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II-c 馬車の旅
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「鑑定結果は“気力回復効果”だった。ポーションとしては初級。色は同じだけど
味は違う。僕の魔力水と買ったやつにはない効果が出ている。
セリの魔力水の影響?作り手の能力?」
考え込むタイプだろうか。キースのスイッチが入ったようだ。
そこに新たな情報を加える。
「自分の飲むポーションは、甘くなることが多い。」
購入したポーションを飲んだ時、甘かったのでポーションは甘いものだと思っていた。
「何それ!?」異議ありと言いそうだ。
ポーションは甘いというよりスッキリした味。歯磨き粉の味と揶揄される。
冒険者と話した時、気づいた。子供の時でも飲んだポーションは甘かったよな、と
味覚が変だと言われてたけど、甘かったと言ったのはハルトが手にした作ったポーションだけかな。
中級ポーションは飲んだことがないが、『味?不味い!』がよくある感想だ。
「セリが飲みやすいなら良いだろ」とロードが言うものの、
「変な効果があったら、ことでしょ!?この作り方で気力回復効果なんて
あり得ないんだよ!…あ。」
いつもの材料で味が変わる。“妖精の悪戯”
『妖精は甘い味が好き
悪戯好きは、スパイシー
何かが少しだ変わってる』
「何それ。」呆れ気味にいうキースに、
「子供の唄」と教会で知った言葉を口ずさんだ。正確には教会に来ていた商人に聞いた。
「いい声だな」ナデナデ
撫でるまでがセットなロード。
「だからって…。」ポーションを並べて、睨みつけていた。
「騒ぎがあったらしいな」戻ってきたのは
忙しそうな商売ギルド長、ギムナスだ。
お茶を淹れよう。
2人の村人と一緒に様子を見に来たらしい。
「問題ないぞ」ロードが言うが、騒がせたのは事実。
「騒ぎにしてすみません」紅茶を出せば、
「問題がないなら良い」と返してきた。
「何をしていたんだ?」と続けば、
「セリの能力を検証していた。」
ロードがさらりと答えたが、“妖精の悪戯”の話はしないようだ。
ギムナスに伝えた事はないし、『あまり言いふらすな』とも言われている。
自分は沈黙を守る。
「そうか。新メンバーだったな。」
顔馴染みの自分がいる違和感があるのかな。
新人冒険者、ソロの認識が早々に変わるわけないか。
「できればなんだが、ブレンドティーを作ってくれないか?
うちの翁が気に入ってたものを飲みたい。」
「ブレンドティーなら、よく眠れるお茶を渡したことがありますが。」
「いや、寝起きが良くなる方を」
あれ?それをあげたのは、冒険者ギルド長ではなかったか。
「材料はここに」バッグから数種類のお茶の葉がそれぞれ瓶に入っている。
これらをブレンドすると。
「残りは好きに飲んでいい。たまに相伴したいが。」
「わかりました。お作りします。」
「隣にいる」建物で書類仕事だろうか。
確認すれば、他のブレンドティーもできそうだ。
瓶を開ければ、香りが上がってくる。
早速、ブレンド。
感覚的に、お茶の葉を集める。
スッキリする味
目覚めに導く
最初の朝の雫
「……今、光った?」とキースが言ったけど
よくわからなかった。
寝る前用のブレンドもするかと
気にせず、お茶の葉やハーブに向きなおった。
のんびり昼の日差しが、窓から入り込んでいた。
味は違う。僕の魔力水と買ったやつにはない効果が出ている。
セリの魔力水の影響?作り手の能力?」
考え込むタイプだろうか。キースのスイッチが入ったようだ。
そこに新たな情報を加える。
「自分の飲むポーションは、甘くなることが多い。」
購入したポーションを飲んだ時、甘かったのでポーションは甘いものだと思っていた。
「何それ!?」異議ありと言いそうだ。
ポーションは甘いというよりスッキリした味。歯磨き粉の味と揶揄される。
冒険者と話した時、気づいた。子供の時でも飲んだポーションは甘かったよな、と
味覚が変だと言われてたけど、甘かったと言ったのはハルトが手にした作ったポーションだけかな。
中級ポーションは飲んだことがないが、『味?不味い!』がよくある感想だ。
「セリが飲みやすいなら良いだろ」とロードが言うものの、
「変な効果があったら、ことでしょ!?この作り方で気力回復効果なんて
あり得ないんだよ!…あ。」
いつもの材料で味が変わる。“妖精の悪戯”
『妖精は甘い味が好き
悪戯好きは、スパイシー
何かが少しだ変わってる』
「何それ。」呆れ気味にいうキースに、
「子供の唄」と教会で知った言葉を口ずさんだ。正確には教会に来ていた商人に聞いた。
「いい声だな」ナデナデ
撫でるまでがセットなロード。
「だからって…。」ポーションを並べて、睨みつけていた。
「騒ぎがあったらしいな」戻ってきたのは
忙しそうな商売ギルド長、ギムナスだ。
お茶を淹れよう。
2人の村人と一緒に様子を見に来たらしい。
「問題ないぞ」ロードが言うが、騒がせたのは事実。
「騒ぎにしてすみません」紅茶を出せば、
「問題がないなら良い」と返してきた。
「何をしていたんだ?」と続けば、
「セリの能力を検証していた。」
ロードがさらりと答えたが、“妖精の悪戯”の話はしないようだ。
ギムナスに伝えた事はないし、『あまり言いふらすな』とも言われている。
自分は沈黙を守る。
「そうか。新メンバーだったな。」
顔馴染みの自分がいる違和感があるのかな。
新人冒険者、ソロの認識が早々に変わるわけないか。
「できればなんだが、ブレンドティーを作ってくれないか?
うちの翁が気に入ってたものを飲みたい。」
「ブレンドティーなら、よく眠れるお茶を渡したことがありますが。」
「いや、寝起きが良くなる方を」
あれ?それをあげたのは、冒険者ギルド長ではなかったか。
「材料はここに」バッグから数種類のお茶の葉がそれぞれ瓶に入っている。
これらをブレンドすると。
「残りは好きに飲んでいい。たまに相伴したいが。」
「わかりました。お作りします。」
「隣にいる」建物で書類仕事だろうか。
確認すれば、他のブレンドティーもできそうだ。
瓶を開ければ、香りが上がってくる。
早速、ブレンド。
感覚的に、お茶の葉を集める。
スッキリする味
目覚めに導く
最初の朝の雫
「……今、光った?」とキースが言ったけど
よくわからなかった。
寝る前用のブレンドもするかと
気にせず、お茶の葉やハーブに向きなおった。
のんびり昼の日差しが、窓から入り込んでいた。
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