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Ⅱ-d 森と平原
何魔法?
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夕食になる前から、質問攻めだった。
「アレって、ただの水魔法じゃないよね?何?
どうなってるのあの水!」
戻ってきたキースの興味をひいたらしい。
「あれ、水魔法。」
そうとしか答えられない。
魔力を込めた水、ポーションを作る時と同じような出し方だ。
「あのね、水魔法ならあのまま浮いてるってわけないじゃん。
湖の上で、脈動してるんだよ!?フツーじゃないでしょ?」
初歩の魔法、“アクアボール”なら魔力が切れれば形を失う。
給水なら残るのに。
「魔力の質も変だし、動いているのもおかしい!」
魔力的には、周りの物がわかる“探知”に近い魔法なのかな?
饒舌キースを見ながら考える。
やり方、使い方は知っている。
ただ、説明しろと言われると、困る。
『生まれる』かわからないし?
「精霊魔法か?」低音の落ち着いた声に聴かれる。
目線を合わせると高く、威圧感を感じるが
これは怒っていない。
「わからない。召喚魔法のようなモノと説明された。」
やり方は師匠に教わったものだ。
成功しないことも多い、運に委ねられた魔法だとか。
「長くなるかしら?夕飯にしまショ」シュルトが割って入る。
食事の配膳をして、
ギムナス達を迎えた。
「ご苦労だった。食べながらでいい。聞いてくれ。」
食事を始める。
ライスとトロリとしたチーズシチュー
ごろっと入った具材と濃い味、温かいごはんがおいしい。
「水質の調査に問題はなかった。異変も見受けられない。」
井戸の調査をするのに使うのを見たことがある
魔道具で以前に調査した内容と比較したらしい。
「見回り組は、とくに人がいた形跡なかった。」
カナンがまとめて報告した。
「それで、あれは?」のギムナスの視線を見れば…
湖の上の水球
「卵と呼んでる。水魔法に魔力を注いで調整してある。」
「調整?」
「浄化とか、探知していると思って欲しい。淀んでいたり、良くないものがあると
卵に変化がある。」
「ふむ。…変化があったら教えてくれ。
明日、もう一度調べたら出立だ。平原に出る。」
卵に変化があったのは過去2回ほど
あとは召喚してみるのも手かと考えていたら
それで話は終わ…
ーらなかった。
「なあセリ、あの卵どう変わるんだ?」話を振ってきたのはロードだったが
「浄化ってほど魔力を感じないけど。あれは探知なの?って精霊魔法ってどういうこと??」
「精霊魔法なら、応える精霊との繋がりで魔法を使える。
知られている魔法と違ったこともできるだろう」
グスタフが説明してくれた
セリが知っているのは、『精霊魔法はエルフ族が使う』ということだけだった。
「精霊魔法?はわからないけど、
卵は、鳥になったり魚になって動きだす。」
皆の心の中は
『なんだそれは?』だった。
「魔法?
召喚術に近い…。」
「魔法と呼ばれるものとは、
違うものって師匠は言っていた。」
この時、精霊が見えない、わからないセリには
精霊術は使えないと言われていた。
『ヒト族が言う、魔法ではない。』
それだけだった。
「アレって、ただの水魔法じゃないよね?何?
どうなってるのあの水!」
戻ってきたキースの興味をひいたらしい。
「あれ、水魔法。」
そうとしか答えられない。
魔力を込めた水、ポーションを作る時と同じような出し方だ。
「あのね、水魔法ならあのまま浮いてるってわけないじゃん。
湖の上で、脈動してるんだよ!?フツーじゃないでしょ?」
初歩の魔法、“アクアボール”なら魔力が切れれば形を失う。
給水なら残るのに。
「魔力の質も変だし、動いているのもおかしい!」
魔力的には、周りの物がわかる“探知”に近い魔法なのかな?
饒舌キースを見ながら考える。
やり方、使い方は知っている。
ただ、説明しろと言われると、困る。
『生まれる』かわからないし?
「精霊魔法か?」低音の落ち着いた声に聴かれる。
目線を合わせると高く、威圧感を感じるが
これは怒っていない。
「わからない。召喚魔法のようなモノと説明された。」
やり方は師匠に教わったものだ。
成功しないことも多い、運に委ねられた魔法だとか。
「長くなるかしら?夕飯にしまショ」シュルトが割って入る。
食事の配膳をして、
ギムナス達を迎えた。
「ご苦労だった。食べながらでいい。聞いてくれ。」
食事を始める。
ライスとトロリとしたチーズシチュー
ごろっと入った具材と濃い味、温かいごはんがおいしい。
「水質の調査に問題はなかった。異変も見受けられない。」
井戸の調査をするのに使うのを見たことがある
魔道具で以前に調査した内容と比較したらしい。
「見回り組は、とくに人がいた形跡なかった。」
カナンがまとめて報告した。
「それで、あれは?」のギムナスの視線を見れば…
湖の上の水球
「卵と呼んでる。水魔法に魔力を注いで調整してある。」
「調整?」
「浄化とか、探知していると思って欲しい。淀んでいたり、良くないものがあると
卵に変化がある。」
「ふむ。…変化があったら教えてくれ。
明日、もう一度調べたら出立だ。平原に出る。」
卵に変化があったのは過去2回ほど
あとは召喚してみるのも手かと考えていたら
それで話は終わ…
ーらなかった。
「なあセリ、あの卵どう変わるんだ?」話を振ってきたのはロードだったが
「浄化ってほど魔力を感じないけど。あれは探知なの?って精霊魔法ってどういうこと??」
「精霊魔法なら、応える精霊との繋がりで魔法を使える。
知られている魔法と違ったこともできるだろう」
グスタフが説明してくれた
セリが知っているのは、『精霊魔法はエルフ族が使う』ということだけだった。
「精霊魔法?はわからないけど、
卵は、鳥になったり魚になって動きだす。」
皆の心の中は
『なんだそれは?』だった。
「魔法?
召喚術に近い…。」
「魔法と呼ばれるものとは、
違うものって師匠は言っていた。」
この時、精霊が見えない、わからないセリには
精霊術は使えないと言われていた。
『ヒト族が言う、魔法ではない。』
それだけだった。
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