夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

ランチは天空の庭スカイガーデンで6

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ああ、心配されなくても、別に両親とも兄達とも不仲ではありませんよ?皆、出来の悪い私を心配し過ぎる位で…。

ふぅ、お茶で一息つきましょう。アーヤさんも冷めないうちにどうぞ。」

「あ、はい。」

「ここまでで何か質問はありますか?」

「質問は大丈夫です。サリアンさんが何故偽名や姿を偽っているのかはわかりました。皇魔族、しかも第三皇子だけど、ヒトの国で講師になりたなくなったきっかけが何かあるんですよね?」
 
「ええ…。上手く魔力コントロールできない私へ父上が家庭教師を送って来まして、その方が私の恩師であり、大変お世話になりました。私が学院の講師になりたいと思ったのもその方に出会えたからなんです。」

「そうでしたか。その方は、まだ現役で講師をされているのですか?」

「いえ、公共の学院からは引退なされて今はお好きな魔法術全般の研究をされています。学会ではかなり有名な方です。」

「魔力にすっかりおびえていた私へ真摯しんしに向き合い、魔力とは何か、どう扱うか教えて頂きました。

ブルーローズに連れて行ってくださり、抑制具を利用しながらも道具には頼りすぎるな、己の力から目を背けるな、慢心はするな、常に己の心と魔力を律せよと言い聞かされました。」


「厳しい中にも優しさがあり、私は本当に感謝しています。いつしか自分も魔力コントロールや魔法学について誰かの力になりたいと思うようになり学院の講師になるべく、皇魔族として初の留学生となることを望み、マジェストーラ魔法学院を卒業後、母国で講師になる為に色々やってみたのですが、どうも身内の者達が、無理だ。講師には向かないと反対ばかりで。

…それでも諦められず留学先での元同級生がマジェストーラ学院の関係者になったのと恩師が渡りをつけてくださり、家族にはこれ以上邪魔…ゴホン、心配をかけないように国を出て皇魔族としての姿や本名を偽り、他国で講師になったのです。」

「やっぱり、家族には自分のやりたい事を理解して応援してもらいたいと思いますけど、そう上手くいかないこともありますよね。」

「まあ、筆頭魔法講師になった今となっては家族にも実績を認めて貰えてるので、確執はほぼなくなりましたが。」

「良かったですね。」

「ええ。長い話になってしまい申し訳ありませんでした。私の術を見破ったアーヤさんにはお話ししておいた方が何かとお互いにいいかと思いましたので。」

「いえいえ、こちらこそ。何かと気にかけて頂いてありがとうございます。学院でもご迷惑をおかけすると思いますが、シオンさん共々よろしくお願いします。

特に私は魔法については基礎からですし、編入したら出遅れがはっきりしています。ご指導よろしくお願いします。」
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