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マジェストーラ国立魔法学院 編入
水の都セルリアン~討伐 消えた魔物5
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「ええ。ですが過ぎたことを悔やんでも詮無きことです。今回は負傷者も出ず被害もほぼありませんし、それでよしとしましょう。大事なのはこれからです。
解散の前にお二人には傭兵騎士団団長がさっき捕らえた男達について二、三質問したいそうなので、私と団長の元へ行ってもらいます。
私から討伐に関して学院長に報告する上で私も聞きたいのでこのまま移動してもよろしいですか?」
「大丈夫です。」
「問題ありません。」
「あ、ノワールはどうします?あの男達を元凶と言ってさたし、何か私達よりも知ってそうですよ?」
「確かに。一理ありますね。」
二ャーオ
“知りたいなら教えても良いぞ。”
「ノワールもこう言っていますし、連れて行きましょう。」
「そうしましょう。水稀、頼みますね。」
“任すのにゃん!”
ラナ率いる一行は団長アシュレイの元へ向かう。ノワールを抱いたアーヤ、その肩に両手でくっつく水稀、アーヤを挟んだ左右にエルシオンとラナが歩く。
***
「サンバーン団長、私の生徒アーヤ・サトーさんとエルシオン・デュカーレ君です。それともう一方、情報提供に連れて来ました。」
「わざわざ済まない。ブラム筆頭、もう一方とは?」
「あ、この子です。あと、さっきは偽名で名乗ってすみません。アーヤ・サトーが本名でして…。」
アーヤが抱いたノワールを掲げ、ごまかしていた名前をラナの紹介を機に謝罪した。
「アーヤさんは迷客なので要らぬ騒ぎにならぬよう変装していたのです。その猫は祭りの闇属性祝福場担当である私の知人、レイズン・ローズさんの連れていた猫です。」
「迷客とは露知らず、失礼した。」
「いえ、ややこしくてすみません。」
「アーヤと私は、その猫ノワールが会場から姿を消し、闇の祝福場は参加者の対応が滞り、探されていたので私とアーヤも飼い主と別行動で探しました。
見つけた時に嘆くモノの存在を水稀を通じて知り、ただ事ではないとわかり応援を呼びにアーヤは動き、私とノワールは嘆くモノの元へと二手に別れました。」
アシュレイは経緯を聞きながら根本的な疑問を投げ掛ける。
「その猫が事情を知るとして、どうやって話を聞いたのだ?」
「通訳がいるので案ずることはありませんよ。」
ラナが通訳と称して水稀の方へ手を添える。
「まさか、その白いタツノオトシネコが通訳と?」
「ええ。水稀と言ってアーヤさんの使い魔です。」
白いタツノオトシネコにも驚いた表情のアシュレイだったが、使い魔であることを聞いて納得した。
“姫さまともう普通にお呼びしてもいいにゃ?”
ラナとアシュレイが話す横で、水稀がヒソヒソとアーヤに確認した。
「あ、もう普通に名乗ったし隠す必要ないから大丈夫だよ。ありがとうね。」
“了解にゃんっ。グルグル”
やはりいつもの呼び方がしっくりくるらしい水稀は嬉しそうにアーヤの頬にすり寄って喉を鳴らす。温かいモフモフに顔が綻んだその時、アシュレイがアーヤと水稀の方を向き、緩んだ顔をキリッと引き締め直したアーヤである。
「…縁あって私の使い魔になった水稀です。」
“使い魔水稀だにゃん。ニンゲンの言葉以外もわかるにゃ。”
解散の前にお二人には傭兵騎士団団長がさっき捕らえた男達について二、三質問したいそうなので、私と団長の元へ行ってもらいます。
私から討伐に関して学院長に報告する上で私も聞きたいのでこのまま移動してもよろしいですか?」
「大丈夫です。」
「問題ありません。」
「あ、ノワールはどうします?あの男達を元凶と言ってさたし、何か私達よりも知ってそうですよ?」
「確かに。一理ありますね。」
二ャーオ
“知りたいなら教えても良いぞ。”
「ノワールもこう言っていますし、連れて行きましょう。」
「そうしましょう。水稀、頼みますね。」
“任すのにゃん!”
ラナ率いる一行は団長アシュレイの元へ向かう。ノワールを抱いたアーヤ、その肩に両手でくっつく水稀、アーヤを挟んだ左右にエルシオンとラナが歩く。
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「わざわざ済まない。ブラム筆頭、もう一方とは?」
「あ、この子です。あと、さっきは偽名で名乗ってすみません。アーヤ・サトーが本名でして…。」
アーヤが抱いたノワールを掲げ、ごまかしていた名前をラナの紹介を機に謝罪した。
「アーヤさんは迷客なので要らぬ騒ぎにならぬよう変装していたのです。その猫は祭りの闇属性祝福場担当である私の知人、レイズン・ローズさんの連れていた猫です。」
「迷客とは露知らず、失礼した。」
「いえ、ややこしくてすみません。」
「アーヤと私は、その猫ノワールが会場から姿を消し、闇の祝福場は参加者の対応が滞り、探されていたので私とアーヤも飼い主と別行動で探しました。
見つけた時に嘆くモノの存在を水稀を通じて知り、ただ事ではないとわかり応援を呼びにアーヤは動き、私とノワールは嘆くモノの元へと二手に別れました。」
アシュレイは経緯を聞きながら根本的な疑問を投げ掛ける。
「その猫が事情を知るとして、どうやって話を聞いたのだ?」
「通訳がいるので案ずることはありませんよ。」
ラナが通訳と称して水稀の方へ手を添える。
「まさか、その白いタツノオトシネコが通訳と?」
「ええ。水稀と言ってアーヤさんの使い魔です。」
白いタツノオトシネコにも驚いた表情のアシュレイだったが、使い魔であることを聞いて納得した。
“姫さまともう普通にお呼びしてもいいにゃ?”
ラナとアシュレイが話す横で、水稀がヒソヒソとアーヤに確認した。
「あ、もう普通に名乗ったし隠す必要ないから大丈夫だよ。ありがとうね。」
“了解にゃんっ。グルグル”
やはりいつもの呼び方がしっくりくるらしい水稀は嬉しそうにアーヤの頬にすり寄って喉を鳴らす。温かいモフモフに顔が綻んだその時、アシュレイがアーヤと水稀の方を向き、緩んだ顔をキリッと引き締め直したアーヤである。
「…縁あって私の使い魔になった水稀です。」
“使い魔水稀だにゃん。ニンゲンの言葉以外もわかるにゃ。”
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