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報告書
20-①
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「もう増えても、驚きません」
精霊様とのお茶会で、私は弱音を吐きだした。
“精霊の接待係”という名の閑職だった筈が、王都を崩壊させないための根回しをする?何故かは分かっているし、私も納得はしている。
「できる事なので構わないんだが、掘り起こされる事実が!」
『受け入れられないか?』
「多過ぎるのです!」
精霊様は楽しそうに笑っている。とても私の慌てぶりが楽しいのだろう。
4精霊を同時に?精霊獣を側に置く子供。何処にそんな規格外な事をする?身近に居るんだ!
そもそも、竜人と狼獣人も側に居るんだ。危険と言われるモノが、集中し過ぎている!ー力を持つ者が全て危険では無いが、それ相応の分別が必要になるしだな。
『まあ、精霊と言ってもまだ幼い。分体もおるし問題なかろう?』
「ヘデラも居ます」
分体は、本体の精霊の力を持って動く。分身は、精霊に命令を受けてある程度自由に動く。
ヘデラは<緑と風の精霊様>の眷属という関係性だ。私と契約した精霊でもある。
今は、コーヒーを淹れるのに凝っているらしい。
執事の姿でいるため、私の執事だと王都の城で勘違いされたままだ。
精霊だと言ったら驚くだろう?
穏やかそうに見えるが、面倒な輩には麻痺をくらわせるくらい、やる。魔法の痕跡は残らず、植物の花粉などが摂れるだけ。
完全犯罪。いいや、私が疑惑を無視すればだな?
闇に紛れて、仕事ができそうだ。いや昼にも堂々とできる。やらないから恐ろしくないだけだ。
妖精と精霊の執着は“堕ちた精霊”のモノだ。
その辺の違いが分からないから、ひと括りに危険扱いする。
契約や約束を違えなければ、次が無く離れるだけの関係なのに。
とにかく4精霊と同時に契約という記録を更新した、竜人もツガイの子供だ。
ただでさえ目立つのに?いや、竜人への対抗策に…違う・チガウ。
勉強を教えるのを安請け合いし、魔導書もあったのでつられた拠点での留守番。
「居心地が良い、良過ぎるんです!」
まず、貴族が押しかけてこない。城から近い。仕事場でもある、ここの庭だ!
<緑と風の精霊様>とヘデラが自由に行き来し、魔の森の縁にある屋敷は防衛上も利点がある。上の方達の思惑とは、関係なさそうだ。
『おもしろそうだったからここにした』
そう言われた。本題に移ろう。
「精霊を呼んでお茶会をするとの事ですが」
『私もいるだろう』
お茶会、精霊同士を集めてやるのに城の者は慌てふためいている。
(認識の違いだな)
『知り合い(精霊)との交流を深めよう!』とツガイの子供は思っている。
『精霊は危ない、増えればもっと危ない』
滅ぼそうなんて考えない、面倒で飽きる。棲み家を移すのが関の山の精霊にか?
「最近、閑職とは?と考えています。」
やる事が多い、観たい現象も興味も尽きない職場だ。
「コーヒー、ありがとう。」
にっこりとコーヒーを出してくれた執事が、微笑んだ。
精霊様とのお茶会で、私は弱音を吐きだした。
“精霊の接待係”という名の閑職だった筈が、王都を崩壊させないための根回しをする?何故かは分かっているし、私も納得はしている。
「できる事なので構わないんだが、掘り起こされる事実が!」
『受け入れられないか?』
「多過ぎるのです!」
精霊様は楽しそうに笑っている。とても私の慌てぶりが楽しいのだろう。
4精霊を同時に?精霊獣を側に置く子供。何処にそんな規格外な事をする?身近に居るんだ!
そもそも、竜人と狼獣人も側に居るんだ。危険と言われるモノが、集中し過ぎている!ー力を持つ者が全て危険では無いが、それ相応の分別が必要になるしだな。
『まあ、精霊と言ってもまだ幼い。分体もおるし問題なかろう?』
「ヘデラも居ます」
分体は、本体の精霊の力を持って動く。分身は、精霊に命令を受けてある程度自由に動く。
ヘデラは<緑と風の精霊様>の眷属という関係性だ。私と契約した精霊でもある。
今は、コーヒーを淹れるのに凝っているらしい。
執事の姿でいるため、私の執事だと王都の城で勘違いされたままだ。
精霊だと言ったら驚くだろう?
穏やかそうに見えるが、面倒な輩には麻痺をくらわせるくらい、やる。魔法の痕跡は残らず、植物の花粉などが摂れるだけ。
完全犯罪。いいや、私が疑惑を無視すればだな?
闇に紛れて、仕事ができそうだ。いや昼にも堂々とできる。やらないから恐ろしくないだけだ。
妖精と精霊の執着は“堕ちた精霊”のモノだ。
その辺の違いが分からないから、ひと括りに危険扱いする。
契約や約束を違えなければ、次が無く離れるだけの関係なのに。
とにかく4精霊と同時に契約という記録を更新した、竜人もツガイの子供だ。
ただでさえ目立つのに?いや、竜人への対抗策に…違う・チガウ。
勉強を教えるのを安請け合いし、魔導書もあったのでつられた拠点での留守番。
「居心地が良い、良過ぎるんです!」
まず、貴族が押しかけてこない。城から近い。仕事場でもある、ここの庭だ!
<緑と風の精霊様>とヘデラが自由に行き来し、魔の森の縁にある屋敷は防衛上も利点がある。上の方達の思惑とは、関係なさそうだ。
『おもしろそうだったからここにした』
そう言われた。本題に移ろう。
「精霊を呼んでお茶会をするとの事ですが」
『私もいるだろう』
お茶会、精霊同士を集めてやるのに城の者は慌てふためいている。
(認識の違いだな)
『知り合い(精霊)との交流を深めよう!』とツガイの子供は思っている。
『精霊は危ない、増えればもっと危ない』
滅ぼそうなんて考えない、面倒で飽きる。棲み家を移すのが関の山の精霊にか?
「最近、閑職とは?と考えています。」
やる事が多い、観たい現象も興味も尽きない職場だ。
「コーヒー、ありがとう。」
にっこりとコーヒーを出してくれた執事が、微笑んだ。
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