夢じゃなかった！？

エスリアール王城 出会い

読み書きは大事3

「まずは、エスリアールの書物です。」

「はい、お借りします。」

「表紙には何と書いてあるかわかりますか？」

「これは…エスリアール国の歴史ですか？」

「そうです。中の文章はどうですか？」

「我が国エスリアールの歴史を各章でここに示す。第一章…世界の始まりと神託の民…読めます。私には日本語に見えます。」


何故、スラスラ読めたのか？なんと！漢字にルビが表示されていたんですよ。神様ありがとうございます。


「では、次にこちらのマジェストーラの書物です。」

「はい。えーと、これは……今こそ集つどえ！マジェストーラ学院へ～魔法に興味を抱く全ての者達に学院の門は等しく開かれん～……」

「…大丈夫そうですね。」

いかん、これを読んだらツッコミに忙しくて他の書物に時間が足りなくなりそう。借りれるなら部屋でゆっくり読もう。

「では最後にラナンキュラスの書物です。」

「はい。…絶対に失敗しない召喚魔法のコツ…」
失敗しないって、何だか初心者の料理本みたいなタイトル。

「三大国の言語は元々同じですし、これらが読めるのであればマジェストーラ学院でも読むことに問題はないでしょう。後は書く文字の確認でしたか？」

「はい。私が書く文字で何が通じて、通じないのか知りたいんです。」

机の引き出しから紙と羽ペン、インクを準備してくれた。

「まず、私が話す言葉と同じ文章をここに書きます。私の名前はレイファンスと申します。」

「アーヤ様も今聞いた内容を書いて見てください。私の…名前は…レイファンスと…申します。書きましたけど、書き慣れてないので下手ですね。」

「大丈夫です。初めてにしては上出来ですよ。私には普通に読めます。確か、他国の言葉ではシュナイゼはわからなかったとか。ここに同じ内容で他国の言葉で書けますか？」

「はい。My　name　is　reifansuこれを読むと、マイネームイズレイファンスと言います。」

「ほぅ…文字が全く読めません。発音も聞いたことのない響きでございます。」

「そうですか。はっきりわかって良かったです。」