上 下
2 / 2

どうなったの?

しおりを挟む
「太陽の光を消え去るように、月の光が降り注いだ。

こうして、月の光に照らされた弟が王となったのでした。」


「太陽の王子様はどうなったの?」

娘に聞かれ、物語の本を閉じる。

「光を失った王子様に代わって、月の王子となって国を治めたそうだ。」

輝く光ではなく、癒しの光で国を支えて下さった。

太陽と月の国
の成り立ちだった。


太陽が全てを焼き尽くそうと、暴虐の光になる前に。

月が太陽に成り代わる。


そうして、この国は続いていく。
しおりを挟む

この作品の感想を投稿する


処理中です...