夢じゃなかった!?

Rin’

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マジェストーラ国立魔法学院 編入

美しき情景8

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「余計な心配と言いたいだろうけれど、アーヤがよくても、私が大丈夫ではないんだ。本当は渡りまで抱えて戻ってもいいんだよ?」

(渡りまで抱える?!それこそ、大袈裟おおげさな。)

「シオンさんが大丈だいじょばない…なら一緒に歩きます。だから抱えるのはご勘弁かんべんください。」

「怪我などしては今夜の祝いも台無しだから。」

「心配かけてすみません。」

(お兄ちゃんってば過保護。でも、気にかけてもらうって嬉しいもので、自然と顔がにやけちゃいそう。)



ラナと別れて、広い店内を店員に出口まで案内してもらって歩く間も、アーヤが見る残像が消えてなくなっても、繋いだ手は結局ラナが戻るまでそのままだった。

エルシオンと繋いだ手の温もりが去って、ひんやりすることに安堵と寂しさをない交ぜに感じながらラナへお礼を伝えるアーヤ。


「ラナ先生、ご馳走様でした。とっても美味しいお店で、感激しました。知ってる味付けばかりで懐かしかったです。」

「私もとても美味しく頂きました。ご馳走になりました。」


「お口に合って何よりでした。この後は各部屋に入寮してしまいますが実際に編入紹介や授業は明後日ですので、明日1日は、自由に過ごして構いません。

学院外の街に観光に行くのもよし、ただしお二人ご一緒に。学院内で各々おのおの過ごすもよしです。学院内は制服で。学院外に行くなら私服でいいですよ。

明日から学食は食べれますので、利用してください。寮内は私服で過ごされても大丈夫です。

あと、街に出かける際には、学院内に一ヶ所ある学院銀行に先に立ち寄ってください。

エスリアール王が指示して既に口座が開かれているので、個人カードが支給されます。学院内は特に現金は使いませんが、街に行くならお金がないと困りますからね。」

(確かに、先立つ物がないと無一文じゃ不安だよね。明日はどうしよう。せっかくだから学院付近のマジェストーラを観光したいかも。)

「アーヤ、どうする?せっかくだから出かけようか?」

「はい!出かけましょう。」

「じゃあ決まりとしよう。」

「明日はマジェストーラ観光ですね。」



「では、話がまとまったところで寮に転移しましょうか。お二人とも、よろしいですか?」

「「はい。」」


「行きますよ。」

シュン

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