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エスリアール王城 出会い
ピアスとネコ3
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「とても良くお似合いでございます。では、魔力の波長を知りたいので、お手をよろしいですか?」
「はい、どうぞ。」
オーナーさんが、私の右斜めに膝間付いている。何だか申し訳ないです。
「魔力を手元にお願いします。」
「はい。」
「…………。わかりました。とても清廉な、まるで純白そのもののような魔力でございますね。」
「えっ?自分じゃよくわかりませんが…。」
「オーナーの言う通りです。アーヤさんの周囲は清々しいといいますか、どこか落ち着くような感じがする波長です。」
私の魔力からマイナスイオンでも出ているのか?自分じゃわからないけど。
「では、一度外して頂いて魔力封印の術を掛けます。トレーにお願い致します。」
「はい。」
「術は秘伝なので、お見せできないことになっております。一度失礼致します。ノワール、お客様を頼みましたよ。」
ニャ~オ
「大丈夫です。ノワールの接待を受けて待ってます。ね、ノワール。」
ニャ~オ
「ノワール…私には一度も顔を見せてくれたことなどなかったのにこの温度差はどういうことでしょうか。私は嫌われているのでしょうか。」
「サリアンさんを嫌うなんて、ないですよ。きっとお昼寝の時間かパトロールと重なっていただけじゃないですか?ね、ノワール?」
シーン……
「…………。」
あれ?ここでニャ~オは?空気読める子じゃないの?! お返事どーした?!
ズーンとサリアンさんが落ち込んでいる。
「やはり、嫌われて…」
「ち、違いますって!眠くなって寝てたんですよ。ね、そうだよねっ、ノワール?!起きてる?目開いて寝てない?!」
ノワールはサリアンさんをジーッと見つめて黙っている。私は焦ってオロオロ。
「…………ッ。」
ああ、サリアンさんが試合に負けたボクサーみたいな座り方で俯いて片手で口元を覆ってしまった。ノワールの塩対応で悲しみのあまり泣いちゃう?!微かに震えてる?
「クッ…………ク………フ…………フフ…」
ん??泣いて……ない?というかもしかして…
ジト目で先生を見つめる。ジーー
「サリアンさん………笑ってますね?」
体勢を直して、私の目を真っ直ぐ見て真顔で答える先生。
「………まさか、笑っていませんよ。」
その間が怪しい。
「いいえ、笑ってました。」
「アーヤさんの勘違いでは?この目を見てください。嘘をついているような目に見えますか?」
自分の目を指差し美しいお顔を近づけてくるが、誤魔化されないぞ。
「…では、ノワールに聞いてみましょう。 ノワール、サリアンさん笑ってたよね?」
ニャ~オ
「…ほら、私をからかったんですね。ノワールは私の味方です。」
「そんなことしていませんよ。本当にノワールには会ったことがなかったですし、落ち込みもしました。ただ、アーヤさんの慌ててコロコロ変わる様子が面白……クフッ…可愛らしくて。……すみません、やりすぎましたね。」
「はい、どうぞ。」
オーナーさんが、私の右斜めに膝間付いている。何だか申し訳ないです。
「魔力を手元にお願いします。」
「はい。」
「…………。わかりました。とても清廉な、まるで純白そのもののような魔力でございますね。」
「えっ?自分じゃよくわかりませんが…。」
「オーナーの言う通りです。アーヤさんの周囲は清々しいといいますか、どこか落ち着くような感じがする波長です。」
私の魔力からマイナスイオンでも出ているのか?自分じゃわからないけど。
「では、一度外して頂いて魔力封印の術を掛けます。トレーにお願い致します。」
「はい。」
「術は秘伝なので、お見せできないことになっております。一度失礼致します。ノワール、お客様を頼みましたよ。」
ニャ~オ
「大丈夫です。ノワールの接待を受けて待ってます。ね、ノワール。」
ニャ~オ
「ノワール…私には一度も顔を見せてくれたことなどなかったのにこの温度差はどういうことでしょうか。私は嫌われているのでしょうか。」
「サリアンさんを嫌うなんて、ないですよ。きっとお昼寝の時間かパトロールと重なっていただけじゃないですか?ね、ノワール?」
シーン……
「…………。」
あれ?ここでニャ~オは?空気読める子じゃないの?! お返事どーした?!
ズーンとサリアンさんが落ち込んでいる。
「やはり、嫌われて…」
「ち、違いますって!眠くなって寝てたんですよ。ね、そうだよねっ、ノワール?!起きてる?目開いて寝てない?!」
ノワールはサリアンさんをジーッと見つめて黙っている。私は焦ってオロオロ。
「…………ッ。」
ああ、サリアンさんが試合に負けたボクサーみたいな座り方で俯いて片手で口元を覆ってしまった。ノワールの塩対応で悲しみのあまり泣いちゃう?!微かに震えてる?
「クッ…………ク………フ…………フフ…」
ん??泣いて……ない?というかもしかして…
ジト目で先生を見つめる。ジーー
「サリアンさん………笑ってますね?」
体勢を直して、私の目を真っ直ぐ見て真顔で答える先生。
「………まさか、笑っていませんよ。」
その間が怪しい。
「いいえ、笑ってました。」
「アーヤさんの勘違いでは?この目を見てください。嘘をついているような目に見えますか?」
自分の目を指差し美しいお顔を近づけてくるが、誤魔化されないぞ。
「…では、ノワールに聞いてみましょう。 ノワール、サリアンさん笑ってたよね?」
ニャ~オ
「…ほら、私をからかったんですね。ノワールは私の味方です。」
「そんなことしていませんよ。本当にノワールには会ったことがなかったですし、落ち込みもしました。ただ、アーヤさんの慌ててコロコロ変わる様子が面白……クフッ…可愛らしくて。……すみません、やりすぎましたね。」
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