夢じゃなかった!?

Rin’

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エスリアール王城 出会い

新術は閃きと共に1

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何か方法は…。何か知ってることからヒントはないかな。アニメでも小説でも使い魔や契約はよくあるじゃない。どんな風に呼び出してたっけ?姿を普段は見せない存在。思い出せ。

「う~ん。使い魔…か。契約、主従、使い魔、使い、魔、魔獣、妖魔ようまなんてのもいたね、呼ぶ、戻す、潜る、…あ。」

アニメ化した小説の中で、契約した妖魔が人外の主というキャラクターの影に入っていたのがあったわ。

そうそう、姿は見えないけど契約してからは影の中にいて行動を共にしていて、いざ力を借りたい時に名を呼んで召喚していたっけ。

水稀も影に入れたらいいのにな。

そうしたらあのアニメみたいにこっそり影にいるやつ、確か小説の文字はとんこう…遁甲とんこうだったかな。それができれば、姿を消したまま主と話したり、隠密に行動してもらったりできるのに。 

何とかして私の影に入れるようにならないかな。例えば…

「アーヤ、ストップ。」


「ん?何?シオンさん。今ね、いいこと思い出したんです。」


「その顔を見たらわかるよ。ただ、その案を試すのはラナ先生が戻ってからにしよう。」

「シオンさん…。」

エスパーですか。

「あいにく、読心術どくしんじゅつ心得こころえていない。が…アーヤに限り会得えとくしているのかな。」

「ふふ、なんですかそれ。」


アーヤは一度気を許した相手へは気が緩み、考えてることが大体顔に出ているし、思っていることを無意識に口に出していることもある。

さっきも考えが手に取るようにわかり、私にとっては駄々漏だだもれなのだがそこまではっきりは言わない方がよさそうだ。

…シオン殿、心中お察しするにゃ。何かを感じ取り言葉に出さず空気を読む水稀。


コンコン


「あ、は~い。」


ガチャン

「お待たせしました。外出許可をもらったのでお二人をブルーローズにご案内します。」

「はい。水稀おいで。」

どうしよう、さっき思い付いたことの相談は、ブルーローズに行ってからの方がとりあえずいいかな。

ひいさま、ラニャ殿に聞かにゃくていいにゃん?”

「え、ラニャ殿?!水稀、もう一回言って~!」

“ラニャ殿に聞かにゃくていいにゃん?”

「か、かわいい!!うちの子かわいすぎる。」

水稀を抱っこして思わず顔にスリスリしてしまう。

ひいさま、く、くすぐったいにゃ。”

かわいいのはアーヤだ。
かわいいのはアーヤさんですよ。

「コホン、ブルーローズには転移なので急ぎはしないのですが、私に何かお聞きになりたいことでもありましたか?」
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