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新章

3-②

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遅めの時間に食堂っへ行ってみる。朝食抜きになったのでお腹は空いている。
ドリンクバー式に置いてある飲み物、お湯も出るようでカップ麺が置かれている。

名前が貼ってある分は、予約済みのカップ麺だろうか。

数人、まったりしている人達に声をかけた。
「おはようございます。」
食事が終わっている2人とカップ麺を啜っている1人。
「あ、おはようございます」
「ん?知らない顔だね。」

席をご一緒する事にして、ご飯味噌汁、焼き魚とサラダの和食定食を選んだ。この食事が今のところ無料だ。

(無料の響きに、食欲が増しそう。)

給料から天引きのところを、最初の3ヶ月は無料らしい。試験期間を設けているようだ。ジム、プールが使用ができるらしく凄い福利厚生だなと思う。

「高級マンションみたいなラインナップ。使った事ないなあ」
「すごい設備だよねー、俺は全メニュー制覇とかした。」
「結局デリバリー使ってる」

個性豊かだ。討伐のチームらしい3人と挨拶を交わして

「新人さん?へー、生産の方なんだ。ここにはいないな?」
「女性は少ないよねー初めまして」

新しく会話に入って来た人とも情報をもらう。顔を合わせることは少ないそうだ。自室で食事する人や、向こうへ何ヶ月も行く人達。

「あっちで会う方が確率高いんじゃない?」
「攻略組みに、戦闘ばっかだもん」
「技術者もいたよね。戦闘狂が一番多いよ」

ここにいない人達は研究者が多く、一般からはゲームの成績や功績から選ばれているらしい。

「アーティスト系?」
「企画デザインの部です。」
「彼氏募集してない?」
「いえ、してません。」

立っている人達は、ふるふられの話で盛り上がっている。食事をすすめるとなかなか美味しい。ほかほかご飯は良いなと再確認する。

「向こうで彼女作るとか多いよねー。」
「誰かお偉いさんに気に入られた?」

咀嚼して飲み込んだ後、詳しく聞いてみた。
「たまに、そういう縁でゲームに入る人いるんだよ。」

(なるほど、私もそれかな?)

今いる地域の話になったがゲームの中で会う可能性はなさそうで食堂で会ったら話そうと言って別れた。彼らは攻略について会議はあるらしい。ちょっと体育会系っぽいなと思った。

私はというと、カウンセリングの予約をしている。案内を頼んで時間まで受付で待つ事にした。

私の採用は、特別枠な感じもする。向こう側の人とのご縁かな。
まあ、無茶振りされるわけじゃなさそうだし。

竜をやっつけろとか、希少な野草をもってこいって。
「召喚された勇者じゃあるまいし。」

私はのんびり、ゲームの世界を楽しんでいただけ。ま、何か役立つなら頑張りますか。気負わず過ごそうと決めた。
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