ある令嬢のスローじゃない人生

シュミー

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学校です

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 学校に入ってもうすぐ、一年が経とうとしてる。時間がたつのは意外と早い。今日は近くの森に入って実践練習だ。森には基本的に弱い、というか弱すぎる魔物しかいない。子供用に作られたレベル上げみたいなものだ。そんなに経験値はもらえないが。

「四人一組を作って下さ~い」

 ジンが声を上げる。シーラ様の方を見ると。

「シーラ様どうか私と組んではもらえないでしょうか?」
「ローレン様!私と組んではくださらないでしょうか?」
「クリス様!どうか私と!」

 見なかったことにしよう。私はそろりとジンのいる方へと向かった。けど気配遮断を使うのを忘れてしまった。気づいた時には時すでに遅し。

「クロロフェル様。私達はお互いに組むことになったのですが一人足りないので、私達と組んではくれませんか?そうすれば点数もつけやすいかと」

 くそう。周りの視線が痛い。点数係だから仕方ないと思ってくれているらしいが、断れない雰囲気にある。これ、答え一つしかないじゃん。選択肢をくれよ。

「……喜んで…」

---------

 こうして今私たちは森を進んでいます。森に入る時にジンの目線が暖かかった。あ、目から汗が…

「ゴブリンだ。」
「三体確認。回り込み、一気に魔法で仕留めたほうがいい」
「了解」

 三人で連携を取り、雑魚どもを一掃していくシーラ達。いい判断だし、ポイントを増やしておこう。

 私は手に持っていた紙に点数を記載していく。その直後。

  グァァァァァァ!!

 大きな鳴き声?が響いた。

「この声はビックベアーキラー!」
「Cランクの魔物がどうしてこの森に!」

 ビックベアーキラー。それは子供が相手にするにはまだ少し早い。ベアーキラーと名前があるが、くまだ。でかいくまだ。決してクマを狩るものではない。クマそのものだ。そこは、間違わないように。

「避難しよう。他の生徒達も今の声を聞いて戻ってるだろう」

 私達はジンのいる方向へ走り出す。が、それは叶わなかった。目の前にビックベアーキラーが現れたからだ。体調約3.5m。結構大きいほうだ。

「な!」
「ファイアーランス!」

 クリスはとっさにファイアーランス、中級魔法を使う。それが直撃して、土煙を起こす。けれどビックベアーキラー、めんどくさい!もうクマさんで十分。クマさんには全く効いてません!そりゃあ相手が火耐性持ってたしね!

「聞いてない!?」
「相手は火体制を持ってる可能性がある!私が攻撃するからローレンは立て続けに!」

 シーラ達は攻撃をどんどん打ち込み、ダメージを蓄積していく。おかしい。私が微力だけど魔法を使っているのにまだ倒れない。どうして!これは変異種だとでも!?

「グアァ!」
「ローレン!」

 ローレンが吹き飛ばされて、木に叩きつけられる。それに目を取られてクリスはクマさんの攻撃の対応に遅れ、爪に引っかかり、血が出る。そして地面に倒れる。それを見たシーラが叫ぶ。

「ローレン!クリス!」

 ああ!呑気に考えてたから!私が何処かで大丈夫だからと思ってたから!仕方ない。シーラに見られても!

「封印特定解放」
「クロロフェル様?」

 ガンッ

 次の瞬間クマさんが吹っ飛び絶命する。それにシーラは口をあんぐり開け、これでもかというぐらいに目を見開いている。それでも美形の顔は崩れない。

「ごめん!私がもっと早くに力を使えば!」
「これは、ク、クロロフェル様がやったので?」
「うん。そうなんだ。それより早くローレン達を治さないと。シーラお願いできる?」
「え?あ、はい」

 シーラはローレン達に近づき、傷を癒す。顔を除くとスヤスヤと眠っている。ホッ。よかった。

「クロロフェル様。クロロフェル様は何者なんですか?こんな風に戦って!本当は強くて!」

 困ったどうしよう。

「落ち着いてシーラ」
「落ち着けません!」
「はぁ。まずね、私が何者かというと…」

 ここで為を入れてみるシーラは何故か息を飲むそして、

「普通の一般人です!ただちょっと強いだけの☆」

 といって見た。だって本当だもの。転生者だけどそれ以外は一般市民。今は、だけど。多分12歳ぐらいに種族変更はできる。

「バカにしてるんですか!?」
「違うよ!本当にそうなんだって!信じて!いつか話すから!」

 こうなったら先延ばしだ!それしかない!

「本当ですか?いつか教えてくれますか?」
「うん!私は約束は守るよ!」

 私は約束は守る主義。後で条件とか追加する時あるけど。

「わかりました。何か理由があるのでしょう。ルーカス様にも報告しようと思いましたが」
「それだけはやめて!一応こんな力があるけど平民落ちが決まった者がこんな変な力を持ってても混乱するだけ!」
「…それもそうですね。考えが浅はかでした」

 ふう。これでひとまずおけー。

「クロロフェル様。私、貴方様に忠誠を誓いたいのですがいいですか?」
「え?」

 今なんとおっしゃいました?忠誠?

「忠誠を誓いたいのです」
「はやまんないで!!」

 私はシーラの肩を揺らし、説得を試みる。

「ですが!」
「じゃあ!大人になったてもその気持ちが変わらないのらいいよ!」
「……わかりました」

 全部後回しじゃ!未来の私頑張っ!

 そうして、ローレン達を担いで、ジンのところへ戻ると、大騒ぎになって、お父様がシーラ達を心配していた。私には一言だけしかくれなかった。いや、一言も、っていったほうがいいのかな?

 そうして、時が過ぎ、中等部入学。10っ歳になりました!

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次の章で主人公がこの世界に乙女ゲーが入ってることに気がつきます!
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