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マジェストーラ国立魔法学院 編入
到着!水の都セルリアン~観光開始16
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「今のところ大丈夫だけれど…。疲れが溜まった時は、労ってもらおうかな?」
「はい。お任せください。シオンさんなら特別にサービスしますよ。」
(肩、首一緒にほぐすと凝りのほぐれ方が全然違う。それに、頭も揉んだら気持ちいいんだよね。)
「ありがとう。じゃあ、今度私も肩揉みしてあげる。」
「ふふ、ありがとうございます。」
「毎日飽きもせずまあ良く行くなじいさん。今、踏み板出すから待ってくれよ。よいせっと。」
「いつもすまんなぁ。」
ガタッ
「さあ、しっかり登りなよじいさん。」
「よいせ…、はぁ…。」
(大丈夫かな。手すりとかないから大変かも。よし。)
すくっと立ち上がるアーヤの肩に手を置いたエルシオン。
「私が行くよ。」
「良かったら掴まってください。」
「おお、すまんね。ふぅー、助かったわい。」
「ノロマなじじいだな、早く入れよ。」
「すまんが兄さん、後ろにまだお客がつかえているんだ。奥に連れてってくれ。」
「ああ、遅くてすまんね詰まらせてしまった。よいせ。」
エルシオンが手伝った老人の後ろには、若い男性が苛立ちながら登り、続いて立ち止まった男性に手を引かれて若い女性が乗り込んで来るのがアーヤのいる場所からも見えた。
「ったく、ちんたら歩くなら最後に乗れよな。」
うっすらと雨に濡れたせいか、性格の悪そうな荒い口調で老人に向けて文句を言う若い男性。
チラッ
エルシオンが男性の言葉に視線を送った瞬間、老人以外にも先客がいたことがわかり取り繕うかのように連れの若い女性に話しかける。
「!?あー、ゴホンッ、せっかくの休みに雨なんてついてなかったね。大丈夫?プリメちゃん掴まって、あ、足元気をつけてね。」
「バリー先輩~。せっかくのお気に入りの服が濡れちゃったわ。」
「あ、あの辺に座ってから拭こうか。」
「ねえ、ちょっと、バリー先輩!あのエルフの人すごく格好いい。向こうに行きましょうよ。」
「ええー、エルフなんて今時珍しくもねえじゃん…。ちょ、待ってよプリメちゃん。」
(あんだと~?!なんて非情な若者若者だっ!偉そうに。彼女にだけ態度良くしたってだめでしょ。感じ悪~。)
エルシオンは老人の手を取ったまま支え、自分の座っていた場所まで誘導する。
「…こちらにどうぞ。」
「ふぅ…。お兄さんありがとう世話になるね。いやいや、お若いのに感心じゃ。」
「はい。お任せください。シオンさんなら特別にサービスしますよ。」
(肩、首一緒にほぐすと凝りのほぐれ方が全然違う。それに、頭も揉んだら気持ちいいんだよね。)
「ありがとう。じゃあ、今度私も肩揉みしてあげる。」
「ふふ、ありがとうございます。」
「毎日飽きもせずまあ良く行くなじいさん。今、踏み板出すから待ってくれよ。よいせっと。」
「いつもすまんなぁ。」
ガタッ
「さあ、しっかり登りなよじいさん。」
「よいせ…、はぁ…。」
(大丈夫かな。手すりとかないから大変かも。よし。)
すくっと立ち上がるアーヤの肩に手を置いたエルシオン。
「私が行くよ。」
「良かったら掴まってください。」
「おお、すまんね。ふぅー、助かったわい。」
「ノロマなじじいだな、早く入れよ。」
「すまんが兄さん、後ろにまだお客がつかえているんだ。奥に連れてってくれ。」
「ああ、遅くてすまんね詰まらせてしまった。よいせ。」
エルシオンが手伝った老人の後ろには、若い男性が苛立ちながら登り、続いて立ち止まった男性に手を引かれて若い女性が乗り込んで来るのがアーヤのいる場所からも見えた。
「ったく、ちんたら歩くなら最後に乗れよな。」
うっすらと雨に濡れたせいか、性格の悪そうな荒い口調で老人に向けて文句を言う若い男性。
チラッ
エルシオンが男性の言葉に視線を送った瞬間、老人以外にも先客がいたことがわかり取り繕うかのように連れの若い女性に話しかける。
「!?あー、ゴホンッ、せっかくの休みに雨なんてついてなかったね。大丈夫?プリメちゃん掴まって、あ、足元気をつけてね。」
「バリー先輩~。せっかくのお気に入りの服が濡れちゃったわ。」
「あ、あの辺に座ってから拭こうか。」
「ねえ、ちょっと、バリー先輩!あのエルフの人すごく格好いい。向こうに行きましょうよ。」
「ええー、エルフなんて今時珍しくもねえじゃん…。ちょ、待ってよプリメちゃん。」
(あんだと~?!なんて非情な若者若者だっ!偉そうに。彼女にだけ態度良くしたってだめでしょ。感じ悪~。)
エルシオンは老人の手を取ったまま支え、自分の座っていた場所まで誘導する。
「…こちらにどうぞ。」
「ふぅ…。お兄さんありがとう世話になるね。いやいや、お若いのに感心じゃ。」
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