【短編・完結済み】蛇獣人な彼は、かわりもの。~婚約破棄の騒動に巻き込まれに行っちゃいました?助けて!~

BBやっこ

文字の大きさ
上 下
5 / 20
聖レスク学園

男子生徒達の会話 (※キース視点)

しおりを挟む
※キース視点

「なあ、誰が気になる?」

同級生の1人が、男ばかりの授業をいい事に好きな女子生徒を聞き出して回っている。
投票を集計してその女生徒が人気か作成しているらしい。まったく暇な事だ。

自分のところにも来た。

「べ、別に。いないならいいよ!」

キースの番だったようで黙って見ていたら、行ってしまった。
あいつは、誰だったか。商家の三男坊?思い出せない。


「公爵令嬢は入れなきゃダメじゃないか。」

「貴族の令嬢なんて、みんな高嶺の花だって」

「商売人の息子として挨拶してこいって親父から言われててさー」

下心、計算。富に近づけば、欲しいものは手に入るんだろうか?

(何が欲しいのか分かっていてならそれで良いのかも。)

手段を選べるというのは、良い事だろう。

黙々と口に出さず考える姿のき。取っ付きにくい自分にも、話しかけてくる獣人の学生がいた。
基本、一人でずっと喋っているだけだが。

口の回りが良いのが自慢だと、自虐のような事をいう男。
獣人は珍しいから、なぜこのクラスなのかきいたら…

「力自慢であったなら、騎士科に行くだろ。」

酷く納得した。自分達は力自慢の種族じゃないから。
そういうところは分かっているのに、なぜ口を閉じるタイミングが分からないのか。

様付きで女子生徒の名前を言ったので、高位貴族の名前を答えたらしい。そのまま自分に矛先を向けてきた。
「お前は?」


「別に」

好きな女は?だったか、なぜこの教科をとったのかだったか。
そう素気なく答えた。そうすれば、勝手に想像して話は流れる。


武術の授業は男子のみで、着替えの場所は騒がしい。
運動不足の解消とか、体を丈夫にするためだとかの理由で受ける学生が多い。

早々に準備し終えて、外に出た。

「やっぱ、高位貴族順に並ぶのが一番丸く収まると思うンダよねー。お、王子様」

友人と勝手に呼ぶ男の視線を見れば、この国の第三王子が通り過ぎていった。

同年の学園で面倒だから近づきたくない男、ナンバー1・2を争っている。

「取り巻きが1人変わってるね。昨日に引き続き、何かあったのかなあ~。
誰に聞けば分かると思う?なあ!」


ちなみに、競っているのはこの喋りっぱなしの男だ。

「うるさい」

そう答えて、王子様から距離をしっかりとって訓練場に向かった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

婚約破棄の甘さ〜一晩の過ちを見逃さない王子様〜

岡暁舟
恋愛
それはちょっとした遊びでした

魅了の魔法を使っているのは義妹のほうでした・完

瀬名 翠
恋愛
”魅了の魔法”を使っている悪女として国外追放されるアンネリーゼ。実際は義妹・ビアンカのしわざであり、アンネリーゼは潔白であった。断罪後、親しくしていた、隣国・魔法王国出身の後輩に、声をかけられ、連れ去られ。 夢も叶えて恋も叶える、絶世の美女の話。 *五話でさくっと読めます。

悪役令嬢(濡れ衣)は怒ったお兄ちゃんが一番怖い

下菊みこと
恋愛
お兄ちゃん大暴走。 小説家になろう様でも投稿しています。

政略結婚ですか、はい、喜んで。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

身分違いの恋に燃えていると婚約破棄したではありませんか。没落したから助けて欲しいなんて言わないでください。

木山楽斗
恋愛
侯爵令嬢であるセリティアは、ある日婚約者である侯爵令息のランドラから婚約破棄を告げられた。 なんでも彼は、とある平民の農家の女性に恋をしているそうなのだ。 身分違いの恋に燃えているという彼に呆れながら、それが危険なことであると説明したセリティアだったが、ランドラにはそれを聞き入れてもらえず、結局婚約は破棄されることになった。 セリティアの新しい婚約は、意外な程に早く決まった。 その相手は、公爵令息であるバルギードという男だった。多少気難しい性格ではあるが、真面目で実直な彼との婚約はセリティアにとって幸福なものであり、彼女は穏やかな生活を送っていた。 そんな彼女の前に、ランドラが再び現れた。 侯爵家を継いだ彼だったが、平民と結婚したことによって、多くの敵を作り出してしまい、その結果没落してしまったそうなのだ。 ランドラは、セリティアに助けて欲しいと懇願した。しかし、散々と忠告したというのにそんなことになった彼を助ける義理は彼女にはなかった。こうしてセリティアは、ランドラの頼みを断るのだった。

とっても短い婚約破棄

桧山 紗綺
恋愛
久しぶりに学園の門を潜ったらいきなり婚約破棄を切り出された。 「そもそも婚約ってなんのこと?」 ***タイトル通りとても短いです。 ※「小説を読もう」に載せていたものをこちらでも投稿始めました。

婚約破棄されたので、契約不履行により、秘密を明かします

tartan321
恋愛
婚約はある種の口止めだった。 だが、その婚約が破棄されてしまった以上、効力はない。しかも、婚約者は、悪役令嬢のスーザンだったのだ。 「へへへ、全部話しちゃいますか!!!」 悪役令嬢っぷりを発揮します!!!

悪役令嬢は攻略対象者を早く卒業させたい

砂山一座
恋愛
公爵令嬢イザベラは学園の風紀委員として君臨している。 風紀委員の隠された役割とは、生徒の共通の敵として立ちふさがること。 イザベラの敵は男爵令嬢、王子、宰相の息子、騎士に、魔術師。 一人で立ち向かうには荷が重いと国から貸し出された魔族とともに、悪役令嬢を務めあげる。 強欲悪役令嬢ストーリー(笑) 二万字くらいで六話完結。完結まで毎日更新です。

処理中です...