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エスリアール王城 出会い
群青と真紅の瞳1
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用意された正装の着替えは、やっぱり肌の露出が少ないものでつま先まで長いロングスカート。手首も重ねるレースで隠れている。首回りもレースで詰襟が飾られていた。
それでも生地が重くはなくて、以外と動きやすいから不思議だ。靴もドレスワンピに合わせて新調された。ヒール高くなくてよかった。この程度ならつまずかないで済みそう。
少しまだ熱いので襟元を寛げたいが、行儀が悪いと思われそうでやめた。
シュナイゼさんに中庭まで連れてってもらう。お兄ちゃんいるかな?少しだけ涼んだら夕げの時汗ばまないで済むよね。
「こちらから、中庭に行けます。階段があるので、アーヤ様お手を失礼します。」
「は?あの、階段位大丈夫ですよ?」
「足元も暗くなっています。御身に何かあっては困ります。」
「よ、よろしくお願いします。」
お姫様のエスコートみたい。
猫背は封印して、ピンと伸ばして歩きたい。
スカートを片手でつまみ上げ、ソロリ…ソロリと踏まないように降りていく。
階段は、思ったより段差が大きかった。最後にあと数段残るだけになって、あと少しで終わる…ほっとした油断からグラッとバランスを崩してしまい、危ないと思った時には前に倒れそうになっていた。
「きゃっ」
「危ない!」
シュナイゼさんが、落ちそうな私を数段下から受け止めた。
片手を引いて抱き寄せ受け止めた瞬間、羽のような軽さと柔らかく細い体で迷客とはこんなにも頼りなく儚い存在なのかと感じた。自分の腕の中に可憐な花の精霊がいるようだ。
「下ろしますので、足元にお気をつけてください。」
「はい。ありがとうございました。」
何故かじっと私の顔を見上げるアーヤ様がいた。どうしたのだろうか?
「どうされましたか?どこか痛めましたか?」
「いえ、違うんです。ごめんなさい。不躾に見て。その…、シュナイゼさんの目の色が綺麗なエメラルド色で誰かも同じだったなと思ったりしてまして。
…そうだ!レイファンスさんと同じです。深くて綺麗なエメラルドでした。」
私の目のことで思案されていたのか。コロコロ表情が変わって、愛らしい方だ。
「そうでしたか。レイファンスは私の兄ですので似ているのでしょう。」
「へぇー、そうなんですか…。へっ?!お兄さんなんですか。」
クスッ今度は驚きに目が溢れそうだ。思う事が顔に出すぎている素直な方だ。
そのまま、片手を引かれて中庭に向かうと薄暗くなって月の位置がわかるような空が庭の上に見える。
月の光を浴びるように、よく知る人影がいた。
「お…シオンさん!」
声を掛ければ振り向いてこちらに来てくれた。
「アーヤもここに寄ったんだ。階段、大丈夫だった?」
「う…シュナイゼさんがいたから大丈夫だったよ。」
「そのドレス、よく似合ってる。」
「こんなに素敵なドレス着たことなくて、緊張します。シオンさんもその格好も似合います。ますます王子様みたいに見えます。ああ、実際に王子様でしたか。ふふ。」
「シュナイゼと言ったか、アーヤに話があるので、夕げの少し前まで二人にしてくれないか。」
「承知致しました。御前、失礼致します。」
「お兄ちゃん、話って?」
「話は、まあ口実で二人で少し涼みたかっただけだよ。」
「そっか。あのね、お風呂すごく広かった!お手伝いさんが高級エステみたいに全部やってくれて気持ちよくて眠たくなっちゃいそうだったよ。」
「そう、よかったね。」
それでも生地が重くはなくて、以外と動きやすいから不思議だ。靴もドレスワンピに合わせて新調された。ヒール高くなくてよかった。この程度ならつまずかないで済みそう。
少しまだ熱いので襟元を寛げたいが、行儀が悪いと思われそうでやめた。
シュナイゼさんに中庭まで連れてってもらう。お兄ちゃんいるかな?少しだけ涼んだら夕げの時汗ばまないで済むよね。
「こちらから、中庭に行けます。階段があるので、アーヤ様お手を失礼します。」
「は?あの、階段位大丈夫ですよ?」
「足元も暗くなっています。御身に何かあっては困ります。」
「よ、よろしくお願いします。」
お姫様のエスコートみたい。
猫背は封印して、ピンと伸ばして歩きたい。
スカートを片手でつまみ上げ、ソロリ…ソロリと踏まないように降りていく。
階段は、思ったより段差が大きかった。最後にあと数段残るだけになって、あと少しで終わる…ほっとした油断からグラッとバランスを崩してしまい、危ないと思った時には前に倒れそうになっていた。
「きゃっ」
「危ない!」
シュナイゼさんが、落ちそうな私を数段下から受け止めた。
片手を引いて抱き寄せ受け止めた瞬間、羽のような軽さと柔らかく細い体で迷客とはこんなにも頼りなく儚い存在なのかと感じた。自分の腕の中に可憐な花の精霊がいるようだ。
「下ろしますので、足元にお気をつけてください。」
「はい。ありがとうございました。」
何故かじっと私の顔を見上げるアーヤ様がいた。どうしたのだろうか?
「どうされましたか?どこか痛めましたか?」
「いえ、違うんです。ごめんなさい。不躾に見て。その…、シュナイゼさんの目の色が綺麗なエメラルド色で誰かも同じだったなと思ったりしてまして。
…そうだ!レイファンスさんと同じです。深くて綺麗なエメラルドでした。」
私の目のことで思案されていたのか。コロコロ表情が変わって、愛らしい方だ。
「そうでしたか。レイファンスは私の兄ですので似ているのでしょう。」
「へぇー、そうなんですか…。へっ?!お兄さんなんですか。」
クスッ今度は驚きに目が溢れそうだ。思う事が顔に出すぎている素直な方だ。
そのまま、片手を引かれて中庭に向かうと薄暗くなって月の位置がわかるような空が庭の上に見える。
月の光を浴びるように、よく知る人影がいた。
「お…シオンさん!」
声を掛ければ振り向いてこちらに来てくれた。
「アーヤもここに寄ったんだ。階段、大丈夫だった?」
「う…シュナイゼさんがいたから大丈夫だったよ。」
「そのドレス、よく似合ってる。」
「こんなに素敵なドレス着たことなくて、緊張します。シオンさんもその格好も似合います。ますます王子様みたいに見えます。ああ、実際に王子様でしたか。ふふ。」
「シュナイゼと言ったか、アーヤに話があるので、夕げの少し前まで二人にしてくれないか。」
「承知致しました。御前、失礼致します。」
「お兄ちゃん、話って?」
「話は、まあ口実で二人で少し涼みたかっただけだよ。」
「そっか。あのね、お風呂すごく広かった!お手伝いさんが高級エステみたいに全部やってくれて気持ちよくて眠たくなっちゃいそうだったよ。」
「そう、よかったね。」
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