【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。

BBやっこ

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<竜の翼 編>

伝達人

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「屋敷持ちの貴族。」

そう呟いた後に“知らねーな?”という態度。

(知ってたらびっくりだと思う。)


末端も末端で社交もしていない、辺境の貴族。覚えるきっかけもなさそう。
王都へ上がるパーティも辺境を守っているためと参加を見合わせられる。ずっとお仕事していますと言いつつ、当主不在の家はおかしい。

そういう意味では有名なのかもしれない。
私が出たことあるのは、貿易街のある貴族の屋敷で同年代の子達と話す。今回も行ってみたいとは思う。

驚きで固まったステラに、グラウルが一瞬驚いたものの部屋に案内してくれた。

ここでお茶を出してくれるのは、グラウルだろう。

バリスはこのまま護衛の位置にいる模様。急だし軽食は期待できないのが残念。

ガイサスが席を進め、バリスは扉の方で私を守る位置に着いた。
この場合、ガイサスを守るべきか微妙なところ?

その配置に視線を送らず、話合いが始まる。主に話すのはカナンらしい。

ロードは、私に紅茶と一緒に出されたクッキーを勧めている。それを食べながら思う。

王都に依頼を出しているかと思ったが、ガイサスの名で出していた。ヴェーネン家と結びつけるのは簡単だけど、依頼には出していないのがガイサスの配慮だろう。

(当主へというより、私へのな気もする。)

「獣人の番<つがい>問題は知ってる?」

「運命の番というやつなら」
「引き篭もっちまうって話なら…あるな。」

ガイサスとバリスが答えるが、セリにはさっぱり?いや劇の題目でそんなのがあった気がする。

セリがいる前では濁して言ったお蔭で、引き篭もってどうこうは気づいていない。

「オレら『竜の翼』ってパーティなんだ。」
「ダンジョン専門という?」

「それ。」

「マジか竜人と、狼獣人か?」
「そ。」

とても驚いているバリスと、すんなり答えるカナンの落差が凄い。
そのやり取りに興味なく、私に話しかけるロードもマイペースだなと思う。

「セリ?甘い物は好きか?」
「好き。食べる機会はそんなにないけど。」

「紅茶は?」
「ハーブティのが飲む。紅茶は高価だし。」

呑気な会話が続いていた。
当然のように膝の上にいて、グラウルが心配気に見るのに気づいている。

警戒する大人達の事もわかるけど、今のところ話し合いというより事前情報の打ち合わせ。

「セリが番だというのか?」
「まあ、この様子じゃねー。まさかの!って驚きだけどさあ。」

じっと視線が集まる。

「王都で行きたいところはあるか?何処にでも連れて行くぞ。」
「んー、古本がまだ見てなくて、劇場とか行けたら。」

王都観光の話をしていた。
セリは、話題の提供だがロードは本気で行く気である。
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