夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

面接試験は突然に6

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放心していた綾子は、目が見開いたままで意識が向こうに行ってしまっている為にメガネを戻す声かけも全く耳に入っておらず、再び耳と頬を触れられてビクッと声を出してしまった。

ゾワッとして自分の耳元を押さえたが、メガネを戻すブラムの手を押さえてしまった感触にまた驚いて、行き場を失った手は胸の前で拳を握った。

再びメガネ越しで相手の顔を見ると金茶ハニーブラウン色の先生だった。私の目の錯覚だったとさえ思えてしまうが…。

「失礼しました。くすぐったかったですか?」
「えーと、プラム先生?」
「ラナ・ブラムです。」

「し、失礼しました。ブ、ブラヌ先生」
「フフフ、まだ、動揺してますね。ラナでいいですよ。サトーさん。サトーとは異国の発音で私も言いづらいので、私もアーヤさんと呼ばせて頂きますね。」

「はい。ええと、ラナ、先生?」
「はい。」

「あの、先程私の見間違いかもしれませんがお顔が別人に見えてしまって…」

「それについては見間違いではありません。詳しい話は私のプライベートに関わるので、話が長くなってしまいます。

面接の後これから魔力量と属性検査をするので、学院に来てから貴女さえよろしければお時間を頂き、後日改めてということでもかまいませんか?」
「はい。何だかすみません。」

「いいえ、とりあえずお互いレンズのことを含めて二人だけの秘め事ということでよろしくお願いしますね。アーヤさん。」
「はい。わかりました。」

うう、秘密から秘め事に進化してしまった。

「さあ、デュカーレ君を呼びましょう。アーヤさん、すみませんが私は準備があるので、呼んできて頂けますか?」
「はい、ラナ先生。今、シオンさんを呼んで来ます。」


私としたことが、好奇心にとらわれて、相手の力量の目測を見誤みあやまるとは、私もまだまだですね。

異界の迷客とはいえ、私の術が通じずに正体を見破るなんて……神眼に匹敵する目を持っているのかもしれませんね。

想定外なことまで起きてしまいましたが、この編入は波乱の予感がして、退屈しませんね。

さて、二人の魔力属性を水晶球で確認してから、その魔力を私が感知して測定してしまいましょう。

どんな結果か楽しみです。
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