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存在意義
7. まだ……必要とされているんだ……。
しおりを挟む気づくと一人、ベッドで横たわっていた。
部屋にはもう社長の姿はなかった。
僕はあれから少し意識を無くしていたようだ。
鎖は首輪から外され、手の拘束ベルトも解かれていた。
だが、身体中痒くなるほどの量の精液は付着したまま、アナルからもまだぐぷっと溢れていた。
シャワー……浴びなきゃ……
重い身体を起こす。でも、心は軽かった。
まだ、社長は僕を性奴隷として側に置いてくれる。
あんなに激しく僕を求めてくれている。
まだ……必要とされているんだ……。
シャワーを頭から浴び、はぁーーーっと深い息を吐くと、先ほどの自分を見つめる社長の眼差しを思い出す。
熱い、強い視線。
ぞくっと背筋に快感が上がってきて、胸の奥がきゅんと鳴る。
好き……好き……好き……
社長にとってもう僕は必要ないのかもしれないと思ったあの日、この感情も捨ててしまわなくてはいけないと思っていた。
その想いが嫉妬や妬みを生み、傲慢な考えになってしまっていたから。
でも……
シャワールームから出ると、洗面所に置いた首輪を手にした。
『弘和さんを好き』という感情は大切に取っておきたい。
まだ性処理道具としてでも、社長に求められている間は……。
神様、それくらいの自由は僕にもあっていいでしょう?
ぎゅっと首輪を握り締め、部屋へと移動すると、さっきはぼーっとして気づかなかったがサイドテーブルに何か置かれていた。
それは、最新の携帯電話と、新しく作られたクレジットカードだった。
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