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エスリアール王城 出会い
ファーストダンスは突然に4
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「アーヤ様、続けてのダンスお疲れ様でした。とても優雅なダンスでしたよ。よかったらお飲み物をどうぞ。」
「ありがとうございます。レイファンスさん。」
飲み物は冷えた果実水で、一気飲みしたいところを人目もあるので、三回にわけた。
ふぅ、思ったより運動になるなダンスって。
「アーヤ様、お疲れのところ申し訳ないのですが、このあと是非私と踊って頂けませんか?」
「ふふ、喜んで。」
お兄ちゃんに当たったねとアイコンタクト。
頷いて見送ってくれた。
レイファンスさんのリードも安定感があって踊り易かった。ダンスのリードにも性格が出るのかな?数人しか踊ったことがないからわからないけれど、印象としては三人とも違う。
お兄ちゃんは、先生でもあったし一番踊ってて安心。
ルヴィくんのリードは次の動きがキリッと伝わるというかわかり、体が勝手に動いた。
レイファンスさんは動きが滑らかだし、私の疲れを考慮してか歩幅を狭めてくれているような気がした。優しいリードだった。
確かに三人で疲れたな。四人目は難しいかもしれない。どうしよう。
「クスリ、アーヤ様ご安心ください。私とのダンスを最後に上手く退場できるようにします。」
「へ?」
「だいぶお疲れなのに、私の我が儘にお付き合い頂いてありがとうございます。心配せすとも、私からデュカーレ様にお伝えしますから。」
「そんなに疲れた顔していましたか?」
「疲れというより、ご心配しているお顔でございました。」
「すみません。ダンス中に考えごとをしてしまって。」
「いえ、私も色々考えていましたから。(貴女のことをね)」
「じゃあ、お互い様ですかね?」
「ええ、そうですね。」
「ふふ。」
音楽が終わり互いに礼をし合う。
「それでは、エスコート相手のデュカーレ様の所へお連れします。今宵は素晴らしいダンスをありがとうございました。足の休息に参りましょう。」
「はい。」
レイファンスの予想通り、回りに動きがあったが、わざと聞こえるように話してからお兄ちゃんの待つ場所に戻り、休息を理由に舞踏の間を退場したのであった。
ルヴァニレット王子、エルシオン王子、国王補佐官長レイファンス、守護騎士シュナイゼ以外には迷客の花姫に近づくことは誰一人叶わなかった。
そのことから、更に高嶺の花のイメージを強くしてしまう結果となった。
「アーヤ、部屋まで送る。疲れただろう?」
「疲れてもいるけど、楽しかったよ。」
「それは良かった。」
「アーヤ様、お部屋に既にアネルとリリアの二人が待機してございます。あとはゆっくりなさって下さい。」
「ありがとうございます。シュナイゼさん。」
「いえ。」
「もう、アーヤの部屋に着いてしまった。名残惜しいが、今宵エスコートできたことに満足してこの手を離さないといけないな。」
「エスコート、ありがとうございました。とても楽しい舞踏会でした。」
「シュナイゼさんも護衛いつもありがとうございます。」
「勿体ないお言葉です。おやすみなさいませ。」
「はい、二人ともおやすみなさい。」
お姉様のアネルさん、リリアさんにテキパキ衣装を脱がされ、飾りも外して身軽になったところで、浴場に案内されまったりお風呂を満喫したら足のマッサージをして頂いた。なんて至れり尽くせり!ぐっすり朝まで眠りにつく綾子だった。
「ありがとうございます。レイファンスさん。」
飲み物は冷えた果実水で、一気飲みしたいところを人目もあるので、三回にわけた。
ふぅ、思ったより運動になるなダンスって。
「アーヤ様、お疲れのところ申し訳ないのですが、このあと是非私と踊って頂けませんか?」
「ふふ、喜んで。」
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頷いて見送ってくれた。
レイファンスさんのリードも安定感があって踊り易かった。ダンスのリードにも性格が出るのかな?数人しか踊ったことがないからわからないけれど、印象としては三人とも違う。
お兄ちゃんは、先生でもあったし一番踊ってて安心。
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レイファンスさんは動きが滑らかだし、私の疲れを考慮してか歩幅を狭めてくれているような気がした。優しいリードだった。
確かに三人で疲れたな。四人目は難しいかもしれない。どうしよう。
「クスリ、アーヤ様ご安心ください。私とのダンスを最後に上手く退場できるようにします。」
「へ?」
「だいぶお疲れなのに、私の我が儘にお付き合い頂いてありがとうございます。心配せすとも、私からデュカーレ様にお伝えしますから。」
「そんなに疲れた顔していましたか?」
「疲れというより、ご心配しているお顔でございました。」
「すみません。ダンス中に考えごとをしてしまって。」
「いえ、私も色々考えていましたから。(貴女のことをね)」
「じゃあ、お互い様ですかね?」
「ええ、そうですね。」
「ふふ。」
音楽が終わり互いに礼をし合う。
「それでは、エスコート相手のデュカーレ様の所へお連れします。今宵は素晴らしいダンスをありがとうございました。足の休息に参りましょう。」
「はい。」
レイファンスの予想通り、回りに動きがあったが、わざと聞こえるように話してからお兄ちゃんの待つ場所に戻り、休息を理由に舞踏の間を退場したのであった。
ルヴァニレット王子、エルシオン王子、国王補佐官長レイファンス、守護騎士シュナイゼ以外には迷客の花姫に近づくことは誰一人叶わなかった。
そのことから、更に高嶺の花のイメージを強くしてしまう結果となった。
「アーヤ、部屋まで送る。疲れただろう?」
「疲れてもいるけど、楽しかったよ。」
「それは良かった。」
「アーヤ様、お部屋に既にアネルとリリアの二人が待機してございます。あとはゆっくりなさって下さい。」
「ありがとうございます。シュナイゼさん。」
「いえ。」
「もう、アーヤの部屋に着いてしまった。名残惜しいが、今宵エスコートできたことに満足してこの手を離さないといけないな。」
「エスコート、ありがとうございました。とても楽しい舞踏会でした。」
「シュナイゼさんも護衛いつもありがとうございます。」
「勿体ないお言葉です。おやすみなさいませ。」
「はい、二人ともおやすみなさい。」
お姉様のアネルさん、リリアさんにテキパキ衣装を脱がされ、飾りも外して身軽になったところで、浴場に案内されまったりお風呂を満喫したら足のマッサージをして頂いた。なんて至れり尽くせり!ぐっすり朝まで眠りにつく綾子だった。
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