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Ⅱ-d 森と平原
水が旨い
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今後の課題は、
体力を増やすことと、旅慣れることだな。
馬車酔いはしていないのは、良かったけどと考えていたら
ザシュッッ
前の方で魔法の音がした。
前の馬車のキースが、魔物を始末したらしい。
2台の馬車は止まる。
外に出れば、もう刺すような日差しだった。目が痛いくらいだと感じていたら
後ろからフードを被せられ、視界が狭まる。ついでに撫でられたのでロードだな。
少し、よたついたが前の馬車に歩み寄る。
進行方向の地面から魔物が出たようで
少し距離のいったところで巨体が横たわっている。
魔物を観察する。
骨張ったトカゲのような身体に、張り付いたような黄色や茶色の皮膚。
地面を掘った穴から急に出てきたようで、予測して魔法で一撃くらわしたようだ。
魔石だけ取り、キースが土魔法で穴と一緒に埋めた。
骨トカゲと言われている魔物らしいが、俗称だな。
土属性の魔石を得られたが、
他の素材は急いでいるし、いらないと埋めた。
今度ギルドで調べよう。
「あー、セリ!水ちょーだい。」
汚れたわけじゃないようだが、キースに魔法で水を出した。
ゴクンっ
(飲む用だったか。)
「うん。美味しい。」
少し冷やした水を出して良かった。
魔力の浸透具合や水魔法で回すと美味しくなるらしい。
魔法で出した水の味は不味いというのが一般的で。
魔力水が旨く紅茶を淹れることができれば、貴族のお屋敷で働ける!
…と聴いたことがある。一応練習した。紅茶好きだし。
「セリの?魔力?」と考え出したキースを馬車の中へ押し込んだ。
ここで考え込むと、暑さで具合が悪くなるだろうフードもしていないし。
日陰で座れる馬車にキースは、温順しく座った。
「出そうと思えば、熱湯も出せる。」
沸かした方が安全だと思うけど。と言う前に「ちょーだい!」だった。
お湯を使って、紅茶を淹れるらしい。
移動中に飲んで、火傷しないようにね。
魔法水(お湯)についても他の効果があるか
そのうち検証するとキースに約束させられた。
(器用に熱湯を魔法で出した。温度や水の形状維持が大変な筈なんだけど。
よく使ってて、慣れているのかな?)
魔道具に熱い紅茶を淹れられるティーポットはあるけど、
素材の臭いがつくから好まないんだよね。
付与についてはセリの強みになってる。
付与魔法か。魔力操作と魔法になる前の魔術的なセンスがあるのかな?
キースは紅茶を淹れて、話の続きを商業ギルドマスターとする。
「中級魔法を入れると乱れるね。」
魔道具の魔石が、魔力は使い手の方で担う理由だ。
付与された魔石を手に入れたいんだろうけど、使われてやる気はないよ?
貴族の顔で対応した。
ギムナスは、回復魔法の付与を依頼できるか探るが、
(今は無理だろうな)と結論ずけていた。
相手は条件によって手札として、もっておくと言っている。
セリにも交渉したいところだ。
セリはおもしろいぞ翁と、心の中でギムナスは呟いた。
体力を増やすことと、旅慣れることだな。
馬車酔いはしていないのは、良かったけどと考えていたら
ザシュッッ
前の方で魔法の音がした。
前の馬車のキースが、魔物を始末したらしい。
2台の馬車は止まる。
外に出れば、もう刺すような日差しだった。目が痛いくらいだと感じていたら
後ろからフードを被せられ、視界が狭まる。ついでに撫でられたのでロードだな。
少し、よたついたが前の馬車に歩み寄る。
進行方向の地面から魔物が出たようで
少し距離のいったところで巨体が横たわっている。
魔物を観察する。
骨張ったトカゲのような身体に、張り付いたような黄色や茶色の皮膚。
地面を掘った穴から急に出てきたようで、予測して魔法で一撃くらわしたようだ。
魔石だけ取り、キースが土魔法で穴と一緒に埋めた。
骨トカゲと言われている魔物らしいが、俗称だな。
土属性の魔石を得られたが、
他の素材は急いでいるし、いらないと埋めた。
今度ギルドで調べよう。
「あー、セリ!水ちょーだい。」
汚れたわけじゃないようだが、キースに魔法で水を出した。
ゴクンっ
(飲む用だったか。)
「うん。美味しい。」
少し冷やした水を出して良かった。
魔力の浸透具合や水魔法で回すと美味しくなるらしい。
魔法で出した水の味は不味いというのが一般的で。
魔力水が旨く紅茶を淹れることができれば、貴族のお屋敷で働ける!
…と聴いたことがある。一応練習した。紅茶好きだし。
「セリの?魔力?」と考え出したキースを馬車の中へ押し込んだ。
ここで考え込むと、暑さで具合が悪くなるだろうフードもしていないし。
日陰で座れる馬車にキースは、温順しく座った。
「出そうと思えば、熱湯も出せる。」
沸かした方が安全だと思うけど。と言う前に「ちょーだい!」だった。
お湯を使って、紅茶を淹れるらしい。
移動中に飲んで、火傷しないようにね。
魔法水(お湯)についても他の効果があるか
そのうち検証するとキースに約束させられた。
(器用に熱湯を魔法で出した。温度や水の形状維持が大変な筈なんだけど。
よく使ってて、慣れているのかな?)
魔道具に熱い紅茶を淹れられるティーポットはあるけど、
素材の臭いがつくから好まないんだよね。
付与についてはセリの強みになってる。
付与魔法か。魔力操作と魔法になる前の魔術的なセンスがあるのかな?
キースは紅茶を淹れて、話の続きを商業ギルドマスターとする。
「中級魔法を入れると乱れるね。」
魔道具の魔石が、魔力は使い手の方で担う理由だ。
付与された魔石を手に入れたいんだろうけど、使われてやる気はないよ?
貴族の顔で対応した。
ギムナスは、回復魔法の付与を依頼できるか探るが、
(今は無理だろうな)と結論ずけていた。
相手は条件によって手札として、もっておくと言っている。
セリにも交渉したいところだ。
セリはおもしろいぞ翁と、心の中でギムナスは呟いた。
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