夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

はじめての先触れ魔法2

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「羽ペンって、時々インクに浸して使う鳥の羽のやつですか?」 

「そう。」

「お~。実際に使ったことはないけど、テレビで見たことはあります。」

「はじめてなら少し練習が必要かもしれない。慣れれば大丈夫だと思うよ。」

「私から国王補佐官長に羽ペンの用意も伝えておきましょう。アーヤ様とデュカーレ様は魔力訓練をなさっていてください。」

「ありがとうございます。シュナイゼさん。レイファンスさんによろしくお伝えください。」

よし、朝ごはんの後は魔力練習と図書室に行けたら読み書き確認だ!

「ごちそうさまでした。」

「シュナイゼさんは、レイファンスさんの所へ行ってますけど、どこで魔力練習しましょうか?」

「そうだな。天気もいいし、中庭にしようか。」

「いいですね。」

ふふふ、流石に中庭の階段には慣れましたとも。そして、二人の時お兄ちゃんに手を繋がれるのも慣れてしまったが。

「この辺でいいかな。今は私の手に魔力を流していないんだけど、外に無駄に漏れたりしているのかな?」

「いや、昨日の魔力活性化を受けて体内収納をしてからは漏れていないよ。」

「なら、血液みたいに終始体内で循環させるのが普通だと思うんだけど、ヘソの下が心臓みたいに集まってまた送り出す場所だとして、どの順で巡らせばいいのかな?」

「常に巡らすという発想はなかったな。今まで納める臓器から必要な分を引き出して使うだけだった。

身体強化の場合、足や手など部分的に集約することで強化にもなるから、絶えず循環することができれば身体能力も向上することになる。

魔力伝達速度も向上するから術の発動時間の短縮にもなるかもしれない。私も一緒に練習しよう。」

「修行っぽいね、頑張ろう。」


「まずは、魔力の源となる魔力を溜める臓器がヘソの下にあるからそこから魔力を引き出して左右どちらかの足へ向かおう。」

「はい。」

私の魔力毛糸玉をゆっくり回転しながらほどいて糸は右回りに伸びている気がするからそのまま右足に向かう。

「足の次は同じ側の手に向かって。」

「はい。」

右足の爪先まで行ってまた戻って脇腹右肩、腕指先へ。

「手から頭を経て反対の手に向かって足の方へ。足から魔力臓器へ戻る。大まかにだが、これを繰り返すうちに自然と体内の血流と同じで意識しなくとも常時一定の魔力を流すことができるかもしれない。」

心臓の動きや血流は意識に関係なく生きるために動いている。魔力もきっと自然なあり方があるはず。

私の中の魔力とこれからずっとうまく付き合っていきたい。よーし、自主練を日課にしよう。早朝、余暇時間、入浴中、就寝前暇さえあれば練習あるのみ。

持ってきたスマホでタイマーをセットしてとりあえず5分集中して続けてみよう。

結構、慣れないからか精神的に疲れる気がする。じっとしていての練習に慣れたらステップアップで何かやりながらできるようにしたい。例えば、歩きながら。次に食べながら。
最終的には寝ていても体が覚えて勝手にしてくれるようになれたらいいなぁ。
先は長いだろうけど、千里の道も一歩からだもんね。
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