2 / 2
その後と今
しおりを挟む
お人形の名前を代わりに名乗って、挨拶。
教会で10歳になった儀式を受ける。
「これで私は悪いものを代わってもらえて、しあわせだって」
おしゃべりの相手は、教会で髪を結んでくれたシスターで。
催事が終わった高揚感に秘密のお人形の話までしていた。
「動く人形に怨まれるって、お母さんの出身地のふーしゅーなの。
神官様にお願いしたの、あの若くてカッコいいお兄さんに
人形が動かないように、浄めて欲しい。」
無邪気にお願いした私。
そうして私は…
教会に住むことになった。その後、私は教会で過ごす。
パパとママが遠くに行って迎えに来れない
と聞いたけど、教会での日々は忙しかった。
おしごとがいっぱいで、おしゃべりもできてた。
落ち着きた頃、教えてもらった。
あれは人で
作られた人形じゃないって
「妹で、悪いことを持っていってくれるんでしょ?
知ってるよ
お母さんが言ってたし、お父さんもそうだって」
そう返しても、シスターや神官様を困らせただけだった。
今は理解している。
おぞましい
無知であっても、私は加害者だ。
救い出された彼女の幸せを、ここで祈っている。
教会で10歳になった儀式を受ける。
「これで私は悪いものを代わってもらえて、しあわせだって」
おしゃべりの相手は、教会で髪を結んでくれたシスターで。
催事が終わった高揚感に秘密のお人形の話までしていた。
「動く人形に怨まれるって、お母さんの出身地のふーしゅーなの。
神官様にお願いしたの、あの若くてカッコいいお兄さんに
人形が動かないように、浄めて欲しい。」
無邪気にお願いした私。
そうして私は…
教会に住むことになった。その後、私は教会で過ごす。
パパとママが遠くに行って迎えに来れない
と聞いたけど、教会での日々は忙しかった。
おしごとがいっぱいで、おしゃべりもできてた。
落ち着きた頃、教えてもらった。
あれは人で
作られた人形じゃないって
「妹で、悪いことを持っていってくれるんでしょ?
知ってるよ
お母さんが言ってたし、お父さんもそうだって」
そう返しても、シスターや神官様を困らせただけだった。
今は理解している。
おぞましい
無知であっても、私は加害者だ。
救い出された彼女の幸せを、ここで祈っている。
0
お気に入りに追加
7
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説

ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

進め!羽柴村プロレス団!
宮代芥
大衆娯楽
関東某所にある羽柴村。人口1000人にも満たないこの村は、その人口に見合わないほどの発展を見せている。それはこの村には『羽柴村プロレス』と呼ばれるプロレス団があるからだ!
普段はさまざまな仕事に就いている彼らが、月に一度、最初の土曜日に興行を行う。社会人レスラーである彼らは、ある行事を控えていた。
それこそが子どもと大人がプロレスで勝負する、という『子どもの日プロレス』である。
大人は子どもを見守り、その成長を助ける存在でなくてならないが、時として彼らの成長を促すために壁として立ちはだかる。それこそがこの祭りの狙いなのである。
両輪が離婚し、環境を変えるためにこの村に引っ越してきた黒木正晴。ひょんなことから大人と試合をすることになってしまった小学三年生の彼は、果たしてどんな戦いを見せるのか!?
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

婚約者の側室に嫌がらせされたので逃げてみました。
アトラス
恋愛
公爵令嬢のリリア・カーテノイドは婚約者である王太子殿下が側室を持ったことを知らされる。側室となったガーネット子爵令嬢は殿下の寵愛を盾にリリアに度重なる嫌がらせをしていた。
いやになったリリアは王城からの逃亡を決意する。
だがその途端に、王太子殿下の態度が豹変して・・・
「いつわたしが婚約破棄すると言った?」
私に飽きたんじゃなかったんですか!?
……………………………
たくさんの方々に読んで頂き、大変嬉しく思っています。お気に入り、しおりありがとうございます。とても励みになっています。今後ともどうぞよろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる