【完結済み】番(つがい)と言われましたが、冒険者として精進してます。

BBやっこ

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II-c 馬車の旅

馬車の疾走

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ガタゴトと荒々しく動く馬車。2台あるうちの後ろにいる。

膝の上。誰のかって?わかるでしょ。
この位置にも慣れてきたが、弓まで掛けて置けるとは。便利。


今回は、浮くので仕方ない。
と言うのも現在、村に寄ることになって、全速前進!

通り道として手の入った経路、人の通ったばかりの道。
魔物も警戒して出てないのを狙って、疾走中。

良い馬車だとこの速度が出せて、馭者さんの腕もよくカーブも綺麗に曲がる。
スピードがあまり落ちずに。


早朝の集まりで決まったのは、

少々問題が起こっているとの情報が出てきた。
村での様子を権限を持っている人が行くことになった。

そこで、ギムナスさんと馭者さんの3人で行くことに。
もちろん護衛の『竜の翼』も。

後方のグループに後で合流できるよう、全速力トップスピードで走っている。

ガタ・ゴッ

同馬車のグスタフを見れば、この状況で目を瞑っている。
この荒々しい馬車の中で、流石に寝てはいないだろうが
休めているのは長年の慣れだろうか。

ガタ!
また浮き上がるのを、ロードが抑えてくれる。

…なんか、ごめんなさい。
体重が軽いせいか、飛び上がってしまう。
装備を重くすれば浮かないだろうか?そんな装備では動けないけど。

心なしかロードが嬉しそうなのはナゼ?と思いつつ
過ぎ去って行く緑色の景色を眺めていた。

魔物の気配なし。

「これから行く村のことは知ってるか?」
ロードが聞くので、知ってることだけ応える。

「補給拠点として冒険者ギルドと商業ギルドが作った場所。
冒険者が警備して、魔物を追い払っている。そこで商人は、補給ができる。」

女子供は、いないところだ。
本格的な冒険を引退した冒険者の受け皿になっている。

中級の魔物も出る森は、知識が必要な厄介なのもいるため
初級の冒険者には、向かない場所。

少し力がついてきたと粋がった若い冒険者が、大怪我する。
というパターンが毎年あったそうだ。

なら、教育してやれば良いのでは?
後進を育て、その時間以外は商人の手助けをする。

この森での採取、森を通り抜けるのに通る位置に村を作った。
休める場所があるのは、心強い。

冒険者だけではできないし、商人だけでも無理。
なら両方でやれば良いと両方のギルドが協力して始まった試み。

村は軌道に乗っているようだ。

「村で若い冒険者向けの訓練ができる。近々、行こうと思ってた。」

慢心は死に直結する。
やれる場所があるなら参加しようと。
懐具合が良い時に。

知識も経験もまだまだ足りないから。



『ギルド村』

安易な名前だった。
トップ2人とも名付けは得意じゃないとみた。
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