44 / 200
II-a 王都に向う旅
出発の朝
しおりを挟む
朝?
目を開ければ、すでに明るい室内。
ベッドで寝ている。そう…。
寝過ごした!??
ガバリと掛け布から出て、窓の外を見る。
町の人達はもう活動していて、日が燦々とふりしきる。
ヒヤっと肝が冷える。
遅刻じゃないか!?
急いで着替えにかかる。
出られるよう最低限の準備をして、
ロードがまだベッドで寝ていることに気がついた。
声をかけておかないと!
「ロード?」
近づいてもモゾモゾと動いただけで、起きる気配がない。
これは、先に行った方が良いな。
新人が何も手伝わないなんてあり得ないだろ。
階下に向かうことにしたが、誰か上がってくる音がした。
扉から入ってきたのはカナンだった。
「おーう起きてたか!セリちゃん。
今日は出れたんだな。」
前に抱きつかれて出れなかった時のことだろう
「おはよう御座います。」と挨拶して、手伝いに向かいたいと伝えたが、
「1番の仕事を任せたい。」と肩に手を置かれる。
なんだろう?新人向けの試験だろうか?キリッと気持ちを入れ直す。
「ロードを起こしてくれ。」
寝ているロードを指差された。
ん?
「アイツな。起こされんのが嫌いなんだわ。
起き抜けは機嫌が悪くてな~。セリちゃんなら大丈夫!頼むわ!」
頼まれたのでお起しにかかった。
「ロード、…起きて?」
声をかけると、顔を向ける。
ボーッとした目でまだ起きている状態に見えなかった。
「ロード?」と手を振ってみる
スッと手を掴まれそうだったので、避けた。
む~。ちょっと不機嫌な顔になった。
孤児院で小さい子を起こした時の顔を思い出した。
成人した男性に向かって失礼だろうか。
「起きて?」とちょっとほっこりした気分になりながら言えば
ちょっと驚いたような表情になって、頭も起きたようだ。
「おはよう、セリ」と笑顔なので、
ちょっとドキッとした。
色っぽさを感じる。
「起きたかよ?」
「あ“?・・あ、カナンか。」
「おうオレだ。起きとけ。」
「はいよ~。セリ着替え手伝ってくれないか?」冗談めかして言えば、
「ジャレついてないで、用意しろって。」
カナンにバッサリと言葉を切られていた。
ロードの準備は早く、3人で階下へ。
「アーラ早かったわネ?」
う、皮肉が入ってるかもしれない。来るのが遅かったから。
謝る前に、
「セリちゃんのお・か・げ!ロードが起きて準備終わってんだぜ?
快挙だ快挙!」
楽しそうに言っている。
「遅くなってごめんなさい」これは、新人として不味い。
「アラ?大丈夫ヨ、用事もないし。ロードの面倒見てくれるだけで御の字なんだかラ!!」
んー。どう言うこと??
「ロードな、起きねえんだわ。」
曰く、
種族の特性で竜人は、寝起きが悪い。
ロードはマシな方で、寝付きもいいし、起きる時は起きる。
だが、宿で休んでいる時は大変で、なかなか起きない。
起きても機嫌が悪い。
暴れるわけじゃないが、ピリピリしてるらしい。
その人、誰ですか?
自分の背にくっついている人じゃないですよね。
ね?
目を開ければ、すでに明るい室内。
ベッドで寝ている。そう…。
寝過ごした!??
ガバリと掛け布から出て、窓の外を見る。
町の人達はもう活動していて、日が燦々とふりしきる。
ヒヤっと肝が冷える。
遅刻じゃないか!?
急いで着替えにかかる。
出られるよう最低限の準備をして、
ロードがまだベッドで寝ていることに気がついた。
声をかけておかないと!
「ロード?」
近づいてもモゾモゾと動いただけで、起きる気配がない。
これは、先に行った方が良いな。
新人が何も手伝わないなんてあり得ないだろ。
階下に向かうことにしたが、誰か上がってくる音がした。
扉から入ってきたのはカナンだった。
「おーう起きてたか!セリちゃん。
今日は出れたんだな。」
前に抱きつかれて出れなかった時のことだろう
「おはよう御座います。」と挨拶して、手伝いに向かいたいと伝えたが、
「1番の仕事を任せたい。」と肩に手を置かれる。
なんだろう?新人向けの試験だろうか?キリッと気持ちを入れ直す。
「ロードを起こしてくれ。」
寝ているロードを指差された。
ん?
