302 / 599
マジェストーラ国立魔法学院 編入
和食レストラン蓬莱へ2
しおりを挟む
店内を見回していると、チリチリり♪という音が聞こえてそっちを見ると、どうやらラナ先生がテーブルの上のベルを鳴らしたようだ。
「今、全員揃ったことを知らせましたので、店員が、メニューを持って来ます。少々お待ち下さい。」
「はい。」
「わかりました。」
声をかけられたことで、向かいのラナ先生の方を見てみれば私服姿が自然と目に入る。
学院の先生が着ている服も、きっと学院指定なのか、生徒の白っぽい制服にも似てローブの下は白を基調とした装いになっていて、白以外はグレーと銀だったかな。
今着ている私服も似合うな~。日本じゃみたことのない異世界のデザインで、ズボンと上の服がセットで同じ色調と刺繍がされている。金茶のフワフワの髪の長いみつ編みは左肩から胸元にかけて下げられていた。
オリーブ色をもっと暗くしたダークオリーブ色の生地に鈍い輝きの控えめな金糸の刺繍刺繍が落ち着いた気品を感じさせる。
そうだ、勝手なイメージだけどエスリアール城の図書室でこの色と飾りに似た革張りの表紙本を見たことがある…。
に、似合ってます。とても。
ここは異世界だから魔法書とか、魔導書といった存在感がある書物といったところかな。つい、目にとめてしまうような…。
ほ~~とラナ先生のファッションに目を惹き付けられていたらパチと視線が重なった。 あ、不躾に見すぎてしまったかな。にっこり微笑まれ、慌てて返した私の笑みはにへらっとした顔になったかもしれない。
コンコンコン ガチャン
「失礼致します。本日は当店、ホウライにお越しくださいまして誠にありがとうございます。
お祝いの席と伺っておりますので、メニューの他に特別な祝膳もご用意しております。
膳のお品書きはこちらになります。お献立を決める際の参考になさって下さい。
では、ご注文がお決まりになりましたら再度、ベルでお呼びになって下さいませ。」
抹茶色の作務衣に似た着物を着た店員さんはご丁寧に説明をして去っていった。
お品書き!献立。日本らしい響き。どんなものがあるのかな~。和食って、あの和食なんですよね?
日本じゃたまにテレビで、外国にある日本食の飲食店が間違った、びっくりするような残念な日本食を提供していることを指摘する番組を見たことがある。こんなの寿司じゃないよ~とか、うどんじゃないよ~とか。
異世界だけに、どこまで和食を理解しているのか…いや、私も和食のなんたるかまでは詳しくわかりませんが…。できれば、できれば!残念な和食じゃないといいな。
「アーヤさん、お品書きを先にエルシオン君と見てみて下さい。それから他に食べてみたいものを何でもメニューで追加しましょう。」
「はい、まずお品書きですね。見てみます。シオンさん、一緒に見てみましょう。あ、和紙みたい。」
「筆字のような書体ですね。祝いの膳、献立……。
「今、全員揃ったことを知らせましたので、店員が、メニューを持って来ます。少々お待ち下さい。」
「はい。」
「わかりました。」
声をかけられたことで、向かいのラナ先生の方を見てみれば私服姿が自然と目に入る。
学院の先生が着ている服も、きっと学院指定なのか、生徒の白っぽい制服にも似てローブの下は白を基調とした装いになっていて、白以外はグレーと銀だったかな。
今着ている私服も似合うな~。日本じゃみたことのない異世界のデザインで、ズボンと上の服がセットで同じ色調と刺繍がされている。金茶のフワフワの髪の長いみつ編みは左肩から胸元にかけて下げられていた。
オリーブ色をもっと暗くしたダークオリーブ色の生地に鈍い輝きの控えめな金糸の刺繍刺繍が落ち着いた気品を感じさせる。
そうだ、勝手なイメージだけどエスリアール城の図書室でこの色と飾りに似た革張りの表紙本を見たことがある…。
に、似合ってます。とても。
ここは異世界だから魔法書とか、魔導書といった存在感がある書物といったところかな。つい、目にとめてしまうような…。
ほ~~とラナ先生のファッションに目を惹き付けられていたらパチと視線が重なった。 あ、不躾に見すぎてしまったかな。にっこり微笑まれ、慌てて返した私の笑みはにへらっとした顔になったかもしれない。
コンコンコン ガチャン
「失礼致します。本日は当店、ホウライにお越しくださいまして誠にありがとうございます。
お祝いの席と伺っておりますので、メニューの他に特別な祝膳もご用意しております。
膳のお品書きはこちらになります。お献立を決める際の参考になさって下さい。
では、ご注文がお決まりになりましたら再度、ベルでお呼びになって下さいませ。」
抹茶色の作務衣に似た着物を着た店員さんはご丁寧に説明をして去っていった。
お品書き!献立。日本らしい響き。どんなものがあるのかな~。和食って、あの和食なんですよね?
