夢じゃなかった!?

Rin’

文字の大きさ
上 下
381 / 599
マジェストーラ国立魔法学院 編入

到着!水の都セルリアン~観光開始18

しおりを挟む
「私達、同じ職場で働いているんです。お二人はどんなお知り合いですか~?」

(チラリ…。シオンさんにアイコンタクト。合わせます!)

「私達はマジェストーラ魔法学院に明日から編入なので今日は観光に。」

「へぇ~。マ学の学生さんなんですか。」

(マ学?ああ、略したらそうなるのか。マジェストーラのマか、なるほどね。地元の中学、高校も略した呼び方あったな。まさか異世界でもあるなんて。面白い。…あら?)


エルシオンとプリメが話す様子を見つめてからバリーに視線を移したアーヤ。

バリーの寂しそうな表情が目に入り、何故会話に入らないのか様子を伺っていたら不意に視線が合ってしまった。

パチリ  じーーー

(きっと好意があるから一緒に出掛けてるんだろうに、自分の連れが明らかに自分じゃない男性に嬉々ききとして話す姿を見るのは確かにつらい凹むよね。なんか少しだけ可哀想かわいそうかも…。)


「……何見てんだよ。」

「いえ、あの…お兄さん達は何のお仕事してるのかなって思いまして。」

「ああ?」

(機嫌悪そう。そっとしといた方がいいかな…。)

「す、すみません。聞かなかったことに…。」

「…ん者だ。」

「え?!すみません、今なんて?」


「だから、冒険者だ。」


「冒険者…。冒険者ってあの?ギルドとかに入ってる?ランク別の仕事を選んで受ける?」

「それ以外にあるかよ。」


(えー?!ダメかと思ったらあっさり教えてくれた!?しかも冒険者!ってことはあっちの女の子も?)


「へー、冒険者…。」

(あまりにも意外だわ。だって、お兄さんわりとなよっちい感じがするのに。)


「お前、冒険者に興味あんの?」

「そうですね。学院で色々これから学びますけど、将来どんな職業に就くかわかりませんが、冒険者は興味ある職業のひとつです。」


「ふーん。」

「失礼ですが、お連れの人も同業者の方なんですか?あ、もしかして受付嬢さんですか?」

「いや、俺とおなぐはっ?!」

「きゃあ、ごめんなさいバリー先輩。馬車が揺れて肘が当たっちゃったみたい。大丈夫ですか?」


(えーーーー。かなり無理が。肘が当たっちゃったレベルじゃなくない?今のってエルボーってやつなんじゃ。)


「ぐ、…このくらい、何ともない…さ。プリメちゃん、は大丈夫?」

「私は、大丈夫ですぅ。本当にごめんなさ~い。バリー先輩、そっちの子と仲良くなれたんですね。私もデュカーレさんとつい話し込んじゃってました。

あ…でも、そろそろ泉での依頼ことについて私、バリー先輩に聞きたいことあるんですぅ。向こうで念の為相談してもいいですか~。」

「ああ、じゃあそうしようか。」

「じゃあ、デュカーレさん。到着まであとはお互いゆっくりしましょう~。バリー先輩揺れるから気をつけて移動しましょうね~。」


急にエルシオンとアーヤから引き離れて行ったプリメとバリーに若干、疑問は残ったが引き留める理由もない為そのまま見送るエルシオンとアーヤ。


(やっぱりあれが目の錯覚でなければプリンちゃんあ、違う。プリメちゃんがいきなり揺れを装ってバリー先輩に肘鉄を喰らわせたように見えた…。

お兄さん。何か言いかけていた気がするけど。まあ、いいか。)



「シオンさん、あのお兄さん冒険者なんですって。」

「うん、みたいだね。」

「あ、聞こえてましたか。」

「大体は。それにしても…。」

「何だか…。」


「「はぁ……。」」


しおりを挟む
感想 12

あなたにおすすめの小説

異世界楽々通販サバイバル

shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。 近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。 そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。 そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。 しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。 「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」

システムバグで輪廻の輪から外れましたが、便利グッズ詰め合わせ付きで他の星に転生しました。

大国 鹿児
ファンタジー
輪廻転生のシステムのバグで輪廻の輪から外れちゃった! でも神様から便利なチートグッズ(笑)の詰め合わせをもらって、 他の星に転生しました!特に使命も無いなら自由気ままに生きてみよう! 主人公はチート無双するのか!? それともハーレムか!? はたまた、壮大なファンタジーが始まるのか!? いえ、実は単なる趣味全開の主人公です。 色々な秘密がだんだん明らかになりますので、ゆっくりとお楽しみください。 *** 作品について *** この作品は、真面目なチート物ではありません。 コメディーやギャグ要素やネタの多い作品となっております 重厚な世界観や派手な戦闘描写、ざまあ展開などをお求めの方は、 この作品をスルーして下さい。 *カクヨム様,小説家になろう様でも、別PNで先行して投稿しております。

異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

最強令嬢とは、1%のひらめきと99%の努力である

megane-san
ファンタジー
私クロエは、生まれてすぐに傷を負った母に抱かれてブラウン辺境伯城に転移しましたが、母はそのまま亡くなり、辺境伯夫妻の養子として育てていただきました。3歳になる頃には闇と光魔法を発現し、さらに暗黒魔法と膨大な魔力まで持っている事が分かりました。そしてなんと私、前世の記憶まで思い出し、前世の知識で辺境伯領はかなり大儲けしてしまいました。私の力は陰謀を企てる者達に狙われましたが、必〇仕事人バリの方々のおかげで悪者は一層され、無事に修行を共にした兄弟子と婚姻することが出来ました。……が、なんと私、魔王に任命されてしまい……。そんな波乱万丈に日々を送る私のお話です。

異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました

ももがぶ
ファンタジー
俺「佐々木光太」二十六歳はある日気付けばタロに導かれ異世界へ来てしまった。 会社から帰宅してタロと一緒に散歩していたハズが気が付けば異世界で魔法をぶっ放していた。 タロは喋るし、俺は十二歳になりましたと言われるし、これからどうなるんだろう。

私と母のサバイバル

だましだまし
ファンタジー
侯爵家の庶子だが唯一の直系の子として育てられた令嬢シェリー。 しかしある日、母と共に魔物が出る森に捨てられてしまった。 希望を諦めず森を進もう。 そう決意するシャリーに異変が起きた。 「私、別世界の前世があるみたい」 前世の知識を駆使し、二人は無事森を抜けられるのだろうか…?

処理中です...