「アイツな。起こされんのが嫌いなんだわ。
起き抜けは機嫌が悪くてな~。セリちゃんなら大丈夫!頼むわ!」
頼まれたのでお起しにかかった。
「ロード、…起きて?」
声をかけると、顔を向ける。
ボーッとした目でまだ起きている状態に見えなかった。
「ロード?」と手を振ってみる
スッと手を掴まれそうだったので、避けた。
む~。ちょっと不機嫌な顔になった。
孤児院で小さい子を起こした時の顔を思い出した。
成人した男性に向かって失礼だろうか。
「起きて?」とちょっとほっこりした気分になりながら言えば
ちょっと驚いたような表情になって、頭も起きたようだ。
「おはよう、セリ」と笑顔なので、
ちょっとドキッとした。
色っぽさを感じる。
「起きたかよ?」
「あ“?・・あ、カナンか。」
「おうオレだ。起きとけ。」
「はいよ~。セリ着替え手伝ってくれないか?」冗談めかして言えば、
「ジャレついてないで、用意しろって。」
カナンにバッサリと言葉を切られていた。
ロードの準備は早く、3人で階下へ。
「アーラ早かったわネ?」
う、皮肉が入ってるかもしれない。来るのが遅かったから。
謝る前に、
「セリちゃんのお・か・げ!ロードが起きて準備終わってんだぜ?
快挙だ快挙!」
楽しそうに言っている。
「遅くなってごめんなさい」これは、新人として不味い。
「アラ?大丈夫ヨ、用事もないし。ロードの面倒見てくれるだけで御の字なんだかラ!!」
んー。どう言うこと??
「ロードな、起きねえんだわ。」
曰く、
種族の特性で竜人は、寝起きが悪い。
ロードはマシな方で、寝付きもいいし、起きる時は起きる。
だが、宿で休んでいる時は大変で、なかなか起きない。
起きても機嫌が悪い。
暴れるわけじゃないが、ピリピリしてるらしい。
その人、誰ですか?
自分の背にくっついている人じゃないですよね。
ね?
2
お気に入りに追加
642
あなたにおすすめの小説
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
義弟の婚約者が私の婚約者の番でした
五珠 izumi
ファンタジー
「ー…姉さん…ごめん…」
金の髪に碧瞳の美しい私の義弟が、一筋の涙を流しながら言った。
自分も辛いだろうに、この優しい義弟は、こんな時にも私を気遣ってくれているのだ。
視界の先には
私の婚約者と義弟の婚約者が見つめ合っている姿があった。
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
悪役令嬢に転生したので、ゲームを無視して自由に生きる。私にしか使えない植物を操る魔法で、食べ物の心配は無いのでスローライフを満喫します。
向原 行人
ファンタジー
死にかけた拍子に前世の記憶が蘇り……どハマりしていた恋愛ゲーム『ときめきメイト』の世界に居ると気付く。
それだけならまだしも、私の名前がルーシーって、思いっきり悪役令嬢じゃない!
しかもルーシーは魔法学園卒業後に、誰とも結ばれる事なく、辺境に飛ばされて孤独な上に苦労する事が分かっている。
……あ、だったら、辺境に飛ばされた後、苦労せずに生きていけるスキルを学園に居る内に習得しておけば良いじゃない。
魔法学園で起こる恋愛イベントを全て無視して、生きていく為のスキルを習得して……と思ったら、いきなりゲームに無かった魔法が使えるようになってしまった。
木から木へと瞬間移動出来るようになったので、学園に通いながら、辺境に飛ばされた後のスローライフの練習をしていたんだけど……自由なスローライフが楽し過ぎるっ!
※第○話:主人公視点
挿話○:タイトルに書かれたキャラの視点
となります。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
【完結】間違えたなら謝ってよね! ~悔しいので羨ましがられるほど幸せになります~
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
「こんな役立たずは要らん! 捨ててこい!!」
何が起きたのか分からず、茫然とする。要らない? 捨てる? きょとんとしたまま捨てられた私は、なぜか幼くなっていた。ハイキングに行って少し道に迷っただけなのに?
後に聖女召喚で間違われたと知るが、だったら責任取って育てるなり、元に戻すなりしてよ! 謝罪のひとつもないのは、納得できない!!
負けん気の強いサラは、見返すために幸せになることを誓う。途端に幸せが舞い込み続けて? いつも笑顔のサラの周りには、聖獣達が集った。
やっぱり聖女だから戻ってくれ? 絶対にお断りします(*´艸`*)
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2022/06/22……完結
2022/03/26……アルファポリス、HOT女性向け 11位
2022/03/19……小説家になろう、異世界転生/転移(ファンタジー)日間 26位
2022/03/18……エブリスタ、トレンド(ファンタジー)1位
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる