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十四話
三つの大問題
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すると羅瑠璃は何か思いついたのか、パチン! と、指を鳴らす。
「いいこと思いついた! 僕に任せて。でも……」
「でも?」
「颯太に、僕の想いを受け止めてほしい。少しの間、人界から離れることになるから繋がりがほしいんだ」
少し俯き寂しそうに言う羅瑠璃を見て、颯太はもう一度、真面目に考える。
恋愛経験が少ない颯太、それでも彼女と呼べる存在は何人かいた。
しかし、その彼女達とは別れたり自然消滅したりと長続きはしなかった。
まあ、だいたいが颯太が振られるパターン。
好きになってしまうと、その人にしか興味がなくなり尽くし過ぎてしまうのだ。
彼女らは別れ際、同じことを言う。
『いい人なんだけどね……』と。
現在は同じ職場の小林愛美に片思い中だったが、なんだかんだ羅瑠璃に魅力を感じてしまっている自分も否定できない。
そうかと言って、悲現実的な存在である羅瑠璃と恋愛すっ飛ばして婚姻関係に踏み切るなんて時間が必要だった。
勿論、羅瑠璃のわがままなところも、恥ずかしげもなく好きとぶつけてくる性格は可愛らしいとさえ思っているし、何よりも刺激的だった。
今までの経験で、好きな人から追いかけられたことが皆無な颯太には、羅瑠璃の好き好き攻撃は新鮮なのだ。
それに、阿修羅王をどうにかしてくれるなら、人界への被害も最小限に抑えられる気がして、颯太は少し余裕ができた。
(羅瑠璃と結婚か……悪い気はしないけど)
尽くしたあげく、いい人なんだけどねの最後の言葉で終わってしまう恋愛よりも、羅瑠璃と結婚の方が幸せなんじゃないか? と、思う気持ちもあるが、ただ大問題が三つ残されている。
一つ目は、羅瑠璃が自分と同じ普通の人間ならば迷わず受け入れるのだが、彼は冥界の住人であり閻魔大王様の息子という超常的な存在で、人種が違うとかの問題ではない。
二つ目は、男同士であること。
世の中にな、そんな恋人たちもいるだろう。
颯太も街中で同性同士で手を繋いだり、キスしているところを何度か目撃している。
『うわ、公共の場で!』とは思うが、同性同士だからという偏見はない。
颯太が気にしているのは、羅瑠璃とそういう関係になったらボーイズラブ!
あまり詳しくはないが『受け』と『攻め』の存在があるらしい。
羅瑠璃と最後まではしていないが、どうやら自分が『受け』になりそうなことが問題だ。
──そこは、まだ深く考えたくない。
そして最後……これが最大の問題なのだ。
羅瑠璃が冥界の住人である以上、婚姻関係となれば『死』を覚悟しなければならない。
何れ、羅瑠璃は本来の居場所の冥界に戻る。
普通の人間が冥界へ行くとなれば、本当に逝くとなる。
つまり、死んだ者だけだ。
夫婦? 夫夫? で、共に生きたいと思っている颯太にとって、それだけはどうしても避けたいことだった。
それでも、羅瑠璃を想うと胸が熱くなり苦しくなる。
もはや、心に残された小林愛美への想いより、突然、現れた羅瑠璃への気持ちに応えてやりたい方が大きくなっていく。
しかし『死んだら人生終わり』それが、颯太にはとても恐ろしく感じる。
今までの人生で『もう死にたい』と、思ったことは数えきれないほど。
仕事で理不尽な扱いやミス、何か努力しても報われない、失恋……。
その度に『あ~もう死にたい』と、心で思うだけで実行に移したことはない。
というより、『あ~もう傷つきたくない』が正解だった。
仕事でミスもしないで、ちゃんとした評価をしてほしい。
努力した分だけ報われたい。
恋愛では、どうせ振られるのなら自分も冷めた頃に振ってほしい。
──生きることに必死だっただけ。
願わくは、どうかアップダウンのない 小さな幸せでいいから安定した人生を送れますようにと願う日々。
いろいろと颯太の頭に浮かぶ大問題だが、要はとりあえず死にたくない。
普通でいい、普通にごく世間一般的に言われている人生でよい。
しかし羅瑠璃と出逢ってしまい、彼の気持ちを知り、そして自分にも羅瑠璃への想いが芽生えているのも事実。
まさに、命懸けの大恋愛となるのだろう。
だからと言って『死』を覚悟してまで、結婚したいわけじゃない。
考えても結論がでない颯太は、羅瑠璃に尋ねることにした。
永遠の命をもつ羅瑠璃に「好きな人の為なら死ねる?」なんて聞いても参考にはならないと思い、命と同じとまで大切と言えるか疑問ではあるが、それと見合うだけのことを例えてみることに。
「……なぁ、羅瑠璃。羅瑠璃だったら好きな人の為に、大切な物を全て捨てられるか? 例えば、家族や冥界とは永久的に離れなければならない、とか……」
羅瑠璃は少しだけ戸惑った様子だったが……。
「それは、颯太の為ならと言うことか?」
「うっ……まぁ、そう言うことだ」
羅瑠璃は押し黙り颯太を見つめた。
なぜか、その見つめる顔つきは、いつもの美しい少女のような羅瑠璃ではなく男らしく感じられる。
そんな羅瑠璃に一瞬、颯太の全身はピクッと反応してしまう。
「そうだな。颯太が望むなら」
そう言って、羅瑠璃は優しく微笑む。
颯太の胸がチクリと痛んだ。
自分は迷うのに、羅瑠璃は迷わない。
きっと、口だけではない。
羅瑠璃なら、自分が願えば本気で全て捨ててしまえる人だと。
立場が逆でも羅瑠璃は迷わず答えるだろう、そんな気がして颯太は申し訳ない気持ちで本心を伝えた。
「俺は多分……もう……羅瑠璃のこと好きだ。でも、死んで冥界で羅瑠璃と暮らすなんてことまでは考えられない」
颯太は正直な気持ちを羅瑠璃に伝える。
「そうか。それじゃあ、僕は一度、冥界に戻って阿修羅王の情報を探ってくるぞ」
あっさり承諾する羅瑠璃に、颯太は拍子抜けしてしまう。
「えっ? あ……戻って来るんだよな?」
羅瑠璃はスッと立ち上がり、颯太に背中を向けた。
「まぁ、悪戯の天罰として人界へ来たから……叔父さん次第かな。僕が阿修羅王をどうにかしたら許されて、そのまま冥界に戻るかもしれないし」
彼の後ろ姿に言いしれぬ不安を覚え、颯太は慌てて近づく。
「おい、羅瑠璃。誤解するなよ。俺は死ぬのが怖いだけで、羅瑠璃を振ったわけじゃないからな」
羅瑠璃は背を向けたまま頷いた。
「うん、わかってる。颯太の気持ちを信じてるから。僕も考えてみるよ」
そんな言葉を残し、羅瑠璃は五階の窓から飛び降りる。
思わず颯太は窓に駆け寄り、身を乗りだした。
──途端! 勢いあまって颯太は頭から窓の外へ。
「えっ⁉︎」
先に飛び降りた羅瑠璃の姿が真下に見えた。
颯太は、地面に向かって頭から真っ逆さまに落ちている。
不思議とスローモーションのように、ゆっくりと落ちていく感覚。
「ら~る~り~!」
「……?」羅瑠璃はパッと顔を上げる。
「えっ⁉︎」
自分の意思で落ちている羅瑠璃とは違い、落ちる速度は颯太の方が速く、上から羅瑠璃を追いかけているような図だった。
「颯太! 僕と結婚する決心がついたのか?」
「バッ、バカバカちげーよ! た、たた助け……」
颯太は、羅瑠璃を追い越した。
ああ! このまま俺は死ぬのか? と、死を覚悟した颯太の目の前に、同じように逆さまになった羅瑠璃が追いつき止まることなく颯太を抱きしめる。
「颯太、目を閉じろ」
言われるがまま颯太は目を閉じた。
地面に叩きつけられる痛みを覚悟していたが衝撃は、いつまで経っても感じられない。
「もういいぞ」
そっと目を開けると、そこには羅瑠璃の相変わらず美しい顔があった。
颯太に馬乗りになり見下ろしている。
「颯太、周りを見てみろ」
そこは少し霧がかかり、自然に囲まれていて、緑の合間から金色に光る滝が見え、静かに流れる川には赤い橋が掛かっていた。
何とも幻想的な風景に、少し冷静さを取り戻す颯太。
「ここは……?」
羅瑠璃が上半身を起こすと、颯太も起き上がる。
「冥界だ」
「ここが⁉︎ やっぱり俺、死んだのか?」
困ったように羅瑠璃は人差し指で、ポリポリ頬を掻く。
「いや~それが……わからない」
「わかんないって……なんだよ?」
「いいこと思いついた! 僕に任せて。でも……」
「でも?」
「颯太に、僕の想いを受け止めてほしい。少しの間、人界から離れることになるから繋がりがほしいんだ」
少し俯き寂しそうに言う羅瑠璃を見て、颯太はもう一度、真面目に考える。
恋愛経験が少ない颯太、それでも彼女と呼べる存在は何人かいた。
しかし、その彼女達とは別れたり自然消滅したりと長続きはしなかった。
まあ、だいたいが颯太が振られるパターン。
好きになってしまうと、その人にしか興味がなくなり尽くし過ぎてしまうのだ。
彼女らは別れ際、同じことを言う。
『いい人なんだけどね……』と。
現在は同じ職場の小林愛美に片思い中だったが、なんだかんだ羅瑠璃に魅力を感じてしまっている自分も否定できない。
そうかと言って、悲現実的な存在である羅瑠璃と恋愛すっ飛ばして婚姻関係に踏み切るなんて時間が必要だった。
勿論、羅瑠璃のわがままなところも、恥ずかしげもなく好きとぶつけてくる性格は可愛らしいとさえ思っているし、何よりも刺激的だった。
今までの経験で、好きな人から追いかけられたことが皆無な颯太には、羅瑠璃の好き好き攻撃は新鮮なのだ。
それに、阿修羅王をどうにかしてくれるなら、人界への被害も最小限に抑えられる気がして、颯太は少し余裕ができた。
(羅瑠璃と結婚か……悪い気はしないけど)
尽くしたあげく、いい人なんだけどねの最後の言葉で終わってしまう恋愛よりも、羅瑠璃と結婚の方が幸せなんじゃないか? と、思う気持ちもあるが、ただ大問題が三つ残されている。
一つ目は、羅瑠璃が自分と同じ普通の人間ならば迷わず受け入れるのだが、彼は冥界の住人であり閻魔大王様の息子という超常的な存在で、人種が違うとかの問題ではない。
二つ目は、男同士であること。
世の中にな、そんな恋人たちもいるだろう。
颯太も街中で同性同士で手を繋いだり、キスしているところを何度か目撃している。
『うわ、公共の場で!』とは思うが、同性同士だからという偏見はない。
颯太が気にしているのは、羅瑠璃とそういう関係になったらボーイズラブ!
あまり詳しくはないが『受け』と『攻め』の存在があるらしい。
羅瑠璃と最後まではしていないが、どうやら自分が『受け』になりそうなことが問題だ。
──そこは、まだ深く考えたくない。
そして最後……これが最大の問題なのだ。
羅瑠璃が冥界の住人である以上、婚姻関係となれば『死』を覚悟しなければならない。
何れ、羅瑠璃は本来の居場所の冥界に戻る。
普通の人間が冥界へ行くとなれば、本当に逝くとなる。
つまり、死んだ者だけだ。
夫婦? 夫夫? で、共に生きたいと思っている颯太にとって、それだけはどうしても避けたいことだった。
それでも、羅瑠璃を想うと胸が熱くなり苦しくなる。
もはや、心に残された小林愛美への想いより、突然、現れた羅瑠璃への気持ちに応えてやりたい方が大きくなっていく。
しかし『死んだら人生終わり』それが、颯太にはとても恐ろしく感じる。
今までの人生で『もう死にたい』と、思ったことは数えきれないほど。
仕事で理不尽な扱いやミス、何か努力しても報われない、失恋……。
その度に『あ~もう死にたい』と、心で思うだけで実行に移したことはない。
というより、『あ~もう傷つきたくない』が正解だった。
仕事でミスもしないで、ちゃんとした評価をしてほしい。
努力した分だけ報われたい。
恋愛では、どうせ振られるのなら自分も冷めた頃に振ってほしい。
──生きることに必死だっただけ。
願わくは、どうかアップダウンのない 小さな幸せでいいから安定した人生を送れますようにと願う日々。
いろいろと颯太の頭に浮かぶ大問題だが、要はとりあえず死にたくない。
普通でいい、普通にごく世間一般的に言われている人生でよい。
しかし羅瑠璃と出逢ってしまい、彼の気持ちを知り、そして自分にも羅瑠璃への想いが芽生えているのも事実。
