139 / 599
エスリアール王城 出会い
ランチは天空の庭スカイガーデンで5
しおりを挟む
「私が話していて、急に聞きなれない言葉がもしもあれば、異界の言語として聞き直して頂くことで言い直したり、意味を伝えてわかつてもらえればさほど不自由はないのでこれからも大丈夫です。学院へ行く前にはっきり再認識できて良かったです。」
本当、良かった~。
「デザートは、ウザリーバードの卵を使ったカスタードプディング・ショコラ添えにしてみます!」
「私も同じデザートにしてみましょう。」
それからサリアンさんと他愛ない話をしていたら料理が届き始め、スープもサラダも美味しかった。
もちろん!メインのカウギーステーキはダントツで一番美味しかった。肉の部位は例えるならば、筋と邪魔な脂身の塊がないサーロインのような霜降りをお上品に焼いた感じだった。
ソースは本当ならいつもわさび醤油が好きだけど、ここにはないからどんなソースか気にはしていた。レモン風味のあっさりソースだった。
デザートも、お洒落な盛り付けでカスタードプリンのカラメルソースが絶妙なほろ苦さで甘さ控えめなプリンとも合って、添えられていたチョコも久しぶりで大満足。
「おいし~」とニコニコ食べた。
「ご馳走様でした。お腹一杯です。もう、入りません。」
「本当に、これ以上入らない位満たされましたね。」
「アーヤさん、ブルーローズに戻る迄まだ時間はありますし、今からあちらソファーに移って、例の私の話しを聞いて頂けますか?」
「はい。お茶も一緒に持って行きましょう。」
「そうですね。」
カタン カチャ ギシッ
テーブルにお茶とポットを置いてから先に私に座るように勧められて、お高そうなソファーの半分奥に座り、サリアンさんのいる左に少し斜めに座り直した。
サリアンさんも中央から少し左にゆっくり座り、テーブルのティーセットに視線を向けている。
「…………。」
私はサリアンさんが話し始めるのをじっと見つめながら待った。
「何から話しましょうか…。まずは、偽名と姿について説明しましょう。私は学院で講師を勤めておりますが、ご存知の通りラナ・ブラムというのは偽名です。
姿も偽り、髪と瞳の色を変え、耳も本当はこの様に少し尖っているのを丸く見えるように術で変えていました。
何故、名と姿を偽っているのか?それは、私がヒトではないからです。魔族が住まうラナンキュラス出身で、身分は店で高いのでは?と推測された通りで一番高い皇魔族という一族です。
私の本名はサリアン・ラナンキュラスと言います。そう…お察しの通り魔族の国の皇族です。
私には兄が二人いると前に話しましたが、上の兄は第一皇子で第一王位継承者、アレクサンドラ・ラナンキュラス。
二番目の兄は、カイル・ラナンキュラス。第二王位継承者。
父は魔族の王として国を治め、母は父を支えています。
アレク兄上は既にに王の政を補佐しており、いずれ王となるでしょう。
カイル兄上はアレク兄上を、国をお守りする道を選び、騎士団にて近衛魔法騎士の団長をしています。
私は兄弟の一番下で、特に取り柄もなく、それでいて魔力だけは多くてコントロールもままならず、幼少の頃は、よく暴走して城を破壊していました。
周りに迷惑をかけていたので、コントロールできるようになるまで別邸で執事長のエリオットと他の数人の使用人と暮らしていました。
本当、良かった~。
「デザートは、ウザリーバードの卵を使ったカスタードプディング・ショコラ添えにしてみます!」
「私も同じデザートにしてみましょう。」
それからサリアンさんと他愛ない話をしていたら料理が届き始め、スープもサラダも美味しかった。
もちろん!メインのカウギーステーキはダントツで一番美味しかった。肉の部位は例えるならば、筋と邪魔な脂身の塊がないサーロインのような霜降りをお上品に焼いた感じだった。
ソースは本当ならいつもわさび醤油が好きだけど、ここにはないからどんなソースか気にはしていた。レモン風味のあっさりソースだった。
デザートも、お洒落な盛り付けでカスタードプリンのカラメルソースが絶妙なほろ苦さで甘さ控えめなプリンとも合って、添えられていたチョコも久しぶりで大満足。
「おいし~」とニコニコ食べた。
「ご馳走様でした。お腹一杯です。もう、入りません。」
「本当に、これ以上入らない位満たされましたね。」
「アーヤさん、ブルーローズに戻る迄まだ時間はありますし、今からあちらソファーに移って、例の私の話しを聞いて頂けますか?」
