夢じゃなかった!?

Rin’

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マジェストーラ国立魔法学院 編入

水の都セルリアン~小さき道先案内と共に1

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(なんだかまだ、体がユラユラ揺れてる気がする。乗り物の揺れってしばらく続いちゃうわ。フェリーとか、寝台電車とかなんか特にね。おっとと。足は痺れてないのに、真っ直ぐ歩きづらい。あ、あそこに看板かな?立て札になんか書いてある?)


「大丈夫?ふらついてる。」

「大丈夫です。ちょっと、ふらついてちどってますがそのうち普通になります。それよりシオンさん、あの立て札見てください。ようこそマーラーの泉へ、この道は『花と妖精の道』って書いてあります!」

「うん、書いてあるね。花畑の奥に泉があるようだ。妖精の道とはよく言ったものだ。」

「あのキラキラした緑の蝶々みたいなのは妖精ですか?それともただの蝶々?」

「あれは妖精だ。妖精の羽も蝶々のような形もあるし、私も詳しくはないがこの辺に飛んでる生き物はほとんどが妖精だと思う。」

「へぇ~。キラキラ、ホワホワしてる。馬車で来れる距離でも自然も豊かなんですね。手で触れそうなくらい沢山回りに飛んでます。妖精かそうじゃない生き物かの違いって何ですか?」

(小さい人形の体は見えない。アニメや物語の勝手な妖精のイメージとは違うのかな。)


「妖精とは、姿形も様々で共通してるのは飛ぶ羽根があること、自然界の中で生気や魔力を糧に生きていることだったかな。」

「泉の近くだからなのか、生き生きして元気な様子だ。それに、気づいたかい?妖精は言葉を介さないんだが、まるで泉まで私達を案内するかのような動きをしているようにも見える。観光に訪れる者に対して場慣れしているのかも。」


(なるほど。あれ?ツンツン違和感がイタズラ?みつ編みのウィッグが右肩の視界に入ってる。痛くないけど浮いてる。あ、シオンさんもだ。)


「シオンさんの髪の毛も持ち上がってます。」

「クスッ…一緒だね。どうやら泉の方へ引っ張って行きたいのかも。お呼ばれしようか。」

「はい。これって、被るだけのカツラの人がされたら大変ですね。ずれるどころか浮いちゃうかも。」

「それを言うならユーヤ・・・(アーヤ)もカツラでしょう?」

「あ、私のはズレません~。直に生えてるくらいにピン止めしたので大丈夫です。それに、カツラじゃなくウィッグですよ。」

「カツラもウィッグもたいして変わらない気がする…。」

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