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Ⅱ-d 森と平原
キャンプ地
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夕暮れになり、2つの馬車は止まった。
大きな岩が近くにある場所を今日のキャンプ地とした。
平原は、どこから攻撃されるかわからない。夜は特に警戒が必要になる。
無理に進むのは禁物なのだ。
「じゃ、ちょっくら見回りしてくるわ。」
カナンがグスタフと共に、離れていった。
近くの魔物や地形を把握をする意味もある。
…らしい。
「岩から周りを見通せる。」ロードから説明してもらった。
平原まで来たのは、冒険者として初めてだ。
聴けるところは聴いておかないと。
今までで1番、ロードがリーダーっぽい。
ちなみに、ちゃんと、引っ付かないで話してくれている。
初めてこの角度で、長く会話をしたなとも気づいたが流した。
距離がゼロなのは、文化的なものだけでなく
番相手の態度らしい。
相手へのエスコートというものがあるが、
それとは違った、直接的な表現に戸惑いのが大きい。
これくらい、距離があれば顔を見て答えられるんだが。
肌から感じる体温も
耳の近くで響く、低い声も
戸惑うばかりだ。
そんなことを考えているとは、顔に出さず
気になっていることを聞いた。
魔石に込めた魔法のことだ。
火、水に魔石は身近で使われている。
裕福な一般家庭には、使っているところもあるだろう
魔道具、職人の手作り、警備の仕掛け
と言ったところだろうか。
他の属性は、魔石の入手が難しいため出回らない。
欲しいという客はいるが、物がない。と商人は言った。
自分は全属性を持っている。
付与の幅を広げるのに、聴いておきたい。
氷の魔法を込めた話を聴いた。
「氷の魔法は、魔石からどうやって出る?」
槍にしたり、氷漬けするなど
使い勝手の良い魔法だ。
セリは氷魔法を使えず、凍らせられないけど。
「魔石を中心として上下に、氷の壁ができる。」
風の場合も壁のように出現するそうだ。
相手を拒絶するように立ちはだかれば、結界として守りに有効だ。
雷属性でも、できるだろうか?
結論、雷が伝うから難しい
結界の役割を果たせず、味方にも敵にも広がってしまう。
雷魔法を魔石に込めるには、諦めよう。
火も危ないし、そもそも得意な訳ではない。
有用性を考えれば、回復魔法か。
ポーションみたいに飲まない回復は、重宝されるが高価だ。
王族が持っていると言われるほど。
回復魔法は、神聖魔法と言われるほど希少なもの。
教会の一部で高い効果の回復魔法が使える。
冒険者に使えるのは、血が流れるのを止めたり
痛みを和らげるくらいだ。
それ以上できるなら、冒険者ではなく
医者や教会で癒しの魔法を磨いて活躍しているだろう。
応急手当程度と言えど、
それでもあれば、生存率が上がる。
セリは血を止めるくらいの回復魔法はできた。
ソロでの活動に役立っている。
臨時でパーティへに参加する場合は、隠していた。
魔力があまりなく、あてにされても困る。
だが、今回の
『竜の翼』には、キースがいる。
セリが回復役として、酷使されるということはないだろう。
補助くらいしたいとセリは思っているが。
それも、ポーションがあるけど
とひっそり肩を落としていた。
大きな岩が近くにある場所を今日のキャンプ地とした。
平原は、どこから攻撃されるかわからない。夜は特に警戒が必要になる。
無理に進むのは禁物なのだ。
「じゃ、ちょっくら見回りしてくるわ。」
カナンがグスタフと共に、離れていった。
近くの魔物や地形を把握をする意味もある。
…らしい。
「岩から周りを見通せる。」ロードから説明してもらった。
平原まで来たのは、冒険者として初めてだ。
聴けるところは聴いておかないと。
今までで1番、ロードがリーダーっぽい。
ちなみに、ちゃんと、引っ付かないで話してくれている。
初めてこの角度で、長く会話をしたなとも気づいたが流した。
距離がゼロなのは、文化的なものだけでなく
番相手の態度らしい。
相手へのエスコートというものがあるが、
それとは違った、直接的な表現に戸惑いのが大きい。
これくらい、距離があれば顔を見て答えられるんだが。
肌から感じる体温も
耳の近くで響く、低い声も
戸惑うばかりだ。
そんなことを考えているとは、顔に出さず
気になっていることを聞いた。
魔石に込めた魔法のことだ。
火、水に魔石は身近で使われている。
裕福な一般家庭には、使っているところもあるだろう
魔道具、職人の手作り、警備の仕掛け
と言ったところだろうか。
他の属性は、魔石の入手が難しいため出回らない。
欲しいという客はいるが、物がない。と商人は言った。
自分は全属性を持っている。
付与の幅を広げるのに、聴いておきたい。
氷の魔法を込めた話を聴いた。
「氷の魔法は、魔石からどうやって出る?」
槍にしたり、氷漬けするなど
使い勝手の良い魔法だ。
セリは氷魔法を使えず、凍らせられないけど。
「魔石を中心として上下に、氷の壁ができる。」
風の場合も壁のように出現するそうだ。
相手を拒絶するように立ちはだかれば、結界として守りに有効だ。
雷属性でも、できるだろうか?
結論、雷が伝うから難しい
結界の役割を果たせず、味方にも敵にも広がってしまう。
雷魔法を魔石に込めるには、諦めよう。
火も危ないし、そもそも得意な訳ではない。
有用性を考えれば、回復魔法か。
ポーションみたいに飲まない回復は、重宝されるが高価だ。
王族が持っていると言われるほど。
回復魔法は、神聖魔法と言われるほど希少なもの。
教会の一部で高い効果の回復魔法が使える。
冒険者に使えるのは、血が流れるのを止めたり
痛みを和らげるくらいだ。
それ以上できるなら、冒険者ではなく
医者や教会で癒しの魔法を磨いて活躍しているだろう。
応急手当程度と言えど、
それでもあれば、生存率が上がる。
セリは血を止めるくらいの回復魔法はできた。
ソロでの活動に役立っている。
臨時でパーティへに参加する場合は、隠していた。
魔力があまりなく、あてにされても困る。
だが、今回の
『竜の翼』には、キースがいる。
セリが回復役として、酷使されるということはないだろう。
補助くらいしたいとセリは思っているが。
それも、ポーションがあるけど
とひっそり肩を落としていた。
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