夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

イヤーフックと鑑定2

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「ここの猫?ずいぶんアーヤに懐いているんだね。」

「店の看板猫なんですが、オーナーが言ったように気分屋で、なかなか普段は顔を出さないんです。しかし、何故かアーヤさんが来ると自分からやって来るんですよね。」

「アーヤは猫が好きだから…。波長が合うのかな。」

「まだ、数える程しか来店していないアーヤさんですが全てノワールが会いに来ています。私だけだと全然来てくれません。私も猫は好きな方なんですがね。残念です。デュカーレ君は猫、お好きですか?」

「私は…嫌いではありませんが、特別好きでもないですね。」

「そうですか。」


「ノワール、今日はラナ先生と私の他にもう一人一緒に来ているんですよ。私がこの世界に来て初めて会った時からお世話になっていて、私のお兄さんみたいなエルフさんなんです。エルシオン・デュカーレさんです。」

じーーーーーー フイッ

ウニャ?

アーヤに私のことを紹介され、まるで会話がわかるような反応でしばらくじーっとノワールに見つめられた。

目をらさず見つめ返していたら、不意に興味をなくしたようにアーヤの方へ顔を向け、何かひとなき鳴した。

ただの猫にしては、仕草しぐさや存在感に違和感を感じる。視線に込められたプレッシャーからするとただの猫ではない?瞳の色が金の猫なんて見たことがない。

もしや、幻獣、もしくは魔獣のたぐいなのか?

「ああ、デュカーレ君も私と似たような対応をされましたね。」

「はぁ。」

アーヤが喜んでいるからそれでいいか。


「お待たせ致しました。こちらがご注文頂いてお作りしたイヤーフックでございます。

こちらは、幾つかデザインした中で最も装着後に安定感があるタイプにしました。

上の裏側に1つ耳を挟められるリングがあるのと、今装着されているピアスを、この下にある穴に通すようになっておりまして、重ねて固定できます。

学院の熱心な実技演習、訓練であっても、落とす心配はありません。金属もピアスと同じ素材なので、一体感から一つの装飾品にも見えるでしょう。

粒石は表面を最低限のみ研磨して宝石と変わらぬ見た目となりました。多少、似た色の石を追加して植物のリーフをモチーフにしています。どうぞ鏡もございますので、ご試着してみてください。」

「はい。素敵なデザイン。早速つけてみます。」

あまり、ゴテゴテしすぎない感じで耳の縁取り全部をおおう大きさはなく、ピアスから上に向かって耳の7割位を飾る大きさだ。リーフのモチーフもかわいい!

左のピアスを外そうと手をかけて、はっとする。これ外したら魔力がブワッーとかならないかな?

「えと、このまま、外しても大丈夫ですか?」
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