まさに、命懸けの大恋愛となるのだろう。
だからと言って『死』を覚悟してまで、結婚したいわけじゃない。
考えても結論がでない颯太は、羅瑠璃に尋ねることにした。
永遠の命をもつ羅瑠璃に「好きな人の為なら死ねる?」なんて聞いても参考にはならないと思い、命と同じとまで大切と言えるか疑問ではあるが、それと見合うだけのことを例えてみることに。
「……なぁ、羅瑠璃。羅瑠璃だったら好きな人の為に、大切な物を全て捨てられるか? 例えば、家族や冥界とは永久的に離れなければならない、とか……」
羅瑠璃は少しだけ戸惑った様子だったが……。
「それは、颯太の為ならと言うことか?」
「うっ……まぁ、そう言うことだ」
羅瑠璃は押し黙り颯太を見つめた。
なぜか、その見つめる顔つきは、いつもの美しい少女のような羅瑠璃ではなく男らしく感じられる。
そんな羅瑠璃に一瞬、颯太の全身はピクッと反応してしまう。
「そうだな。颯太が望むなら」
そう言って、羅瑠璃は優しく微笑む。
颯太の胸がチクリと痛んだ。
自分は迷うのに、羅瑠璃は迷わない。
きっと、口だけではない。
羅瑠璃なら、自分が願えば本気で全て捨ててしまえる人だと。
立場が逆でも羅瑠璃は迷わず答えるだろう、そんな気がして颯太は申し訳ない気持ちで本心を伝えた。
「俺は多分……もう……羅瑠璃のこと好きだ。でも、死んで冥界で羅瑠璃と暮らすなんてことまでは考えられない」
颯太は正直な気持ちを羅瑠璃に伝える。
「そうか。それじゃあ、僕は一度、冥界に戻って阿修羅王の情報を探ってくるぞ」
あっさり承諾する羅瑠璃に、颯太は拍子抜けしてしまう。
「えっ? あ……戻って来るんだよな?」
羅瑠璃はスッと立ち上がり、颯太に背中を向けた。
「まぁ、悪戯の天罰として人界へ来たから……叔父さん次第かな。僕が阿修羅王をどうにかしたら許されて、そのまま冥界に戻るかもしれないし」
彼の後ろ姿に言いしれぬ不安を覚え、颯太は慌てて近づく。
「おい、羅瑠璃。誤解するなよ。俺は死ぬのが怖いだけで、羅瑠璃を振ったわけじゃないからな」
羅瑠璃は背を向けたまま頷いた。
「うん、わかってる。颯太の気持ちを信じてるから。僕も考えてみるよ」
そんな言葉を残し、羅瑠璃は五階の窓から飛び降りる。
思わず颯太は窓に駆け寄り、身を乗りだした。
──途端! 勢いあまって颯太は頭から窓の外へ。
「えっ⁉︎」
先に飛び降りた羅瑠璃の姿が真下に見えた。
颯太は、地面に向かって頭から真っ逆さまに落ちている。
不思議とスローモーションのように、ゆっくりと落ちていく感覚。
「ら~る~り~!」
「……?」羅瑠璃はパッと顔を上げる。
「えっ⁉︎」
自分の意思で落ちている羅瑠璃とは違い、落ちる速度は颯太の方が速く、上から羅瑠璃を追いかけているような図だった。
「颯太! 僕と結婚する決心がついたのか?」
「バッ、バカバカちげーよ! た、たた助け……」
颯太は、羅瑠璃を追い越した。
ああ! このまま俺は死ぬのか? と、死を覚悟した颯太の目の前に、同じように逆さまになった羅瑠璃が追いつき止まることなく颯太を抱きしめる。
「颯太、目を閉じろ」
言われるがまま颯太は目を閉じた。
地面に叩きつけられる痛みを覚悟していたが衝撃は、いつまで経っても感じられない。
「もういいぞ」
そっと目を開けると、そこには羅瑠璃の相変わらず美しい顔があった。
颯太に馬乗りになり見下ろしている。
「颯太、周りを見てみろ」
そこは少し霧がかかり、自然に囲まれていて、緑の合間から金色に光る滝が見え、静かに流れる川には赤い橋が掛かっていた。
何とも幻想的な風景に、少し冷静さを取り戻す颯太。
「ここは……?」
羅瑠璃が上半身を起こすと、颯太も起き上がる。
「冥界だ」
「ここが⁉︎ やっぱり俺、死んだのか?」
困ったように羅瑠璃は人差し指で、ポリポリ頬を掻く。
「いや~それが……わからない」
「わかんないって……なんだよ?」
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