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聞きまして?

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「あの彼、どこにいったのでしょうね。」

「さあ、あの平民の女とどこかへいってしまったのでは?」

「割を食ったのは、婚約者の方でしょう。」


「ええ、婚約破棄したとしても醜聞ですものね。」


「今度どうなさるのかしら?」
「優秀な方だし、他国に輿入れなさるのでは。」


「そうなるか。もう社交界には顔を出せませんものね。」


「おっと、かの方の弟君だ。」

「被害者と、煽りをくらった方だからね。
彼には、家の継承権が拾えたんじゃないか?」




「まあ、そんな感じで落ち着くんだね。」

社交界の噂を拾うと家に同情的に、彼らの行き先には不明で終わるらしい。
僕の方にも同情的。

(まあ、ほんとに、煽りを喰らったのは僕だと思うけどね。)


姉は隠居みたいなものになったし。
今までを取り返すように、彼との時間を楽しむんだろう。


僕が後継ぎ?
そんな上手く行くわけないのにね。

姉上に勝てるわけない。だから、言うことを聞いてのんびりやるさ。




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