「はい。お茶も一緒に持って行きましょう。」
「そうですね。」
カタン カチャ ギシッ
テーブルにお茶とポットを置いてから先に私に座るように勧められて、お高そうなソファーの半分奥に座り、サリアンさんのいる左に少し斜めに座り直した。
サリアンさんも中央から少し左にゆっくり座り、テーブルのティーセットに視線を向けている。
「…………。」
私はサリアンさんが話し始めるのをじっと見つめながら待った。
「何から話しましょうか…。まずは、偽名と姿について説明しましょう。私は学院で講師を勤めておりますが、ご存知の通りラナ・ブラムというのは偽名です。
姿も偽り、髪と瞳の色を変え、耳も本当はこの様に少し尖っているのを丸く見えるように術で変えていました。
何故、名と姿を偽っているのか?それは、私がヒトではないからです。魔族が住まうラナンキュラス出身で、身分は店で高いのでは?と推測された通りで一番高い皇魔族という一族です。
私の本名はサリアン・ラナンキュラスと言います。そう…お察しの通り魔族の国の皇族です。
私には兄が二人いると前に話しましたが、上の兄は第一皇子で第一王位継承者、アレクサンドラ・ラナンキュラス。
二番目の兄は、カイル・ラナンキュラス。第二王位継承者。
父は魔族の王として国を治め、母は父を支えています。
アレク兄上は既にに王の政を補佐しており、いずれ王となるでしょう。
カイル兄上はアレク兄上を、国をお守りする道を選び、騎士団にて近衛魔法騎士の団長をしています。
私は兄弟の一番下で、特に取り柄もなく、それでいて魔力だけは多くてコントロールもままならず、幼少の頃は、よく暴走して城を破壊していました。
周りに迷惑をかけていたので、コントロールできるようになるまで別邸で執事長のエリオットと他の数人の使用人と暮らしていました。
0
お気に入りに追加
533
あなたにおすすめの小説
家に住み着いている妖精に愚痴ったら、国が滅びました
猿喰 森繁 (さるばみ もりしげ)
ファンタジー
【書籍化決定しました!】
11月中旬刊行予定です。
これも多くの方が、お気に入り登録してくださったおかげです
ありがとうございます。
【あらすじ】
精霊の加護なくして魔法は使えない。
私は、生まれながらにして、加護を受けることが出来なかった。
加護なしは、周りに不幸をもたらすと言われ、家族だけでなく、使用人たちからも虐げられていた。
王子からも婚約を破棄されてしまい、これからどうしたらいいのか、友人の屋敷妖精に愚痴ったら、隣の国に知り合いがいるということで、私は夜逃げをすることにした。
まさか、屋敷妖精の一声で、精霊の信頼がなくなり、国が滅ぶことになるとは、思いもしなかった。
異世界日帰りごはん【料理で王国の胃袋を掴みます!】
ちっき
ファンタジー
異世界に行った所で政治改革やら出来るわけでもなくチートも俺TUEEEE!も無く暇な時に異世界ぷらぷら遊びに行く日常にちょっとだけ楽しみが増える程度のスパイスを振りかけて。そんな気分でおでかけしてるのに王国でドタパタと、スパイスってそれ何万スコヴィルですか!
危険な森で目指せ快適異世界生活!
ハラーマル
ファンタジー
初めての彼氏との誕生日デート中、彼氏に裏切られた私は、貞操を守るため、展望台から飛び降りて・・・
気がつくと、薄暗い洞窟の中で、よくわかんない種族に転生していました!
2人の子どもを助けて、一緒に森で生活することに・・・
だけどその森が、実は誰も生きて帰らないという危険な森で・・・
出会った子ども達と、謎種族のスキルや魔法、持ち前の明るさと行動力で、危険な森で快適な生活を目指します!
♢ ♢ ♢
所謂、異世界転生ものです。
初めての投稿なので、色々不備もあると思いますが。軽い気持ちで読んでくださると幸いです。
誤字や、読みにくいところは見つけ次第修正しています。
内容を大きく変更した場合には、お知らせ致しますので、確認していただけると嬉しいです。
「小説家になろう」様「カクヨム」様でも連載させていただいています。
※7月10日、「カクヨム」様の投稿について、アカウントを作成し直しました。
転生料理人の異世界探求記(旧 転生料理人の異世界グルメ旅)
しゃむしぇる
ファンタジー
こちらの作品はカクヨム様にて先行公開中です。外部URLを連携しておきましたので、気になる方はそちらから……。
職場の上司に毎日暴力を振るわれていた主人公が、ある日危険なパワハラでお失くなりに!?
