている。
これだけの種類や装飾があるのかと、じっと見ていれば

店番らしいお兄さんが奥へ人を呼びに行った。
出てきたのは、ヒゲモジャで小柄な親父さんだ。


「おーグスタフ坊か。」

!?坊って

「加工を頼みたい」

グスタフの方は、無反応である。
邪魔したくないので、黙ってやりとりをいていた。

「ふむ。変わり種だな。まあできんコトはない。何日おるんだ?」

10日では難しいので、出来次第、王都の拠点へ送ってくれるらしい。
話が終わったところで

「ナイフを見せてもらえませんか?」

「んー?坊主じゃなくて、嬢ちゃんだな。手ェ見せてみな」

素直に手と手持ちのナイフを見せた。

「あー。慣れてんな。得物を変えるんか?」
「はい。今までとは、違った役割が必要なんです。」

慣れた得物ではなく、戦える武器が必要だ。

「あー。嬢ちゃんの手にだとぉ…
細身のダガーで、魔法石の付いたものだな。」

ゴトっと置かれた

「守りの魔石だな。使うタイミングが難しいが持つには安心だ。」


攻撃力に寄るより、合う気がする。
だけど手放した場合、防御に使うには使いづらい。

「こっちがあったか。闇属性だ。

隠密効果と、武器の場所がわかる」

深い黒色の魔石が印象的だ。

「触っても?」

許可を取って、艶消しされた刀身を見る。
投降した場合、回収ができるのは便利だ。

「魔法付与しても大丈夫ですか?」

「おう。付与できんのかい!
この刃なら、中級魔法くらい耐えられる刃だぞ。」


それなら投げて魔法を当てたり、仕掛けられる。
罠に使えるし、魔法の通りにくい魔物にも有効だ。

「ん?お前さんか?雷の魔石入れたのは!?」

肯定はしなかった。
直接依頼されても今は『竜の翼』の一員として、
依頼を受けるかどうか、個人で決められない。

次々と依頼が来るのも困る。

「雷の魔石は、商売ギルド長のギムナス経由だ。そっちに聞いてみな。」
カナンのフォローにホッとした。

ロードに撫でられ、
「買うか?」のひと言に

「立て替えてください!」
手持ちでは足りないから、自分で稼ぐ。

ちょっと驚いた顔をした後、「わかった。」と払ってくれた。
カナンが。

財布を管理しているのは、シュルトとカナンが基本らしい。
グスタフ、ロードもアイテムボックスには入っている、と言った金銭感覚らしく。

キースに至っては、一緒にいる人に払わせるらしい。剛気。


自分でお金の管理はしようと決意した。

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