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わたしを倒す旅の十三歩。
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霧の森を抜けた。
ちゃんとみんなあの後集合できたんだよ。
あの森で。あの場所で。
わたしはアルに認められて、わたしもアルを認めたの。
このことはまだ誰にも話してない。
次の村までは遠いらしい。
もう数日野宿が続いているんだよ。
どうせ寝るんなら、綺麗なところで寝たいから早く次の村の着くといいんだけどなー。
ゴツゴツした地面は寝心地がよくないんだよね。
「ねえ、ねえラヒーちゃん?」
「何?リナ」
わたしとリナで寝るところの準備をしている時だったの。
フランクやタイチョーは周りの魔物を減らしに行って、アルはどっかに行っちゃったんだよ。
だから、今ここにいるのはわたしとリナの二人だけ。
「アルと何かあった?」
「え?」
うふふ、と笑いながら嬉しそうにリナが聞く。
まるで確信があるみたい。
わたし誰にもあの森でのこと話してないのに。
「アルのね、雰囲気が柔らかくなった気がするのよ。あの迷いの森を出た後からずっと」
「柔らかい……?」
思い出してみるけど、あんまりアルに変化があるようには感じなかったんだけどな。
確かにもうわたしのこと睨まないし、少し話をしたりもする。
でも、それって柔らかいって言うの?
首を傾げたわたしに、リナが微笑む。
「私はもう何年もアルと一緒にいたから、些細なことでも気づけちゃうのよ」
「ふーん」
「あの森で、ラヒーちゃんはアルとずっと一緒にいたんでしょ?フランクや私達は途中で逸れちゃったけど」
「うん、まあね」
あの森で、わたしは迷うことなんてないから、逸れなかった。
わたしからしたらあの魔法は弱っちいんだもん。
……そういえば。
あの時アルも全然迷っている様子はなかったよね。
んー?どうしてだろう?
「アルはね、一回懐に入れた人間にはとっても優しいのよ」
わたしの思考を邪魔するように、リナが話しかける。
「困っていたら助けてくれるし、必ず守ってくれる。受け入れられるまでが大変なんだけどね。私、アルとラヒーちゃんが仲良くなれて嬉しいわ」
「仲良く……?」
わたしとアルは仲良くなったの?
アルにわたしは認められて、わたしもアルを認めた。
けど、それって仲良しってことになるの?
「まあ、いっか」
考えるのやーめた!
最近はなんでだか、わたし色々考えてる。
時々胸に言葉にできないような、わたしの知らない沢山の感情が溢れ出てる。
不愉快なわけじゃないんだけど、やっぱりそういうのって慣れないんだよね。
わたしはラダヒー。
花は何も考えず、ただただ楽しく咲き誇れればいいと思うの。
「ねえねえ、リナ。リナはどうやってアルと出会ったの?」
「私とアル?」
驚いたように繰り返したリナは、一瞬思案すると少しだけ目を細めた。
「いつが最初だったかなんて覚えてないわ。でも昔のアルは……とっても楽しそうにしていたのを覚えているわ。わたしやフランクが行くと、嬉しそうにしていて……懐かしいわね」
「楽しそう?嬉しそう?今のアルは、いつも不機嫌そうだし無表情なのに?」
全く想像できない。
睨まなくなったけど、アルはいつでも不機嫌そうだし。楽しそうにしていることなんてほとんど見たことない。
そもそもわたしには笑いかけてきたことすらない。まあ、フランクとかが相手でも笑顔を浮かべていることなんてほぼないんだけどね。
「ラヒーちゃんには意外に思うかもしれないわね。……でも。あんなことが起きてしまう前のアルは、ただの普通の男の子だったのよ」
どこか遠くを見ながらぼんやりしているリナが小さく呟く。
その消えてしまいそうな言葉の中で、わたしは急に関心を引かれた。
「あんなこと?あんなことって何?」
「ああ、ごめんなさい。私からは言えないわ」
何かの転機があったみたいな言い方。
わたしの知らないアルの昔話。
なんだか、とっても気になっちゃうよね。
でも、リナは首を横に振ったの。
「これは、アル個人に関わる話だから……」
「ふーん」
本当は今すぐに教えてほしいけど、このリナの様子じゃ教えてくれないんだろうな……。
ちぇー、つまんない。
「でもね、これだけは言える。アルには辛い過去がある。大きな秘密を抱えているわ。でも、それがあるからってアルはアルのままよ。だからね、ラヒーちゃんはアルを嫌わないであげてね」
「うん」
辛い過去、大きな秘密、そんなものがあったとしても、アルはアル。
うん、それはわたしにもちゃんと分かる。
大丈夫。というか、わざわざ嫌わないでって伝えるだなんて変なの。
わたしだって、長い過去がある、リナ達には言っていない秘密があるもんね。
人間のふりをしていたって、魔王として君臨していたって、わたしはわたし。
もとはラダヒー。
美しく咲く、死者を喰らう花。
たとえ何があったとしても、どんなもので飾り立てたとしても、本質は変わらない。そうでしょう?
「彼は心が強いのよ。眩しいくらいに、強いのよ」
「そう。頼もしいんだね」
「ええ。アルならきっと魔王を倒せるわ」
「……そうだといいね」
安心したように微笑みかけるリナにつられるように、わたしも小さく笑いかけた。
でも、少しだけ顔が引き攣りそうになった。
どうしてか、わたしの胸の奥は複雑にざわめくの。
わたしのことなのに、わたし自身のことの方が全然分かんない……。
長く生きてきたけれど、今までこんなこと経験したことなかった。
旅をする中で。
お遊びを続ける中で。
わたしのどこかが変わっていく。
でもそれがどこなのだか、わたしには分からない。
これって何なの……?
誰か、教えてよ。
ちゃんとみんなあの後集合できたんだよ。
あの森で。あの場所で。
わたしはアルに認められて、わたしもアルを認めたの。
このことはまだ誰にも話してない。
次の村までは遠いらしい。
もう数日野宿が続いているんだよ。
どうせ寝るんなら、綺麗なところで寝たいから早く次の村の着くといいんだけどなー。
ゴツゴツした地面は寝心地がよくないんだよね。
「ねえ、ねえラヒーちゃん?」
「何?リナ」
わたしとリナで寝るところの準備をしている時だったの。
フランクやタイチョーは周りの魔物を減らしに行って、アルはどっかに行っちゃったんだよ。
だから、今ここにいるのはわたしとリナの二人だけ。
「アルと何かあった?」
「え?」
うふふ、と笑いながら嬉しそうにリナが聞く。
まるで確信があるみたい。
わたし誰にもあの森でのこと話してないのに。
「アルのね、雰囲気が柔らかくなった気がするのよ。あの迷いの森を出た後からずっと」
「柔らかい……?」
思い出してみるけど、あんまりアルに変化があるようには感じなかったんだけどな。
確かにもうわたしのこと睨まないし、少し話をしたりもする。
でも、それって柔らかいって言うの?
首を傾げたわたしに、リナが微笑む。
「私はもう何年もアルと一緒にいたから、些細なことでも気づけちゃうのよ」
「ふーん」
「あの森で、ラヒーちゃんはアルとずっと一緒にいたんでしょ?フランクや私達は途中で逸れちゃったけど」
「うん、まあね」
あの森で、わたしは迷うことなんてないから、逸れなかった。
わたしからしたらあの魔法は弱っちいんだもん。
……そういえば。
あの時アルも全然迷っている様子はなかったよね。
んー?どうしてだろう?
「アルはね、一回懐に入れた人間にはとっても優しいのよ」
わたしの思考を邪魔するように、リナが話しかける。
「困っていたら助けてくれるし、必ず守ってくれる。受け入れられるまでが大変なんだけどね。私、アルとラヒーちゃんが仲良くなれて嬉しいわ」
「仲良く……?」
わたしとアルは仲良くなったの?
アルにわたしは認められて、わたしもアルを認めた。
けど、それって仲良しってことになるの?
「まあ、いっか」
考えるのやーめた!
最近はなんでだか、わたし色々考えてる。
時々胸に言葉にできないような、わたしの知らない沢山の感情が溢れ出てる。
不愉快なわけじゃないんだけど、やっぱりそういうのって慣れないんだよね。
わたしはラダヒー。
花は何も考えず、ただただ楽しく咲き誇れればいいと思うの。
「ねえねえ、リナ。リナはどうやってアルと出会ったの?」
「私とアル?」
驚いたように繰り返したリナは、一瞬思案すると少しだけ目を細めた。
「いつが最初だったかなんて覚えてないわ。でも昔のアルは……とっても楽しそうにしていたのを覚えているわ。わたしやフランクが行くと、嬉しそうにしていて……懐かしいわね」
「楽しそう?嬉しそう?今のアルは、いつも不機嫌そうだし無表情なのに?」
全く想像できない。
睨まなくなったけど、アルはいつでも不機嫌そうだし。楽しそうにしていることなんてほとんど見たことない。
そもそもわたしには笑いかけてきたことすらない。まあ、フランクとかが相手でも笑顔を浮かべていることなんてほぼないんだけどね。
「ラヒーちゃんには意外に思うかもしれないわね。……でも。あんなことが起きてしまう前のアルは、ただの普通の男の子だったのよ」
どこか遠くを見ながらぼんやりしているリナが小さく呟く。
その消えてしまいそうな言葉の中で、わたしは急に関心を引かれた。
「あんなこと?あんなことって何?」
「ああ、ごめんなさい。私からは言えないわ」
何かの転機があったみたいな言い方。
わたしの知らないアルの昔話。
なんだか、とっても気になっちゃうよね。
でも、リナは首を横に振ったの。
「これは、アル個人に関わる話だから……」
「ふーん」
本当は今すぐに教えてほしいけど、このリナの様子じゃ教えてくれないんだろうな……。
ちぇー、つまんない。
「でもね、これだけは言える。アルには辛い過去がある。大きな秘密を抱えているわ。でも、それがあるからってアルはアルのままよ。だからね、ラヒーちゃんはアルを嫌わないであげてね」
「うん」
辛い過去、大きな秘密、そんなものがあったとしても、アルはアル。
うん、それはわたしにもちゃんと分かる。
大丈夫。というか、わざわざ嫌わないでって伝えるだなんて変なの。
わたしだって、長い過去がある、リナ達には言っていない秘密があるもんね。
人間のふりをしていたって、魔王として君臨していたって、わたしはわたし。
もとはラダヒー。
美しく咲く、死者を喰らう花。
たとえ何があったとしても、どんなもので飾り立てたとしても、本質は変わらない。そうでしょう?
「彼は心が強いのよ。眩しいくらいに、強いのよ」
「そう。頼もしいんだね」
「ええ。アルならきっと魔王を倒せるわ」
「……そうだといいね」
安心したように微笑みかけるリナにつられるように、わたしも小さく笑いかけた。
でも、少しだけ顔が引き攣りそうになった。
どうしてか、わたしの胸の奥は複雑にざわめくの。
わたしのことなのに、わたし自身のことの方が全然分かんない……。
長く生きてきたけれど、今までこんなこと経験したことなかった。
旅をする中で。
お遊びを続ける中で。
わたしのどこかが変わっていく。
でもそれがどこなのだか、わたしには分からない。
これって何なの……?
誰か、教えてよ。
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