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エスリアール王城 出会い
長閑なひととき3
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「ふふ。」
「どうしたの?」
「いいえ、何でもないです。」
「ま、アーヤの憂いが晴れたのならそれでいい。」
「おかげさまで晴れましたよ。」
「そう、良かった。」
私の頭をポンポンしてシオンさんは微笑み、連られて私も笑顔になった。
「あ、晴れたと言えば…。この国はいつ雨が降るんですか?晴れてばかりだと草木も花も作物も困るんじゃないですか?」
「雨も降るんだけど、ある時期を除いて夜の間に静かに降ることが多いんだ。日の出前から日没までに降る雨は珍しく、ちょうど今の時期位から割りと朝方に降る時期に入るかもね。」
「そうなんですか。異世界のお天気事情はわからないことだらけです。」
「日本ではおまじないっていう程ではないんですが、晴れや雨に関して願掛けみたいな方法があった。」
「へぇ~、どんな?」
「てるてる坊主です。あ、本体を作って歌を歌って願うやつです。何だか懐かしい。子供の頃、遠足前とか雨続きで週間予報を気にして、翌日晴れて欲しい時作ったな~。」
「晴れたの?」
「効果は何とも言えませんが、要は気持ちの問題ですかね。確か、逆さまに吊るすと雨にしてくれるんです。私が作った時はわりと晴れたかもしれないです。
最近、中庭の花が少し元気ないかもしれないので、気休めですけど、今晩作って逆さに吊るしてみます。」
「材料ある?」
「たぶん、魔法バッグにありそうなので大丈夫です。ティッシュとゴムか糸か紐でもできるので。あと、書くものか。」
「じゃあ、明日は雨になるかもね。」
「効果はわかりませんよ~。でも久しぶりに雨の音も聞きたいですね。」
お互いにニコニコし合って、長閑なひとときを過ごし、その晩私はてるてる坊主をせっせと一体作り、逆さまにして窓辺に吊るしてこっそり短い歌も歌った。
『天気に』を『あーめに』変えて…。
「どうしたの?」
「いいえ、何でもないです。」
「ま、アーヤの憂いが晴れたのならそれでいい。」
「おかげさまで晴れましたよ。」
「そう、良かった。」
私の頭をポンポンしてシオンさんは微笑み、連られて私も笑顔になった。
「あ、晴れたと言えば…。この国はいつ雨が降るんですか?晴れてばかりだと草木も花も作物も困るんじゃないですか?」
「雨も降るんだけど、ある時期を除いて夜の間に静かに降ることが多いんだ。日の出前から日没までに降る雨は珍しく、ちょうど今の時期位から割りと朝方に降る時期に入るかもね。」
「そうなんですか。異世界のお天気事情はわからないことだらけです。」
「日本ではおまじないっていう程ではないんですが、晴れや雨に関して願掛けみたいな方法があった。」
「へぇ~、どんな?」
「てるてる坊主です。あ、本体を作って歌を歌って願うやつです。何だか懐かしい。子供の頃、遠足前とか雨続きで週間予報を気にして、翌日晴れて欲しい時作ったな~。」
「晴れたの?」
「効果は何とも言えませんが、要は気持ちの問題ですかね。確か、逆さまに吊るすと雨にしてくれるんです。私が作った時はわりと晴れたかもしれないです。
最近、中庭の花が少し元気ないかもしれないので、気休めですけど、今晩作って逆さに吊るしてみます。」
「材料ある?」
「たぶん、魔法バッグにありそうなので大丈夫です。ティッシュとゴムか糸か紐でもできるので。あと、書くものか。」
「じゃあ、明日は雨になるかもね。」
「効果はわかりませんよ~。でも久しぶりに雨の音も聞きたいですね。」
お互いにニコニコし合って、長閑なひとときを過ごし、その晩私はてるてる坊主をせっせと一体作り、逆さまにして窓辺に吊るしてこっそり短い歌も歌った。
『天気に』を『あーめに』変えて…。
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