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黒き者

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「早く、契約魔法で縛ってしまえ!」


(パパイヤ、いちごの王様ああ、現実逃避したい。)

「我のために仕えられるのそ光栄だと思え」


(甘いものが食べたいなあ。)

ジリジリ甲冑達に逃げ道を塞がれる。

今、抵抗しないと奴隷コースだぞ?
少しでも、何か。

「ドリアアアア!」

手持ちのラノベを投げつけた。

「イテッ」

黒いものに当たった?
「あ、異世界人!」

「人を指しちゃダメだろ。」

さっきまで居なかった筈の若い男がいる。ちょっとチャラそうだが、
服装はブランド品のように見える。

「誰だ?!」

敵ではないかも。

「ごっめーん、異世界人はちょっと待っててねー?」

肯定して黙って様子を伺う。とりあえず、契約魔法ではない様子。


「おっさーん。ダメじゃん異世界召喚なんかしちゃあ。
盟約違反。罰として強制送還でーす」


「皆、我を守…」

「消えた。」


「うん、ごめんな巻き込まれた異世界人。終わったよー」


黒い、角がある魔王のような、男。
多分玉座の間には、誰も居なくなって槍やら武器が落ちていた。

「帰れるのか」

用がないなら、帰してくれ。

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