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エスコート

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「何の騒ぎだい?」

王子様の登場に頭をさげる。男達はしどろもどろに訴えるが
男3人と令嬢1人に、何がどうあっても印象は悪い。しかし


「女性はお淑やかが、美しいと思うけど」

「あら。黙って侮辱を耐えるのは、美徳でしたか?」


子豚令嬢なんて面を向かって言う方達に。
「私の容姿と、子爵家から侯爵家となりました。いい加減、そのネタでは使いまわしですわね。」


古臭いと言う意味が、王子様にもかぶってしまったが。
お目溢ししてもらえるかしら?

「婚約者として、淑やかになってくれないかい?」

私とはほとんど交流はないけど、隣国とのパイプを欲している。
その豪勢な服しか興味は湧きません。

薄っぺらな王子様。

「婚約の話は、いくつかいただいておりますが。貴方様とのものは聞き覚えがありません。」


ざわっと周りが騒ぐ。

こんなところで婚約者宣言する王子のが性格悪いのに。言質取ろうとするのよ?

『タチ悪い』

耳に馴染んだ、声は

「皇子様?」

隣国の9番目の皇子は、街にも自由に降り立つ方だけど、ここは自国じゃありませんのよ?
私の心配をよそに、前に立って

「食べちゃいたいくらい可愛い。」

笑顔。華麗なエスコートで連れ出された。


「あの、意味はお教えしましたよね?」

この国では、少々性的な意味が強いので避けてくださいと。


結局、退いてくださいとは言えませんでした。
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