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本編、26ギルドだって
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お久しぶりです。久しぶりの投稿で作者も内容を忘れかけていますので、話が多少変わってしまっているかもしれませんがなにとぞご容赦を.....
前回のあらすじ
無事鷹王と契約したリナ。帰り道になんかワイバーンと戦っている褐色の男の人を見かけて、助けた。
さてさて、だれなんでしょうか
ーーーーーーー
「ありがとう。助けてくれて」
「いえ。最初は見捨てようとしたので、お互い様です」
「そうか」
「...............」
「...............」
会話がつづかねぇ。元だけど暗殺者にコミュニケーション力を求めるな。
「そう言えば見た目は子どもだが、何歳なんだ?」
「5歳。そっちは?」
「5!?....いや、そうだというならそうなのだろう。俺は《ユークレス》。35だ。見た目より結構歳いってるだろ?」
と男はちょっと笑う。警戒心なくね?この人。もしかして子ども好きか。というか5歳って信じてくれるんだ。
まぁ、スキルとかの関係だとか思ってそう。
因にこの世界の平均寿命は40~50だ。かなり低い。
「助けてもらったのに失礼だが、何故ここにいるんだ?Aランク以上しか入れない高ランクの森のはずだが....」
ちょっとまて、高ランクの森?聞いてないぞ?ん?今まで魔物一匹....いや、グリフォン以外の魔物と会ってないんだけど?
「その様子だと知らないみたいだな」
「.....仮面をつけているんだけどなんでわかるの」
「歳もとれば雰囲気でわかる。私はここの近くのアレスと言う町のギルド長をしている。そう言えばお前の名は?」
「レイ」
こういうのは本名を言わないほうが...
「偽名か?」
「.....どうだろうね」
「.....偽名だな」
ユークレスの言葉につい舌打ちがこぼれる。こいつかなり戦闘もそうだが嘘とか雰囲気を読むのにたけてる。それ専用のスキルでもあるのか?鑑定するか?いや…鑑定するのは失礼だな。
「偽名については無理に言わなくていい。だがどうしてここにいるのかは教えて欲しい。ギルド長として知っておかなければならないからな」
「…わかった。けど先に貴方がここにいる理由を教えてくれない?」
「それもそうだな。俺がここにいる理由はある薬草を採取するためだ。妻が厄介な病気にかかってな。まあ無事に素材を手に入れたはいいんだが、帰りにワイバーンの群れに遭遇しちまって、このザマだ」
「そうなんだ。私がここに居るのはただの散歩」
「散歩......高ランクの魔物が居る森で散歩か!!!」
ユークレスはガハハハ!と笑い出した。それに私は少しムッとした表情をしながら立ち上がった。
「笑えるならもう大丈夫でしょう。それでは私はもう行きます」
傷も塞がったし、もう歩けるだろう。私はアレスで冒険者登録したいんだ。アルノ父様に渡された身分証明書では出すたびに騒がれるからね。
「まってくれ、次は何するのか教えてくれないか?何か手伝える事があるかもしれない」
馴れ馴れしいな......あまり私の事情は.......いや、もう暗殺者ではないし、教えても支障はないか。
「冒険者登録をする」
「冒険者登録してないのか!!?」
ユークレスはリナの肩を掴み顔を近づけてくる。
「ち、近い…」
「おっと、すまない。つい、驚いてな。冒険者登録をしたいのならいっしょについてくると良い」
ユークレスは立ち上がり、荷物をまとめていく。
「なんで」
「いっただろ。俺はギルド長だってな!」
え?
× × ×
「今戻った!」
あの後、私はユークレスに半ば引きずられて、アレスに戻った。門番はいつ出たのかってびっくりしてたけど、何も言われなかった。赤の身分証マジ使える。アルノ父様とエルじぃに感謝、感謝。ちなみに服装は最初に町に入った時と同じだ。
本当に魔法は便利で、一瞬で着替える事が出来た。ユークレスにはなんの魔法かってしつこく聞かれたけど。
「ギルド長」
近寄ってきたのはまだ若い兎耳バニーガールの様なスタイルの獣人のお姉さんだ。服は普通だ。恐ろしく無表情で冷静なお声ですね。
「今すぐ薬師を呼んでくれ!薬草が手に入った!それとこいつの冒険者登録の手続きをするから、書類をギルド室までもって来てくれ」
「はい。すぐに」
お~い。私はいつまで引きずられてれば良いのでしょうか~。
私はそのままギルドの二階に上がっていき、ギルド長室って所のソファに投げ入れられた。
「すぐ戻る。そこに居てくれ!」
そう言って、ドアを閉めた。
テンプレはどうしたよ.....ちょっと楽しみにしてたギルドあんま見えなかったんだけど。一瞬酒場のような場所が見えたぐらいだ。後兎耳受付嬢。
普通テンプレって言ったらガキがくるところじゃねぇんだよってってチンピラが絡んでくるはずなのに!!
一つため息をついてから、おとなしくソファーに座り直す。それにしてもあの机.....王宮程度じゃないけど、結構量があるな。書類。どこのトップの方達は大変だな…
というか大事な書類があるところに他人を一人で放っておくってセキュリティー面どうなってるのさ。
「待たせたな!」
バンッとこれまた大きな音を立ててドアが開いた。よくドア壊れないな!
「薬は?」
まだ出て行って5分も経ってないぞ!目的である薬どうなったんだよ。
「ああ、薬師に薬草を渡して来たからすぐにできるだろう。」
それは良かった。
ユークレスは机を挟んだ向かい側にあるソファに腰を下ろした。
「礼を言おう。お前が助けてくれなければ妻も俺も助からず、息子一人置いていく所だった」
「......私はなにもしてないよ」
「いや、俺を助けてくれただろ。本当に感謝してるんだ」
感謝……この世界にきて、感謝される事が多くなったな…
リナは少し頬を染め、顔を緩める。だが、それも一瞬で、すぐに無表情になってしまった。
「それで私の冒険者登録は?」
「ああ、そうだったな。シリア」
「はい。持ってきました」
《シリア》と呼ばれた先程のウサ耳お姉さんが部屋に入ってきた。彼女は持っていた書類と透明な水晶玉を机に置く。
「この測定器と書類で登録するんだが、登録し終えたらシリアを専属受付するのはどうだ?」
「専属受付?」
「専属受付というのは、その街を拠点としたCランクからの冒険者の専用受付嬢のことです。居ないときは仕方ありませんが、なるべく、専属受付の所で依頼を受けたり、指名依頼というのもを専属受付を通して冒険者に伝えられるのです。専属受付は担当した冒険者の依頼達成数で、ボーナスが出ることがあるのです」
へーなるほど。でも此れはその専属受付のいる町を活動の拠点にした場合のことだからなぁ。私は身分証が欲しいだけだから、シリアを専属受付にするのも少し気が引ける。
「ちなみに専属となれる数は決まっていないので、過去最大で152人の専属をやっていた受付嬢も居ます」
152人.....すごい処理能力だ。暗殺者時代にその人がいたら依頼の処理とか早かったんだろうな.....ボーナスいくらだろう。
「でも、私はそんなに冒険者として働くつもりはあまりないよ?」
「そうなのか?」
「うん。こっちの事情かな」
「わかった。だが登録しておくだけでもしないか.....?」
ユークレスは少しこちらに身を乗り出して頭を下げる。
「.....なんでそこまでして私の専属受付にしたいんですか?」
私の言葉にユークレスは頭を上げ、一つ息をついてから少し気まずそうに事情を話し始めた。
「はっきり言って虫除けだな。シリアは美人で有名なんだが、シリア目当てで専属願いがあとを立たないんだ。他の女性の冒険者の専属にしようとしても、既に専属を持っている奴ばかりでな」
「私が此れまで一度も専属受付になったことが無いので、誰か一人でも担当する方がいれば少しは収まるのではと考えた所存です」
そういうことなら.....しばらくアレス以外のギルドに行く予定も無いし。
「わかった。いいよ」
「そうか!レイは女の子だし、そこらへんの嫉妬している女や下心のある男より信頼出来るし、これでクレームもやむ!」
シリアに惚れている男性冒険者がいっぱい居るからそれに嫉妬した女性冒険者が嫌がらせをする可能性があるのか。だから、私みたいな子どもは警戒対象に当てはまらないのね。
「それではこの測定器に手をかざしてください。犯罪を犯していない、調べます」
シリアは私の前に置かれた水晶玉を差す。犯罪か.....大丈夫なのかな?たしかに今世ではまだ犯罪に手を染めては居ないが、これの測定が前世までカウントするものだったらかなりヤバいぞ.....
『リナ』
『黒蓮!どうしたのいきなり』
黒蓮がいきなり頭の中に話しかけてきた。
『今のリナは神の補正とやらで、犯した犯罪はこちらでは証明できない。さすがにやり過ぎては神罰がくだるがな』
『そんなんだ。ありがとう』
『ああ』
私は黒蓮の説明を聞いて、水晶に手をかざす。本当に神様は私にいろいろしてくれる。本当になんでここまで死てくれるんだろうか。
「白です。それでは次にこちらに名前、属性、武器、スキルなどを書いてください。一部記入しなくても良いところがありますが、なるべく記入をお願いいたします。名前は偽名でも有効です」
私は渡された書類に言われたことを記入していく。
名前は、レイ。武器は.....短剣で良いや。属性は火と水。スキルは書かなくて良いか。あ、性別は女っと。
「出来た」
「では、名前はレイ。属性は火と水。武器は短剣、性別は女、後は空欄でよろしいですか?」
「うん」
「ではこちらに血を一滴たらしてください」
銀色無地の鉄板の様な物を差し出される。私は懐にあった短剣で指先を斬り、その上に血を垂らす。というかこんなに簡単でいいのか、登録。一応身分証明書になるはずだよね。
「はい。出来ました」
シリアは血をたらした鉄板を先ほど書いた書類と見比べた後、そのまま私に渡してきた。その鉄板のような物がギルドカードだったらしい。
完成したギルドカードを見てみると、名前、レイ。性別、女。武器、短剣。属性、火・水。ランクC。0エート。先ほど書類に記入した通りの情報が書かれていた。
ん?ランクC?
「ランクは俺がCにしておいた。あの森を散歩してたぐらいだから本当はもっと高くてもよかったんだが、これ以上はちょっと俺の立場が危うくなるな」
立場って.....それ大丈夫なのかよ。ユークレスと会ったの今日だよ?
「Bランクからは指定された条件を満たした後に試験を受ける必要があるからな。で、冒険者登録を済ませたレイに早速だが受けて欲しい依頼がある」
「..........」
そう言うことか。私に受けて欲しい依頼があったからこんなにもスムーズに登録が出来たのか。意外と食えないな、このおっさん。
C一人前の冒険者。Bからは熟練か、かなり強い冒険者。Aは強い。才能とかなければたどり着けないらしい。冒険者をやるならまず見んなこのクラスを目指す。けど一つの国に数十人しか居ない。Sは国単位でも1から4人視界ないほど強い。生きる伝説とも言われるほどらしい。
そして最後にSSは一人で国を滅ぼせるほどの力を持つ者。かつて勇者(笑)パーティーがこのクラスだったらしい。
「はぁ.....わかった。ギルドに入ったからにはギルド長の依頼を受けない訳にはいかないよ」
「受けてくれるか!!」
ユークレスは目を輝かせ、こちらを見てくる。
忘れないで欲しい。私はまだアレスに来て一日目であることを。
「で、依頼内容は?」
ーーーーー
いや、文章格の久しぶりすぎて時間かかった。これから頑張って更新していこ.....誤字脱字はすいません.....
因に私の中ではアレスの滞在期間は約1週間だと思っています。滞在期間を書いたか書いていないか覚えてなくて.....間違っていたらすいません。
前回のあらすじ
無事鷹王と契約したリナ。帰り道になんかワイバーンと戦っている褐色の男の人を見かけて、助けた。
さてさて、だれなんでしょうか
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「ありがとう。助けてくれて」
「いえ。最初は見捨てようとしたので、お互い様です」
「そうか」
「...............」
「...............」
会話がつづかねぇ。元だけど暗殺者にコミュニケーション力を求めるな。
「そう言えば見た目は子どもだが、何歳なんだ?」
「5歳。そっちは?」
「5!?....いや、そうだというならそうなのだろう。俺は《ユークレス》。35だ。見た目より結構歳いってるだろ?」
と男はちょっと笑う。警戒心なくね?この人。もしかして子ども好きか。というか5歳って信じてくれるんだ。
まぁ、スキルとかの関係だとか思ってそう。
因にこの世界の平均寿命は40~50だ。かなり低い。
「助けてもらったのに失礼だが、何故ここにいるんだ?Aランク以上しか入れない高ランクの森のはずだが....」
ちょっとまて、高ランクの森?聞いてないぞ?ん?今まで魔物一匹....いや、グリフォン以外の魔物と会ってないんだけど?
「その様子だと知らないみたいだな」
「.....仮面をつけているんだけどなんでわかるの」
「歳もとれば雰囲気でわかる。私はここの近くのアレスと言う町のギルド長をしている。そう言えばお前の名は?」
「レイ」
こういうのは本名を言わないほうが...
「偽名か?」
「.....どうだろうね」
「.....偽名だな」
ユークレスの言葉につい舌打ちがこぼれる。こいつかなり戦闘もそうだが嘘とか雰囲気を読むのにたけてる。それ専用のスキルでもあるのか?鑑定するか?いや…鑑定するのは失礼だな。
「偽名については無理に言わなくていい。だがどうしてここにいるのかは教えて欲しい。ギルド長として知っておかなければならないからな」
「…わかった。けど先に貴方がここにいる理由を教えてくれない?」
「それもそうだな。俺がここにいる理由はある薬草を採取するためだ。妻が厄介な病気にかかってな。まあ無事に素材を手に入れたはいいんだが、帰りにワイバーンの群れに遭遇しちまって、このザマだ」
「そうなんだ。私がここに居るのはただの散歩」
「散歩......高ランクの魔物が居る森で散歩か!!!」
ユークレスはガハハハ!と笑い出した。それに私は少しムッとした表情をしながら立ち上がった。
「笑えるならもう大丈夫でしょう。それでは私はもう行きます」
傷も塞がったし、もう歩けるだろう。私はアレスで冒険者登録したいんだ。アルノ父様に渡された身分証明書では出すたびに騒がれるからね。
「まってくれ、次は何するのか教えてくれないか?何か手伝える事があるかもしれない」
馴れ馴れしいな......あまり私の事情は.......いや、もう暗殺者ではないし、教えても支障はないか。
「冒険者登録をする」
「冒険者登録してないのか!!?」
ユークレスはリナの肩を掴み顔を近づけてくる。
「ち、近い…」
「おっと、すまない。つい、驚いてな。冒険者登録をしたいのならいっしょについてくると良い」
ユークレスは立ち上がり、荷物をまとめていく。
「なんで」
「いっただろ。俺はギルド長だってな!」
え?
× × ×
「今戻った!」
あの後、私はユークレスに半ば引きずられて、アレスに戻った。門番はいつ出たのかってびっくりしてたけど、何も言われなかった。赤の身分証マジ使える。アルノ父様とエルじぃに感謝、感謝。ちなみに服装は最初に町に入った時と同じだ。
本当に魔法は便利で、一瞬で着替える事が出来た。ユークレスにはなんの魔法かってしつこく聞かれたけど。
「ギルド長」
近寄ってきたのはまだ若い兎耳バニーガールの様なスタイルの獣人のお姉さんだ。服は普通だ。恐ろしく無表情で冷静なお声ですね。
「今すぐ薬師を呼んでくれ!薬草が手に入った!それとこいつの冒険者登録の手続きをするから、書類をギルド室までもって来てくれ」
「はい。すぐに」
お~い。私はいつまで引きずられてれば良いのでしょうか~。
私はそのままギルドの二階に上がっていき、ギルド長室って所のソファに投げ入れられた。
「すぐ戻る。そこに居てくれ!」
そう言って、ドアを閉めた。
テンプレはどうしたよ.....ちょっと楽しみにしてたギルドあんま見えなかったんだけど。一瞬酒場のような場所が見えたぐらいだ。後兎耳受付嬢。
普通テンプレって言ったらガキがくるところじゃねぇんだよってってチンピラが絡んでくるはずなのに!!
一つため息をついてから、おとなしくソファーに座り直す。それにしてもあの机.....王宮程度じゃないけど、結構量があるな。書類。どこのトップの方達は大変だな…
というか大事な書類があるところに他人を一人で放っておくってセキュリティー面どうなってるのさ。
「待たせたな!」
バンッとこれまた大きな音を立ててドアが開いた。よくドア壊れないな!
「薬は?」
まだ出て行って5分も経ってないぞ!目的である薬どうなったんだよ。
「ああ、薬師に薬草を渡して来たからすぐにできるだろう。」
それは良かった。
ユークレスは机を挟んだ向かい側にあるソファに腰を下ろした。
「礼を言おう。お前が助けてくれなければ妻も俺も助からず、息子一人置いていく所だった」
「......私はなにもしてないよ」
「いや、俺を助けてくれただろ。本当に感謝してるんだ」
感謝……この世界にきて、感謝される事が多くなったな…
リナは少し頬を染め、顔を緩める。だが、それも一瞬で、すぐに無表情になってしまった。
「それで私の冒険者登録は?」
「ああ、そうだったな。シリア」
「はい。持ってきました」
《シリア》と呼ばれた先程のウサ耳お姉さんが部屋に入ってきた。彼女は持っていた書類と透明な水晶玉を机に置く。
「この測定器と書類で登録するんだが、登録し終えたらシリアを専属受付するのはどうだ?」
「専属受付?」
「専属受付というのは、その街を拠点としたCランクからの冒険者の専用受付嬢のことです。居ないときは仕方ありませんが、なるべく、専属受付の所で依頼を受けたり、指名依頼というのもを専属受付を通して冒険者に伝えられるのです。専属受付は担当した冒険者の依頼達成数で、ボーナスが出ることがあるのです」
へーなるほど。でも此れはその専属受付のいる町を活動の拠点にした場合のことだからなぁ。私は身分証が欲しいだけだから、シリアを専属受付にするのも少し気が引ける。
「ちなみに専属となれる数は決まっていないので、過去最大で152人の専属をやっていた受付嬢も居ます」
152人.....すごい処理能力だ。暗殺者時代にその人がいたら依頼の処理とか早かったんだろうな.....ボーナスいくらだろう。
「でも、私はそんなに冒険者として働くつもりはあまりないよ?」
「そうなのか?」
「うん。こっちの事情かな」
「わかった。だが登録しておくだけでもしないか.....?」
ユークレスは少しこちらに身を乗り出して頭を下げる。
「.....なんでそこまでして私の専属受付にしたいんですか?」
私の言葉にユークレスは頭を上げ、一つ息をついてから少し気まずそうに事情を話し始めた。
「はっきり言って虫除けだな。シリアは美人で有名なんだが、シリア目当てで専属願いがあとを立たないんだ。他の女性の冒険者の専属にしようとしても、既に専属を持っている奴ばかりでな」
「私が此れまで一度も専属受付になったことが無いので、誰か一人でも担当する方がいれば少しは収まるのではと考えた所存です」
そういうことなら.....しばらくアレス以外のギルドに行く予定も無いし。
「わかった。いいよ」
「そうか!レイは女の子だし、そこらへんの嫉妬している女や下心のある男より信頼出来るし、これでクレームもやむ!」
シリアに惚れている男性冒険者がいっぱい居るからそれに嫉妬した女性冒険者が嫌がらせをする可能性があるのか。だから、私みたいな子どもは警戒対象に当てはまらないのね。
「それではこの測定器に手をかざしてください。犯罪を犯していない、調べます」
シリアは私の前に置かれた水晶玉を差す。犯罪か.....大丈夫なのかな?たしかに今世ではまだ犯罪に手を染めては居ないが、これの測定が前世までカウントするものだったらかなりヤバいぞ.....
『リナ』
『黒蓮!どうしたのいきなり』
黒蓮がいきなり頭の中に話しかけてきた。
『今のリナは神の補正とやらで、犯した犯罪はこちらでは証明できない。さすがにやり過ぎては神罰がくだるがな』
『そんなんだ。ありがとう』
『ああ』
私は黒蓮の説明を聞いて、水晶に手をかざす。本当に神様は私にいろいろしてくれる。本当になんでここまで死てくれるんだろうか。
「白です。それでは次にこちらに名前、属性、武器、スキルなどを書いてください。一部記入しなくても良いところがありますが、なるべく記入をお願いいたします。名前は偽名でも有効です」
私は渡された書類に言われたことを記入していく。
名前は、レイ。武器は.....短剣で良いや。属性は火と水。スキルは書かなくて良いか。あ、性別は女っと。
「出来た」
「では、名前はレイ。属性は火と水。武器は短剣、性別は女、後は空欄でよろしいですか?」
「うん」
「ではこちらに血を一滴たらしてください」
銀色無地の鉄板の様な物を差し出される。私は懐にあった短剣で指先を斬り、その上に血を垂らす。というかこんなに簡単でいいのか、登録。一応身分証明書になるはずだよね。
「はい。出来ました」
シリアは血をたらした鉄板を先ほど書いた書類と見比べた後、そのまま私に渡してきた。その鉄板のような物がギルドカードだったらしい。
完成したギルドカードを見てみると、名前、レイ。性別、女。武器、短剣。属性、火・水。ランクC。0エート。先ほど書類に記入した通りの情報が書かれていた。
ん?ランクC?
「ランクは俺がCにしておいた。あの森を散歩してたぐらいだから本当はもっと高くてもよかったんだが、これ以上はちょっと俺の立場が危うくなるな」
立場って.....それ大丈夫なのかよ。ユークレスと会ったの今日だよ?
「Bランクからは指定された条件を満たした後に試験を受ける必要があるからな。で、冒険者登録を済ませたレイに早速だが受けて欲しい依頼がある」
「..........」
そう言うことか。私に受けて欲しい依頼があったからこんなにもスムーズに登録が出来たのか。意外と食えないな、このおっさん。
C一人前の冒険者。Bからは熟練か、かなり強い冒険者。Aは強い。才能とかなければたどり着けないらしい。冒険者をやるならまず見んなこのクラスを目指す。けど一つの国に数十人しか居ない。Sは国単位でも1から4人視界ないほど強い。生きる伝説とも言われるほどらしい。
そして最後にSSは一人で国を滅ぼせるほどの力を持つ者。かつて勇者(笑)パーティーがこのクラスだったらしい。
「はぁ.....わかった。ギルドに入ったからにはギルド長の依頼を受けない訳にはいかないよ」
「受けてくれるか!!」
ユークレスは目を輝かせ、こちらを見てくる。
忘れないで欲しい。私はまだアレスに来て一日目であることを。
「で、依頼内容は?」
ーーーーー
いや、文章格の久しぶりすぎて時間かかった。これから頑張って更新していこ.....誤字脱字はすいません.....
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