[完結]私はネコです。貴女の従属獣(ペット)になりたい。

BBやっこ

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兵舎にて

ペット猫の1日

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私は、クロ様のペットです。
名前は、まだ呼ばれてません。

猫獣人の集落で育ち、そのまま暮らしていた私ですが
辟易していた環境から脱し、獅子王の国に居ることを許可されています。

現在は、監視下に置かれています。
問題ないと判断されればお仕事の紹介とそのうち在住権も得る予定ですよ!

しかし、
この暮らしも変えがたいものですねー。


「ごはんだよ」

「にゃ~ん」
喋るのも面倒になってきた、この頃です。

クロ様はペット用に食事を作ってくださり、ご一緒してくださいます。

これはもう
同居と呼ばれるものですね!
兵舎の一室なんですがね。

この部屋と軍医のところの往復が、最近の行動範囲ですね。
まだ信用は得られていないのです。

私は全力で、クロ様にアピールしていますよ!!

「にゃ~~ん」

足に絡みつき、食べ終わったら食事のお礼を。
すべすべで柔らかい綺麗なおみ足ですねぇ。

おっと下心ではなく、賛辞ですから。
私は清く正しいペットです!

撫でられる手のなんと気持ち良いことか。

今のクロ様は仕事の後のお休み期間だそうで
私の食事の世話や健康チェックをしてくださいます。


両想いですね!光栄なことです。
これぞ夢見ていた、ペットの生活。

しかしこれもクロ様の
任務が入れば中々お会いできなくなっていく。

その間は私も働きますけどね。
自分の食い扶持は稼げるペットですので!

お帰りをお待ちしたいのです

まだ伝えきれない想いを抱きながら
毛繕いも終わらせると

オヤ?

クロ様に持ち上げられました。
胸のあたりに抱かれますと、お胸が…。

柔らかいです。


今は猫、ペットですからね。
寝台に腰掛けられ、私の顎を指で撫でてくださいます。

「ゴロゴロっ」

気持ち良いですぅ。

ひと通り私の毛並みを堪能していただけたようで
名残惜しいのですが。

心残りのようにその指を目で追ってしまいます。

アラ?

寝台に一緒に寝ています。

イッショニ寝テル?!

く、クロ様!
あの大変、良い匂いで

少々私の動機が、アアア。
抱きかかえられ、あ~もう。幸せな昼下がり。

さわりと触れる手が背から尻に移動してしまっても
照れ臭いのですが、この場所から出る気にはなれません。

少々の身動ぎ回避し、主人あるじの懐で舟を漕ぎましょう。
なんて素敵な眠りの誘いなのでしょう。

こんなプラトニックな関係、心穏やかな時間をえられるとは。
人生、今はペットなので猫生でしょうか。

ありがたい限りですよ。


今後もぜひお付き合いいただけるよう、精進します!
私は、クロ様のペットですから。

愛しい主人あるじ様。


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