10 / 10
ふせる
しおりを挟む
護衛と一緒に、塔に住む。
お母様は、たまにお顔を見に行って、食事をしたか確認している。
乳母も居てくれるから、心強い。
『まったく、どちらが母親だかわかりませんね』
呆れ顔の乳母に、お母様はそっちよと教えておく。
たまーに、面会と言う形で変な貴族とも会う。
求婚してくるには、そのままお兄様に伝えればもう2度と顔を見ずに済む。
侵入してこようとした男もいたらしいけど、
護衛が仕事をした、らしい。
もう会いにこないならなんでも良いや。
「一緒に居てくれる?」
わたしの護衛は、変わらず居てくれる。
以前お兄様付きに代わる話も出たけど。
お兄様のお願いなら、叶えてあげたいが嫌だと言ったらそのままだ。
ご学友として、連れて行かれそうだったのを取りやめになった。
たまに、お姉様からも手紙が来る。
面会のお願いもあるけど、お菓子があるなら良いか。
心配してくれて、たまに暗号があるのも楽しい。
そんな日々は、妹さん姫は病に伏せっている
から、王女の役目はなくなった。
護衛がたまに、鬱陶しい人が来たり。
未だに求婚の手紙は来ているらしい。
わたしは知らない。今は本と書類の数字を追うのが楽しい。
面会もただ会うだけで終わったり、兵士に連れて行かれたり。
あまりやる事は変わっていない。
お兄様の政務を手伝うけど、こっそりやっている。
妹姫は、病で王城に出てくることはないから。
気軽に隠された道を通れば、中に入れるのにね?
煩いのはたまにで良くなった。好きなだけ本を読んで、
翻訳したり、数字に変なところを見つけるとお兄様の役に立つらしい。
気分転換にやっている。
「ねえ、結婚ってした方が良いの?」
護衛の男に聞いてみる。
首を傾げたけど
“好きにすれば良い”
って顔だ。
一緒にいてくれるのは
やっぱり楽しい。
後に、妹姫はどこかの家に降嫁された。
どこからか、伴侶を得て
即位した王の秘密さえ知っていると言う。
貴族の裏の顔を暴き、秘密は暴露される。
アイリーン・エスコーツ伯爵として、
後に王家の裏側を仕切る彼女は、伴侶と共に過ごし
養子との縁を持って幸せに暮らしたらしい。
“あの伯爵家の奥方と顔を合わせてはならない
顔を見られてば
秘密を全て暴かれてしまう
恐ろしい力を持っている”
そう囁かれるも、顔を見ただけでそこまでわかるわけはない。
ただ、浮気相手の名前くらいは、バレるかもしれない。
「美しいマダム、私と踊っていただけま…」
「あちらに、恋仲の方がいらっしゃるでしょう?まっすぐ向かったらいかが?」
「アイリーン、こっちだ。」
「あら、旦那様。護衛してくださるのね?」
「君について行く」『君を守る役目は俺のものだろう?』
「ふふ、幸せよ。」
時折、パーティに参加しては、貴族が泡を食うらしい。
お母様は、たまにお顔を見に行って、食事をしたか確認している。
乳母も居てくれるから、心強い。
『まったく、どちらが母親だかわかりませんね』
呆れ顔の乳母に、お母様はそっちよと教えておく。
たまーに、面会と言う形で変な貴族とも会う。
求婚してくるには、そのままお兄様に伝えればもう2度と顔を見ずに済む。
侵入してこようとした男もいたらしいけど、
護衛が仕事をした、らしい。
もう会いにこないならなんでも良いや。
「一緒に居てくれる?」
わたしの護衛は、変わらず居てくれる。
以前お兄様付きに代わる話も出たけど。
お兄様のお願いなら、叶えてあげたいが嫌だと言ったらそのままだ。
ご学友として、連れて行かれそうだったのを取りやめになった。
たまに、お姉様からも手紙が来る。
面会のお願いもあるけど、お菓子があるなら良いか。
心配してくれて、たまに暗号があるのも楽しい。
そんな日々は、妹さん姫は病に伏せっている
から、王女の役目はなくなった。
護衛がたまに、鬱陶しい人が来たり。
未だに求婚の手紙は来ているらしい。
わたしは知らない。今は本と書類の数字を追うのが楽しい。
面会もただ会うだけで終わったり、兵士に連れて行かれたり。
あまりやる事は変わっていない。
お兄様の政務を手伝うけど、こっそりやっている。
妹姫は、病で王城に出てくることはないから。
気軽に隠された道を通れば、中に入れるのにね?
