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次期公爵夫人

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舞台の主役はミカエラ様です。

王太子様と皇子様の間に入り、橋渡しの役に立ってらっしゃる。
「セッティングはマライヤ様よ?」
様とつけてくださったのは、私の今日の立場からです。

「今はまだマライヤ・チェンバラスを名乗っていますが、次期宰相ローランドの妻です。」

メイドを下がらせたため私がお茶を淹れ
王太子様と皇子様、ミカエラ様のお茶会がはじまった。

建国祭の日のため来ていただいたクロウド帝国の皇子様をお招きし、
自慢の庭を見ていただくという建前。

内容は、違う。

「うまいお茶だな。ミカエラのお気に入りのメイドだったとか?」

俺様な態度でも、あの帝国をまとめる方だ。
目力が凄い。こう言う時は真正面で受けないのがコツだ。

「ありがとうございます。これからは、メイドので培った物を活かしていきますわ。」
“堂々としてなさい”

これが私の精一杯です。ミカエラ様から合格ラインはもらえたようだ。
私はメイドではなく次期、公爵夫人としてこの場にいると態度で示します。

偉ぶるのではなく、男性2人なので数合わせとして参加を。
このお茶会が変に噂に立たないよう隠れ蓑の役目です。

「彼女に会うために、早く帰ってしまったのか?」
「アラ、私に帰る場所は帝国にはずだけど、違ったかしら?」

皇子様とミカエラ様の間で、バチバチ音が聞こえる気がするのですが。

「王国にも帝王にも関わる問題に気付いて一時帰国してくれたんだ。感謝している。」

王太子様の言葉に、皆注目する。


「これだ」

アイナ様から購入したサファイアの偽物を出す。
貴重なサファイアがとれる帝国では小粒な宝石。

「染色加工、色を操作し、サファイアとして売られていた。」

宝石の見た目を良くする加工はされているそうだけど、色を変えてしまう薬品の使用は明記が必要だ。
そうなると、不人気で値段は下がる。

その石をサファイアとして売れば、違法です。

「王国の貴族の間でも問題になっていてね。帝国ではどうだい?」

沈黙。

「答えられません?私の報告、聞いていただいてないですものね。」

「そうだな。宝石を買う話は任せていた。」

婚礼にあたり、宝石を買う話が出たでしょう。
ミカエラ様の前にその時来た商人は、『王国の宝石は偽物という噂がある。帝国の宝石は…』
讃え、王国を貶したそうだ。

いつもの売り方だったんだろうけど

王国から嫁に上がったミカエラ様に言われたって、喧嘩売ってるの?ってなるわよね。
その商人すごいわ。

その商人に情報を吐かせると
帝国の商人には知られている噂らしい。王国でも広がっている可能性に思い至ったー

ミカエラ様の動きはは素早いものでいた。帝国から手紙で調べて、ローランド様にも情報を求め。

実情を知る
これを王国を
帝国は力で抑えれば、反発。

特に貴族に買われる宝石類は、帝国も


支配に関わる、
疑心暗鬼よ国の疲弊

「気に入らない。みみっちいわ。
大国なら、堂々とした姿を王国に見せなさいよ!」


ミカエラ様は王国から嫁いで、そんな帝国の根幹を揺るがす、
自国を蔑める噂の払拭に動いた。

そのままいけば、宝飾品を担う海の民から収入を奪い、王都の貴族の面子を潰す。
そして森の民の商売にまで波及するのです。

手を尽くさなければ、大きくなるばかり。


「素晴らしいサファイアを楽しみにしていますわ?」

「エメラルドで飾るミカエラ様は美しかった。」

「強いな」

「我が従姉殿は凄いぞ?」

「男だったら王になってた。」

「帝国には幸運だ。」
「美し花嫁だ。」

「頼むぞ?」
「ああ。」


「メイドとして連れてきたかったと聞いた。」


「私の妻ですから。」

「新婚に野暮だったな許せ」

こうして、不穏な影を退けられる道がひらけたようです。
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