日本じゃたまにテレビで、外国にある日本食の飲食店が間違った、びっくりするような残念な日本食を提供していることを指摘する番組を見たことがある。こんなの寿司じゃないよ~とか、うどんじゃないよ~とか。
異世界だけに、どこまで和食を理解しているのか…いや、私も和食のなんたるかまでは詳しくわかりませんが…。できれば、できれば!残念な和食じゃないといいな。
「アーヤさん、お品書きを先にエルシオン君と見てみて下さい。それから他に食べてみたいものを何でもメニューで追加しましょう。」
「はい、まずお品書きですね。見てみます。シオンさん、一緒に見てみましょう。あ、和紙みたい。」
「筆字のような書体ですね。祝いの膳、献立……。
0
お気に入りに追加
532
あなたにおすすめの小説
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。
転生させて貰ったけど…これやりたかった事…だっけ?
N
ファンタジー
目が覚めたら…目の前には白い球が、、
生まれる世界が間違っていたって⁇
自分が好きだった漫画の中のような世界に転生出来るって⁈
嬉しいけど…これは一旦落ち着いてチートを勝ち取って最高に楽しい人生勝ち組にならねば!!
そう意気込んで転生したものの、気がついたら………
大切な人生の相棒との出会いや沢山の人との出会い!
そして転生した本当の理由はいつ分かるのか…!!
ーーーーーーーーーーーーーー
※誤字・脱字多いかもしれません💦
(教えて頂けたらめっちゃ助かります…)
※自分自身が句読点・改行多めが好きなのでそうしています、読みにくかったらすみません
前世の記憶さん。こんにちは。
満月
ファンタジー
断罪中に前世の記憶を思い出し主人公が、ハチャメチャな魔法とスキルを活かして、人生を全力で楽しむ話。
周りはそんな主人公をあたたかく見守り、時には被害を被り···それでも皆主人公が大好きです。
主に前半は冒険をしたり、料理を作ったりと楽しく過ごしています。時折シリアスになりますが、基本的に笑える内容になっています。
恋愛は当分先に入れる予定です。
主人公は今までの時間を取り戻すかのように人生を楽しみます!もちろんこの話はハッピーエンドです!
小説になろう様にも掲載しています。
異世界でタロと一緒に冒険者生活を始めました
ももがぶ
ファンタジー
俺「佐々木光太」二十六歳はある日気付けばタロに導かれ異世界へ来てしまった。
会社から帰宅してタロと一緒に散歩していたハズが気が付けば異世界で魔法をぶっ放していた。
タロは喋るし、俺は十二歳になりましたと言われるし、これからどうなるんだろう。
仲良しな天然双子は、王族に転生しても仲良しで最強です♪
桐生桜月姫
ファンタジー
愛良と晶は仲良しで有名な双子だった。
いつも一緒で、いつも同じ行動をしていた。
好き好みもとても似ていて、常に仲良しだった。
そして、一緒に事故で亡くなった。
そんな2人は転生して目が覚めても、またしても双子でしかも王族だった!?
アイリスとアキレスそれが転生後の双子の名前だ。
相変わらずそっくりで仲良しなハイエルフと人間族とのハーフの双子は異世界知識を使って楽しくチートする!!
「わたしたち、」「ぼくたち、」
「「転生しても〜超仲良し!!」」
最強な天然双子は今日もとっても仲良しです!!
異世界楽々通販サバイバル
shinko
ファンタジー
最近ハマりだしたソロキャンプ。
近くの山にあるキャンプ場で泊っていたはずの伊田和司 51歳はテントから出た瞬間にとてつもない違和感を感じた。
そう、見上げた空には大きく輝く2つの月。
そして山に居たはずの自分の前に広がっているのはなぜか海。
しばらくボーゼンとしていた和司だったが、軽くストレッチした後にこうつぶやいた。
「ついに俺の番が来たか、ステータスオープン!」
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる