夢じゃなかった!?

Rin’

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マジェストーラ国立魔法学院 編入

水の都セルリアン~討伐 嘆きの果てに6

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「わかります。嘆くモノは私の局所結界の効果で同じ場所でとどまり、まだ殲滅せんめつしてはいません。

オーナーの魔武器は初めて見ましたが、職人なだけに手に怪我などできませんからやはり、遠距離攻撃タイプで応戦しています。

エルシオン君と水稀はあのお嬢さんの攻撃から一時後退して、水稀の攻撃は届かなくなったようてすがエルシオン君は攻撃を続けてたようですね。この飛距離でも命中するなら、弓の腕前はかなりのようです。

傭兵騎士団の皆さんが待避してから、あのお嬢さんが連射してるので接近戦の者は嘆くモノの付近にはおりませんね。」

「そうですか。無事とは思っても、見えないからやっぱり不安で…。ありがとうございました。わざわざ中継みたいなことをして頂いて。」

「いえ、このくらい何でもありませんよ。」

ラナからの戦況を聞いて、口からは不安が少し減ったことを言葉に出したが、アーヤは依然いぜんとして心の奥に払拭ふっしょくしきれない漠然とした何かが引っ掛かっていた。




…ドクン………ドクン…ドクン


ワァーーッ! ワーーー!!
ヤーー! ヤァーーッ!



パリンッ!


ギャアアアーーーーガッッーーギィイーーー
ギャオオオーーーーーーグオオオーーーー!!!



嘆くモノの討伐にまぎれ暗躍する存在がいた。爆煙と爆音というこの絶好の機会を利用し、ある小さな物を投じることに成功する。

この状況で些細なガラス瓶が割れるような音など誰の耳にも入らない。その者は周囲に溶け込みながらこのあと起きる変化を思い密かに口元に笑みを浮かべたのだった。





***




人知れずさいげられ、変化が生じていく。


ドクン…ドクン…ドクン…

(何だろ…さっきより更に胸が苦しくて、頭も痛い。)


グルル フシャーー!

二ャーオ、ニャー!ニャーオー

「ノワール?」

「水稀がいれば通訳頼めるんですけど。」

二ャーオ!ニャー!


ズウンンーーーーーー


乾いた爆風ではない、ねっとりとした陰湿な空気を早くも察知したノワールのアピールはむなしくもラナとアーヤにすぐには伝わらない。


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