夢じゃなかった!?

Rin’

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マジェストーラ国立魔法学院 編入

到着!水の都セルリアン~観光開始2

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ダッダッダッ ザザッ ダッ ダダ ダ ダ ダ

(あ、今度は止まりそう。シオンさんが、ザックを止まらせて振り返った。私もゆっくり手綱を引いて…。ゆっくり止まる。)

「できた。シオンさん?」

「アーヤ、もうそろそろこの林を抜けたら王都の関所だ。ここまでいくつか浅い川の中を渡って来たが、次の川は大きいから通行用の橋があるらしい。騎獣同士や歩く者にぶつからないよう橋の上は走らさず歩くかせるから。」

「わかりました。」


「あと少しだ。行くぞ。」

「はい!」


タ タ タ  ダッ ダ ダ ダ ダダダダ


橋を渡り、関所の門前に到着した二人。関所ではエスリアール同様入る為の身分証明になる物の掲示を求める役人がいた。

リザードドラゴンから降りて手綱を引いて歩きながら身分証明になる物として、今日登録したばかりの学院銀行のカードを見せる準備をするようにエルシオンがアーヤに伝えた。

(身分証明か。日本じゃ、もっぱら運転免許証だったな。健康保険証のカードやマイナンバーカードもあったけど。)


「王都へようこそ。通行に身分証明を見せてください。お連れの方もお願いします。」

役人さんらしき人が説明し、門を挟んで警護をする甲冑を装備した人が二人構えている。


シオンさんからカードを受け取った役人が「んん?」と声を漏らした。


「魔法学院の生徒か。失礼ですが、祝祭日でもないのに外出ですか、授業は?」

「私達は、エスリアールからの編入生です。今日は1日観光を許可されていますのでご心配なく。」


(もしかして…しなくても、無断欠席サボリと思われてる?違いますからね~。)


「ではそちらの学生もカードを見せてください。」

「はい。」



グルルルァ… 


「っひいぃ?!」

「っ!!」

うなりだした騎竜に対して役人は恐怖におののき、守衛に緊張がはしった瞬間…。アーヤの次ぎにとった行動が更に周囲の度肝どぎもを抜いた。


「今、お話ししてるから、シッ。」

グルル  カパァ グワァッ

(おいおい、まだかかるのかよって態度?こら、シャド、役人さんをにらんじゃメでしょ。これも仕事なんだからさ。もう、吠えちゃダメ。)

当のアーヤは口を開いて唸りだすシャドの口を、吠え癖のあった次郎のしつけをするかのような態度で接していた。



「少年、一体何をっ!?」


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