煩いのはたまにで良くなった。好きなだけ本を読んで、
翻訳したり、数字に変なところを見つけるとお兄様の役に立つらしい。
気分転換にやっている。
「ねえ、結婚ってした方が良いの?」
護衛の男に聞いてみる。
首を傾げたけど
“好きにすれば良い”
って顔だ。
一緒にいてくれるのは
やっぱり楽しい。
後に、妹姫はどこかの家に降嫁された。
どこからか、伴侶を得て
即位した王の秘密さえ知っていると言う。
貴族の裏の顔を暴き、秘密は暴露される。
アイリーン・エスコーツ伯爵として、
後に王家の裏側を仕切る彼女は、伴侶と共に過ごし
養子との縁を持って幸せに暮らしたらしい。
“あの伯爵家の奥方と顔を合わせてはならない
顔を見られてば
秘密を全て暴かれてしまう
恐ろしい力を持っている”
そう囁かれるも、顔を見ただけでそこまでわかるわけはない。
ただ、浮気相手の名前くらいは、バレるかもしれない。
「美しいマダム、私と踊っていただけま…」
「あちらに、恋仲の方がいらっしゃるでしょう?まっすぐ向かったらいかが?」
「アイリーン、こっちだ。」
「あら、旦那様。護衛してくださるのね?」
「君について行く」『君を守る役目は俺のものだろう?』
「ふふ、幸せよ。」
時折、パーティに参加しては、貴族が泡を食うらしい。
1
お気に入りに追加
43
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
寡黙な貴方は今も彼女を想う
MOMO-tank
恋愛
婚約者以外の女性に夢中になり、婚約者を蔑ろにしたうえ婚約破棄した。
ーーそんな過去を持つ私の旦那様は、今もなお後悔し続け、元婚約者を想っている。
シドニーは王宮で側妃付きの侍女として働く18歳の子爵令嬢。見た目が色っぽいシドニーは文官にしつこくされているところを眼光鋭い年上の騎士に助けられる。その男性とは辺境で騎士として12年、数々の武勲をあげ一代限りの男爵位を授かったクライブ・ノックスだった。二人はこの時を境に会えば挨拶を交わすようになり、いつしか婚約話が持ち上がり結婚する。
言葉少ないながらも彼の優しさに幸せを感じていたある日、クライブの元婚約者で現在は未亡人となった美しく儚げなステラ・コンウォール前伯爵夫人と夜会で再会する。
※設定はゆるいです。
※溺愛タグ追加しました。
平和的に婚約破棄したい悪役令嬢 vs 絶対に婚約破棄したくない攻略対象王子
深見アキ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢・シェリルに転生した主人公は平和的に婚約破棄しようと目論むものの、何故かお相手の王子はすんなり婚約破棄してくれそうになくて……?
タイトルそのままのお話。
(4/1おまけSS追加しました)
※小説家になろうにも掲載してます。
※表紙素材お借りしてます。
【完結】あなたからの愛は望みません ~お願いしたのは契約結婚のはずでした~
Rohdea
恋愛
──この結婚は私からお願いした期間限定の契約結婚だったはずなのに!!
ある日、伯爵令嬢のユイフェは1年だけの契約結婚を持ちかける。
その相手は、常に多くの令嬢から狙われ続けていた公爵令息ジョシュア。
「私と1年だけ結婚して? 愛は要らないから!」
「──は?」
この申し出はとある理由があっての事。
だから、私はあなたからの愛は要らないし、望まない。
だけど、どうしても1年だけ彼に肩書きだけでも自分の夫となって欲しかった。
(冷遇してくれても構わないわ!)
しかし、そんなユイフェを待っていた結婚生活は……まさかの甘々!?
これは演技? 本気? どっちなの!?
ジョシュアに翻弄される事になるユイフェ……
ユイフェの目的とは?
ジョシュアの思惑とは?
そして、そんなすっかり誰も入り込めないラブラブ夫婦(?)
な結婚生活を送っていた二人の前に邪魔者が───
ゲス王子への手向けは悪女からの微笑みを
奏重
恋愛
「お、お前が殿下から婚約破棄されただと……?」
その言葉を聞いたお父様の頭髪は限界を迎えていた。
「大丈夫ですわ、お父様。公爵家は守ってみせます」
我が家を踏み台にしようとした報いを王子殿下にはきっちりと受けさせて差し上げましょう。
「いや、お前は何もしなくてもいいんだ!我が家は大丈夫だから!むしろ、頼むから私に任せてくれ!」
そんなお父様の叫びは聞こえないふりをしましたの。
愚者(バカ)は不要ですから、お好きになさって?
海野真珠
恋愛
「ついにアレは捨てられたか」嘲笑を隠さない言葉は、一体誰が発したのか。
「救いようがないな」救う気もないが、と漏れた本音。
「早く消えればよろしいのですわ」コレでやっと解放されるのですもの。
「女神の承認が下りたか」白銀に輝く光が降り注ぐ。
安らかにお眠りください
くびのほきょう
恋愛
父母兄を馬車の事故で亡くし6歳で天涯孤独になった侯爵令嬢と、その婚約者で、母を愛しているために側室を娶らない自分の父に憧れて自分も父王のように誠実に生きたいと思っていた王子の話。
※突然残酷な描写が入ります。
※視点がコロコロ変わり分かりづらい構成です。
※小説家になろう様へも投稿しています。
死に役はごめんなので好きにさせてもらいます
橋本彩里(Ayari)
恋愛
フェリシアは幼馴染で婚約者のデュークのことが好きで健気に尽くしてきた。
前世の記憶が蘇り、物語冒頭で死ぬ役目の主人公たちのただの盛り上げ要員であると知ったフェリシアは、死んでたまるかと物語のヒーロー枠であるデュークへの恋心を捨てることを決意する。
愛を返されない、いつか違う人とくっつく予定の婚約者なんてごめんだ。しかも自分は死に役。
フェリシアはデューク中心の生活をやめ、なんなら婚約破棄を目指して自分のために好きなことをしようと決める。
どうせ何をしていても気にしないだろうとデュークと距離を置こうとするが……
お付き合いいただけたら幸いです。
たくさんのいいね、エール、感想、誤字報告をありがとうございます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる