夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

はじめてのショッピング~遭遇~6

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「隠れないで、声をかけてくれても良かったですよ?外出先で知り合いにばったり会うなんて珍しくもないことでしょうし。

私は外出中は自分のことで目一杯になりがちで、知人にあまり気づかない方なんです。なので、私に気づいてくれたのなら、声をかけて貰えると嬉しいと思います。」

「そうでしたか。では、次からはお見かけしたら声をかけてもよろしいでしょうか?」

「はい、是非。」

「アーヤ、ブラム先生。」

「あ、シオンさん。」

「デュカーレくん。こんにちは。お買い物中お邪魔して申し訳ありませんね。」

「今一つ状況が掴めないのですが、店内の客に記憶を操作する魔法を使いましたね?」

「はい、その通りです。なるべくお騒がせしたくなかったので。しかし、アーヤさんのお連れの方々は違和感が残っているようですが、ご挨拶させて頂けますか?」

「そうですね。私を含めアーヤの影響か完全には忘れずに違和感が残っているので、できれば。」

「じゃあ、私が三人を呼んできます。あっちの棚の方でシオンさんとラナ先生は待っていてください。」

アネルさん、リリアさん、シュナイゼさん達を呼びに移動し、軽く説明して連れて来た。


「紹介します。こちら、私とシオンさんが編入する先のマジェストーラ国立魔法学院の面接官だったラナ・ブラム先生です。

先日も私の魔力のことでお世話になっています。先生、こちら私とシオンさんがお世話になっている城のお世話係のアネルさんとリリアさん。それから中庭で面識あるかと思いますが、護衛係のシュナイゼさんです。」


「ラナ・ブラムと申します。本日はお買い物中と見受けまして、ご挨拶は控えてこっそり私の連れのもとへ戻る途中だったのですがアーヤさんに見つかってしまいました。以後、お見知りおきを。本日はお買い物中に失礼致しました。」

「アネル・クラウスと申します。」
「リリア・ワーグナーと申します。」
「シュナイゼ・カミラーと申します。」

今さらながら、皆さんのフルネームを知った私。なんだか名字…家名の響きがカッコいいわ。

そんなこんなで、従業員用のドア手前で挨拶をしているとガチャリとドアが開いた。

誰か出て来るならけておこうと棚に並んだラナ先生とシオンさんの並びのちょうど間にスイッと移動した。ラナ先生がイケメンさんに体を向き直したのがわかった。


ラナ先生のいる左側のドアから現れたのは、こりゃまたイケメン。美形な男性です。歳は30代前半位かな。スラリと背も高い。
ラナ先生の背後からチラリと観察してみる。

フワリと柔らかな赤茶色の髪、亜麻色の目をした青年だ。

店内をチラッと見回してからこちらに目を向けて視線が止まった。ラナ先生を見てるよね?お、こっち来る。脚、長~。知り合いの人かな。


「…待たせてすまなかった。そちらは?」

「いえ、大丈夫です。こちらは、編入予定のアーヤ・サトーさんとエルシオン・デュカーレくんです。店内でお会いしてちょうどお連れの方々にご挨拶をしてました。」
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