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マジェストーラ国立魔法学院 編入
水の都セルリアン~討伐 嘆きの果てに8
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(うっ、音と風がすごい。)
ゴウウウーーーービューー
シーーーーン
(風も、声も止んだ?)
風により爆煙が吹き飛ばされ、すっかり視界が元通りになったことでエルシオン、水稀、オーナーやプリメ、バリーとその他光属性者や傭兵騎士団達の所在がはっきりと見えた。
そして彼らの視線の先に嘆くモノはもういない。
生前の姿、形の名残はどこにもなく、そこにいたのは嘆きの果てに魔に魅入られたモノ。
四肢は鋭い爪を持ち、剥き出しの牙と口からはよだれが滴り、ほの暗く紅い瞳と額には錆びた鉄のような色の三つ目の瞳。熊のような大きさの全身を包む黒い体毛。全身からユラユラとまるで黒い水蒸気のような揺らぎを発している。
今までとは明らかに違う殺気や怒気もさることながら桁違いの禍々しい穢気に誰もが気圧されそうになる。
「魔、物だ…。」
「ひぃっ!」
「くっ!」
「何故だ。我々の攻撃は効いていた筈!魔物化するなどあり得ない。」
予測しなかった事態に傭兵騎士団達の士気が下がり始め後ずさっていく。アシュレイは怯んだ部下を鼓舞すべく、己自身にも言い聞かせるように叫んだ。
「狼狽えるなっ!」
魔力を込められた団長の声に、一同はハッと振り返る。
「不足の事態とて我々がすべきことはひとつ!国民をこの手で守る、それだけだ!」
「団長の言う通りだ!」
「奴は実態を手に入れた!戦法を対魔物に変更だ!魔法と物理攻撃を駆使して殲滅するぞ!」
「「「「おーっ!」」」」
団長として、下がったた士気を上げることができ騎士団の統率は保たれた。その一方でとある面々は…
「ってかさー、ギャーギャー喚かなくなって、よかったんじゃね?」
「も~、バリー先輩ったら本当にお馬鹿さん。じゃあプリメの分も頑張ってね。」
「そう、俺は前だけを見て生きる男って、え?!プリメちゃん、もしかしてもう魔力れ?」
「うん!」
「マジかー。じゃあ、この魔力回復薬を飲んで…」
「不っ味いからイヤ~!」
「っ……?!」
目立った反撃がないのをいいことに、早々に片が付くとたかをくくったプリメは魔武器のバズーカを後先考えず乱射しまくった結果、魔力のほとんどを使ってしまっていた。
「そんな訳で、プリメは戦線離脱しちゃうけど、バリー先輩のこと、応援してるから!じゃっ!」
バリーは彼女の天真爛漫な言動やかわいい容姿にも惚れ込んでいた。しかし、まさかこの状況で魔力回復薬を拒絶されるとは思わず、絶句して開いた口が塞がらない。その間にプリメは宣言通り笑顔で戦線を離脱して行った。
ゴウウウーーーービューー
シーーーーン
(風も、声も止んだ?)
風により爆煙が吹き飛ばされ、すっかり視界が元通りになったことでエルシオン、水稀、オーナーやプリメ、バリーとその他光属性者や傭兵騎士団達の所在がはっきりと見えた。
そして彼らの視線の先に嘆くモノはもういない。
生前の姿、形の名残はどこにもなく、そこにいたのは嘆きの果てに魔に魅入られたモノ。
四肢は鋭い爪を持ち、剥き出しの牙と口からはよだれが滴り、ほの暗く紅い瞳と額には錆びた鉄のような色の三つ目の瞳。熊のような大きさの全身を包む黒い体毛。全身からユラユラとまるで黒い水蒸気のような揺らぎを発している。
今までとは明らかに違う殺気や怒気もさることながら桁違いの禍々しい穢気に誰もが気圧されそうになる。
「魔、物だ…。」
「ひぃっ!」
「くっ!」
「何故だ。我々の攻撃は効いていた筈!魔物化するなどあり得ない。」
予測しなかった事態に傭兵騎士団達の士気が下がり始め後ずさっていく。アシュレイは怯んだ部下を鼓舞すべく、己自身にも言い聞かせるように叫んだ。
「狼狽えるなっ!」
魔力を込められた団長の声に、一同はハッと振り返る。
「不足の事態とて我々がすべきことはひとつ!国民をこの手で守る、それだけだ!」
「団長の言う通りだ!」
「奴は実態を手に入れた!戦法を対魔物に変更だ!魔法と物理攻撃を駆使して殲滅するぞ!」
「「「「おーっ!」」」」
団長として、下がったた士気を上げることができ騎士団の統率は保たれた。その一方でとある面々は…
「ってかさー、ギャーギャー喚かなくなって、よかったんじゃね?」
「も~、バリー先輩ったら本当にお馬鹿さん。じゃあプリメの分も頑張ってね。」
「そう、俺は前だけを見て生きる男って、え?!プリメちゃん、もしかしてもう魔力れ?」
「うん!」
「マジかー。じゃあ、この魔力回復薬を飲んで…」
「不っ味いからイヤ~!」
「っ……?!」
目立った反撃がないのをいいことに、早々に片が付くとたかをくくったプリメは魔武器のバズーカを後先考えず乱射しまくった結果、魔力のほとんどを使ってしまっていた。
「そんな訳で、プリメは戦線離脱しちゃうけど、バリー先輩のこと、応援してるから!じゃっ!」
バリーは彼女の天真爛漫な言動やかわいい容姿にも惚れ込んでいた。しかし、まさかこの状況で魔力回復薬を拒絶されるとは思わず、絶句して開いた口が塞がらない。その間にプリメは宣言通り笑顔で戦線を離脱して行った。
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