【完結】アナタが選んだんでしょう?

BBやっこ

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4-言葉

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婚約との定例

「あの、お店の事噂になっているようですね。」

「へえ情報の自慢?必要ないよ勝手に消えるさ。」

今の学生で、中心話題になっていた。


「今、女学生派と婚約者様派に分かれてしまっているんです。
どちらか名言すれば、お店の方にも影響が出るんじゃ?」

「君に関係あるの?
婚約者なんだから。どっしり構えてくれれば良いよ。」

彼女は不安そうにお茶を啜っていた。

「得意料理はある?」

それ以降、口をつぐんだ。
そのまま。お茶を飲み終わった。いい時間になったので帰った。


その次には、そろそろ卒業パーティの話も出てくる。

パートナーは婚約者だ。

適当に服をお揃いに決め、準備は整っている。
卒業して落ち着いたら結婚になるだろう。

「信じられませんわ!世の男性は婚約者をなんだと思っているのかしら?」

女学生が集団で騒いでいるのを通り過ぎた。


(婚約者様派だっけ?)
僕がいるところには、そんな衝突見られないけどなあ。

女学生の間だけなんじゃないの?

婚約者の彼女と会うたびにその話になったから、覚えたけど。
(正直興味ないんだよね。)


何人かに、

『女学生が買った服はお前んところの商品なのか?』
って聞かれたから、仕入れ先の話はしておいたいけど。



騒ぎの絶頂を見ることになった。卒業パーティの日に。

「婚約を破棄しましょう!」
「何を言っている?!これは国の決定だ。」

「ええ。そうでしょうとも!女学生を侍ってる貴方様は、

優先を間違えたのはアナタなんですのよ!」


キツそうな女性だ。王子様の婚約者様から逃げたくもなるよ。
「ああ言った勢いで行動する女は嫌いだなあ」

ぽそりと呟いただけだから、彼女にしか、聞こえなかっただろう。


姉ちゃんがうるさかったのを思い出すから、嫌なのかなあ。
思いもしなかった、婚約破棄の場。


結局。騒ぐだけ騒いで、撤収していった。
「高位貴族も大変だねえ」



他人事だった。この時まで。




「私も目が覚めたの。」

深刻な目を向ける。
彼女が何を言っても受け入れてあげるつもりで、次の言葉を待った。
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