夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール国 出会い

緊張の自己紹介2

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エルフの 皆様を正面に据えて村長さんの所に入れ替わる。段差もたいして高くないのにお兄ちゃん過保護過ぎる。

マイクはないけど植物が代わりかな。きっと魔法がかかってる。

女は度胸!これからお世話になるわけだし初めが肝心!深呼吸。
はぁー、すぅ…

「皆さん、はじめまして。
本日は、私の為にこのような集会を開いて頂き、ありがとうございます。

私は異世界の日本という国から来ました。
アーヤ・サトーと言います。
この度、デュカーレ家に滞在させて頂いております。

まだ、こちらのことはわからないことばかりですが、私なりにやっていくつもりです。

好きなことは、歌うこと、動物と触れ合うことです。こちらに来てから好きになった食べ物はピーノです。

ご迷惑をお掛けするとは思いますが、どうぞよろしくお願いします。」

最後にお辞儀をして頭を上げる。どうだろう。うまく伝わったかな。ドキドキしながら
正面を見渡すと拍手が一斉に返ってきた。

ほっとした。するとお兄ちゃんが、私の横に来てなにか話すのか正面を向く。

再び、シーン…となり普段と違うカリスマオーラを放つお兄ちゃんの横にずれて待つ。

「村の皆さん、今紹介したアーヤは家族と離れ、とても心細い思いをしたばかりだ。私は、接するうちに既に家族のように心から支えになりたいと思っている。
どうか、皆さんも温かい歓迎をお願いします。」

更に拍手が大きく響いた。



集会はお開きとなり、どっちに行ったらいいのかキョロキョロする。

出口近くまで一緒にいたお兄ちゃんはいつの間にか出待ちされた芸能人みたいに一瞬で、おや?
美少女から美女まで沢山の美人さんに囲まれていた。
あれ、気のせいじゃない?顔が…固い?
うーん、やっぱり、モテるよね。あの顔、あの性格だもん。毎回出待ちは大変。納得。納得。うん、うん。お疲れ様です。


「…あの、アーヤちゃん。」
「はい?」

「僕は、ラガルート・サミー。アーヤちゃん、可愛いね。歳はいくつ位なのかな?幼く見えるけど、成人前?それとも成人したばかり?ヒトってわかりづらいよね。さっき挨拶で言ってだけど、歌が好きなの?良かったら今度聞かせてよ。」

「へっ?はぁ…、あの…。」

「おい、いきなり色々聞きすぎだろう。びっくりしてるぞ。エルフの印象悪くしたらどーすんだよ」
「そうだ、ラガ。お前なに初対面で歳とか聞いてんだよ。」
「そうだ。ラガ抜け駆けだ。」
「近くで見ても可愛い。」

ん?いつの間にか私の回りにもイケメンエルフさん達の包囲網が。私、パンダ化してる?珍獣かな。一気に話されてびっくりした。
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