【長編・完結】300歳エルフは、まだ森には帰りませんよ。 〜目まぐるしく過ぎた日々と、お茶を飲むひと時を。〜

BBやっこ

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4-①

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「精霊様のことをもう少し詳しく書いたのは、これか。」

{属性とその関わり}

精霊は属性を持つ、人であれば内部と外部魔力のバランスを持っている。つまり混ざって、巡っている状態だ。

大体の精霊は2つの属性とされるが、3つの属性を持つ精霊も見つかっているが、それはまだ属性の固定されていないのでは?とされている。

稀な状態であり、詳しく調べた例がない。これは稀な精霊の出会いに期待するしか進捗は見込めない。

どういう状態なのか?3つのバランスは精霊の存在にどう影響するのか。
もしかしたら、3つから時を経て2つになるのかもしれない。

色々考えられるが、答えを出せるほどの知見は集まっていない。

そもそも、精霊の事を知る機会は少ない。

棲み家から出ない
交流がない
言葉での情報交換に興味がない

そう言った相手の気質が研究の進みを停滞させる大きな要因であるのだろう。
魔素から産まれる幼精、思考や感情、物への干渉ができるようになった妖精。
属性を2つ以上持った精霊という存在になるまでになる。

獣の姿をとり、精霊獣と呼ばれる存在。
精霊の棲む道具の存在。

棲み家を持つ精霊様の事を知る機会はあっても、秘匿される。秘密の交流をしている者もいるだろう。

好奇心、ヒトの作り出す物が好きである。

そこから交流が起こるものの、寿命を持つ者との定めで死をキッカケに関係が断たれてしまう事が多い。

貴族の家として交流を続ける例もあるが、その場合形式的な交流だと感じてしまう。

精霊に気に入られる才能というのはあるだろうか?
性格、魔力属性、出会うキッカケ。

それが分かれば、もっと精霊との交流も盛んになる筈であるが。怒りを買った時の事を思うと恐ろしくなるのも理解できる。


魔法には内部魔力が関わり、身体強化には外部魔法の性質が関わっていると研究しているが。それは種族の特性との比較で導き出された。

妖精族、獣人族、その平均値にある人族というふうに。
エルフは妖精族に入れられているが、属性で分けているようだ。

私のような者をライトエルフ、弟のような容姿と力を持つ者をダークエルフとする文献もあったが。正直、しっくり来ない言い方だ。

これは私の感情論であるのか、わざわざ分けるほどエルフの数がいないのだから不要では?と思ってしまう。

「…ここは、関係ないな」数枚、内容を飛ばす。

トリプルの存在も言われているが、精霊獣など詳しく調べる機会がない。
出会える機会、その時期に観察できず難しいのだ。


「ーか。世界を巡って探すのは浪漫があるが。実際はダンジョン攻略となるので
泥に塗れての冒険者の時を思い出すな。」
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