君に好きだと言えたなら

よはね

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その日帰り

「ななくん!行くよ!生徒会室!!」

チャイムがなると同時に風羽は走り出した。

剣城が振り向いた先に風羽はもういなかった、

「はーえぇ。」


生徒会室

「ななくん遅かったねぇー。」

「そうそう、風羽はラブレター貰ったんだって?」

「そーだよー!すごいでしょー!」

風羽は鞄からくしゃくしゃになった封筒をとりだしてみせた。

「お前さぁ、せめて綺麗に直そうぜ?」

いーのいーのっといいながらまたくしゃっと鞄に押し込んだ。

「お兄ちゃん今日は?帰れる?」

「ごめんな、今日も無理かな。」

「そっかぁー…。」

風羽は少しシュンとしてみせたが、すぐにそうだ!と手を打った。

「ななくん!こっから下駄箱まで競争しよ!」

剣城がつっこむ間もないで風羽は走り出した。

「剣城くん。」

芙柚が剣城を手招きした。

「?」

「風羽は無駄にモテるから早く告白しなよ?」

「なっ!」

「剣城くん、風羽好きでしよ?」

「好き…ですけど…。」

「じゃあ、今日中に告白できなかったら俺が風羽襲うね。」

「はっ!?」

「てことで、頑張ってね。ななくん♪」

芙柚は意地悪そうに剣城に笑ってみせた。

(剣城 芙柚先輩のことだからやりかねないな。)
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