【完結済み】番(つがい)と言われましたが、冒険者として精進してます。

BBやっこ

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II-c 馬車の旅

テイスティング

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ハーブティを睨んでいるキースを横目に本を読むことにした。
やることもないのでのんびりした時間が過ぎる。

「雷属性は氷を付与したらどうなる?」
「・・ビリビリくるとか?」
ロードに話しかけられ、答えたが
自分の周りに氷があった状況が思い浮かばない。

水辺なら、電撃が伝わって痺れたとかあったなー。と思い出していた。
それで雷属性の魔法は禁止を言い渡されたけど。

連携には向かないと言われたが、弓への付与は便利だと
使ったことはある。

しかし、使うタイミングがない。付与してしまえば仕舞えなかったからだ。
魔石に込めれば感電の心配はないが、持ち運びに不便になるため
出番がない力だった。


「魔力は微量にあるけど、属性はわからない。セリの魔力?
わっかんないな~。」

キースの独り言が続いている。

「ちょっと!これ、飲ませて!」
ブレンドティーをご希望のようだ。

2種類、ギムナスに渡す分とは別のブレンドティーを淹れることにした。


量を少なめに、2つ出す。

乾燥フルーツを入れたもの
ハーブが入ったもの

紅に近い紅茶に似た味を意識したフルーツティ
黄色のハーブティだ。気持ちが落ち着くようなブレンドになっている。


キースはそれらをじっくり見ている。
飲む用と観察用の2つ、計4つで良いだろうか。

見ている様子を見ていた。

「光ったのは、こっち。」正眼の構えの如く真正面に捉えて、
鑑定を使っているようだ。

「『気力回復効果』でてる。こっちだけ。なんで?」

何が違うんだと目を細める。

「飲めばわかるんじゃないか?」ロードが勧める
「俺にもくれないか?」と言われたので、テイスティング程度に淹れて出した。

さっき紅茶を飲んだので、自分はいらない。

男2人が口をつける。

まあ味はハーブの味で好みが出るものだ。

「気力、アップ?」
「・・わからんが、セリが淹れてくれたから美味い!」ちゅっと額に接吻。

ヨカッタデスネーと流した。

そんな午後を過ごしていたら
時間が経ち、

夕暮れに帰ってきた、ギムナスにブレンドティーを渡した。

今日の夜は、自分でブレンドしたハーブティを飲んで寝よう。
キースの分も渡しておく。
飲んでいないお茶の味が気になっていたようだし。

そのまま夕食、ギムナスも一緒に食べる中…

「明日には戻る予定だ」ダンジョン組の帰還の話があった。
「問題がなければ、夜ごろかと」と村の冒険者からの補足があった。

連絡事項を話してから、
「馳走になった。」そう言い残してギムナスは出かけて行った。

あの人、いつ休んでいるんだろう。
寝れてるのかな。

「セリ!」
ロードのドアップだ。

どうしたの?と目線で問えば

「明日の午前中なら出れるがどうする?」

夜までに戻れば良いのか。魔石の充填も終わっている。
やることがないと言えば、ない。


「まだ、検証が終わってないんだけど?」
キースのひと言で、村にいることにした。

「作ったハーブティの材料、種類で効果が出るか?同じものを作って変化がある?
量も気になるけど、まずは効果の振り幅だね。

いきなり毒成分が出たら危ないでしょ」

まあ、確かに。
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