そして気付いたら異世界に!?転生した主人公は異世界のまだ見ぬ食材を求め世界中を旅します。
異世界を巡りながらそのついでに世界の危機も救う。
そんなお話です。
普段の料理に使えるような小技やもっと美味しくなる方法等も紹介できたらなと思ってます。
この作品は「小説家になろう」様及び「カクヨム」様、「pixiv」様でも掲載しています。
ご感想はこちらでは受け付けません。他サイトにてお願いいたします。
万分の一の確率でパートナーが見つかるって、そんな事あるのか?
Gai
ファンタジー
鉄柱が頭にぶつかって死んでしまった少年は神様からもう異世界へ転生させて貰う。
貴族の四男として生まれ変わった少年、ライルは属性魔法の適性が全くなかった。
貴族として生まれた子にとっては珍しいケースであり、ラガスは周りから憐みの目で見られる事が多かった。
ただ、ライルには属性魔法なんて比べものにならない魔法を持っていた。
「はぁーー・・・・・・属性魔法を持っている、それってそんなに凄い事なのか?」
基本気だるげなライルは基本目立ちたくはないが、売られた値段は良い値で買う男。
さてさて、プライドをへし折られる犠牲者はどれだけ出るのか・・・・・・
タイトルに書いてあるパートナーは序盤にはあまり出てきません。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
ハズれギフトの追放冒険者、ワケありハーレムと荷物を運んで国を取る! #ハズワケ!
寝る犬
ファンタジー
【第3回HJ小説大賞後期「ノベルアップ+」部門 最終選考作品】
「ハズワケ!」あらすじ。
ギフト名【運び屋】。
ハズレギフトの烙印を押された主人公は、最高位のパーティをクビになった。
その上悪い噂を流されて、ギルド全員から村八分にされてしまう。
しかし彼のギフトには、使い方次第で無限の可能性があった。
けが人を運んだり、モンスターをリュックに詰めたり、一夜で城を建てたりとやりたい放題。
仲間になったロリっ子、ねこみみ何でもありの可愛い女の子たちと一緒に、ギフトを活かして、デリバリーからモンスター討伐、はては他国との戦争、世界を救う冒険まで、様々な荷物を運ぶ旅が今始まる。
※ハーレムの女の子が合流するまで、マジメで自己肯定感の低い主人公の一人称はちょい暗めです。
※明るい女の子たちが重い空気を吹き飛ばしてゆく様をお楽しみください(笑)
※タイトルの画像は「東雲いづる」先生に描いていただきました。
離縁された妻ですが、旦那様は本当の力を知らなかったようですね? 魔道具師として自立を目指します!
椿蛍
ファンタジー
【1章】
転生し、目覚めたら、旦那様から離縁されていた。
――そんなことってある?
私が転生したのは、落ちこぼれ魔道具師のサーラ。
彼女は結婚式当日、何者かの罠によって、氷の中に閉じ込められてしまった。
時を止めて眠ること十年。
彼女の魂は消滅し、肉体だけが残っていた。
「どうやって生活していくつもりかな?」
「ご心配なく。手に職を持ち、自立します」
「落ちこぼれの君が手に職? 無理だよ、無理! 現実を見つめたほうがいいよ?」
――後悔するのは、旦那様たちですよ?
【2章】
「もう一度、君を妃に迎えたい」
今まで私が魔道具師として働くのに反対で、散々嫌がらせをしてからの再プロポーズ。
再プロポーズ前にやるのは、信頼関係の再構築、まずは浮気の謝罪からでは……?
――まさか、うまくいくなんて、思ってませんよね?
【3章】
『サーラちゃん、婚約おめでとう!』
私がリアムの婚約者!?
リアムの妃の座を狙う四大公爵家の令嬢が現れ、突然の略奪宣言!
ライバル認定された私。
妃候補ふたたび――十年前と同じような状況になったけれど、犯人はもう一度現れるの?
リアムを貶めるための公爵の罠が、ヴィフレア王国の危機を招いて――
【その他】
※12月25日から3章スタート。初日2話、1日1話更新です。
※イラストは作成者様より、お借りして使用しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる